小嶋つうしん(号外)

(元)大分県議会議員 小嶋秀行の徒然ブログ

高速道路

2010年01月04日 | 社会
 正月の「恒例」と言えば、妻と妻の実家に出かけることです。今年は、二日から三日にかけて「正月歩き」に出かけました。三人の子どもたちが小さい頃は、大きなワゴン車を買って、衣類など五人分の荷物を一杯載せて出かけたものでしたが、今年からは、二人だけでした。

 結婚した30年前は、今でいう「大分道」など影も形もない頃でしたから、国道をひたすら二時間以上かけて妻の実家との往復をしたものでした。その後、部分的に高速道路が開通することとなり、もう4~5年前になるでしょうか、私の住む大分から妻の実家までの間は、完全に二車線で高速道路が開通し、いまでは、大変助かっています。

 日本の高速道路料金は高い(1Km≒24円、外国は6円から8円)ので、まだ部分開通の頃は、「行きは、国道で、帰りは高速にしよう」と家族で話し合いながら走ったものでした。が、実際は、行きも帰りも結局高速道路を使うことになりました。特に、三人目の子どもがまだ幼児の頃は、往復の行程で車に乗るとすぐに眠りについてしまい、一時も早く目的地に到着することばかりを考えるようになったからでした。

 このように、今や高速道路は、人々の生活にしっかり溶け込んでおり、特に私たち家族にはなくてはならない存在になっています。そこで、丁度、高塚ICを通過する際、正月ともあって、合格祈願などで初詣でする県外車両ばかり、料金所までの間に1.5Kmほど一車線だけ渋滞している状態を見ての事でした。

妻「民主党は、無料化すると言ってたけど、どうなってるの?」
夫「一部路線を除き、無料化するという方針に変更はない。しかし、政権交代したからといって、すぐに無料化できると思うほうがどうかしている。」
妻「無料化するのは、北海道だけでしょ。だれかがそう言ってたよ!」
夫「これから、社会実験を行いながら、無料化した場合どのような影響がどういうところに出るか調べないとできない。それに、北海道だけなんかありえないだろう!」
妻「九州は無料化にならないワきっと!」
夫「無料化した場合、船舶で荷物を運んでいる事業者をはじめ、様々な所に影響が出ることだってあるだろうから、それらをしっかり見極めないと問題がおおきいからナ。」
妻「ふぅーん」
夫「それに、高速道路の料金徴収所で働いている、全国二万人の人たちのことも考える必要があるし、ICで混雑しないよう、ICとICの間にいくつかのICを建設し、大都市付近など特定のICが混雑しないようにすることだって考えないとネ。」

 もちろん、この数分間の会話で高速道路についての話が途絶えたわけではありませんが、高塚ICでの混雑を見て、「早く料金所がなくならなければ、あの一列渋滞は解消しないだろうという」夫の一言から端を発して、こういうやりとりになった迄でした。

 実際、ここ九州で無料化が実現するのは、今少し先の事だと思いますが、それより一時でも早く、大分県と宮崎県の間の高速道路が繋がるよう願うのは、我々だけではないと思います。現に、この年末、東九州自動車道の早期開通含む高速化という要望書等が、関係自治体からたくさん民主党県連へ届けられました。

 私の所属する大分県連では、これらの要望について、「民主党大分県連の強い要望」として民主党本部(政府)へ提出しましたし、その際、「工事(材料)単価を下げてでも、1mでも長く工事を進めるべきだ」との強い意見を付けておきました。それだけ、関係自治体の意向も強いものがあると考えたからです。

 民主党の政権公約にある、高速道路の無料化について、賛否両論の様々な意見があることは承知していますが、日本の場合、最初から高速道路が有料であって当たり前の中で、暮らしが成り立ってきましたから、いざ無料化となると、疑心暗鬼も含めて賛否が分かれるものと思います。

 しかし、素人ながら私は、この民主党政権公約の「1丁目2番地」ともいうべき高速道路の無料化は、様々な手を尽くして実施することで、日本の経済や社会の「構造改革」の一翼を担うことになるのではないかと期待しています。

 もちろん、これのみ単独で実施しては、前述の通り、関係する各方面に大きな影響を及ぼすことがあらかじめ想定されますから、これらへの影響を見極めながら、付随する政策と同時に実行することが必要でありことは述べるまでもありません。
 
 大分県では、大分市内にある大野川大橋と米良有料、二ヶ所の料金を無料にしようとする動きがあるようですが、この動きも、高速道路が無料になるのに、なぜ一般県道が有料のままなのかという疑問が起こらないとも限らないという判断なのか、それとも、どのような思いで無料にしようとしているのか、いずれにしても、料金所が廃止されれば、他の路線を含め混雑の解消が一層進むことになることから、市民・県民は大いに歓迎するのではないでしょうか。

 同じような意味で、高速道路も早く料金所が廃止されれば、年末年始の渋滞が解消されるのではないかと思いますし、日本全国に車の台数の絶対数は限られているわけですから、高速道路の利用が総体的に増えれば、一般国道の通行での渋滞は緩和されるという効果もあるでしょう。

 さらに、私の車(排気量1.5ℓ)は、市内で13~14/1㍑ですが、高速道路では、19~20/1㍑での走行ですから、この両面からも、排気ガスを中心とした環境対策には効果があるのではないかとみています。国家戦略上からも、高速道路の無料化は、この四年の間に実現すべきだと思っています。

 今日は、妻との何気ない会話を通じて、高速道路の無料化(政策)に、一層その意義を考える一日なっていました。