タバコを吸う隣の小学生

2020年11月11日 | 日記
一昨日、買い物から帰ると、斜め向かいに住むタナカさんが、自宅前の落ち葉を片付けていた。

そして、私が車から降りると、困ったような表情で駆け寄って来た。

「ちょっと奧さん、誰にも言わないでねぇ、、」

誰にも言わないでねは、近所の情報屋タナカさんの口癖だ。

「どうしたんですか?」

タナカさんは小声で話し始めた。

「隣の男の子、ライター持っててタバコ吸ってたよ。家の脇で吸ってて、吸い殻を投げて足で踏んでたのを見たよ」

「えー」

隣の男の子というのは小学校4年生だ。

1番上の子が中学生のお姉ちゃん、末の3番目が小学1年生の女の子。タバコを吸っていたというのは真ん中の子だ。

母親は30代半ばぐらいのシングルマザーだが、なんというかまあ、あまりガラのよろしくない、なるべく近寄りたくない感じの人だ。

タナカさんから、

「誰にもいわないでねぇ、派手な男が出入りしてるよ」

と聞かされている。

そして更にタナカさんから、

「誰にも言わないでねぇ、隣のお母さん、真ん中の男の子に馬乗りになって叩いていたよー」

とも何度か聞いている。

それを聞いて、もしかして虐待!?と疑ったが、子ども達は元気そうだし服も小ぎれいだし、ただ単にガラの悪い母親ゆえの怒り方なのだろうと思う。

そしてタナカさんが続けて言った。

「お母さんに教えようかなと思ったけど、また男の子がお母さんから乱暴されたら可哀想だし、男の子が大きくなって、自分も何されるかわからないから怖い」

ああ、確かに。

ここは知らないフリをしておきたいところだが、男の子がライターを持っていたというのが気になる。

ホントに困った一家が引っ越して来たもんだ。

あー、お金があったらウチがどっかに引っ越したいよ。

あ、お金があったらインプラントも入れたいよ。

それとあれよ。レディスアデランスも。

それと、ダンナをクズ病院から転院させたいし。

それとぉ、

て、いくらあっても足りんな。

どっかからお金降って来てくれ。