迷えるモデラーさんお助けシリーズ４

本日の患物です。


お客さんのオークションから直行できたこの品。
HOスケールのC12で,かなり古いもののようです。

「動かない」
というお題です。


既にゴムチューブははじけ飛んでおりました。

ソートー古いですよ？これ？


あとで判ったことですが、５０年積んでいたモーターとさよならします。
５０年前の製品だったようなんです。



ロッドがグッチャグチャです。


ロッド関係ひん曲がりまくりです。


外します。


正しいと思われる姿に修正します。
シリンダーブロックがホワイトメタルの「四角い塊」
なんだこれは？


まだ渋い。

とりあえず全部外しましょう。



軸関係が完全に錆びていたので磨きます。


完全分解までしませんが、まずは軸磨きをしましょう。



まずまず転がるようになりました。


絶縁側集電が実に半田こってりだったので取り去ります。





ダイナミックでしょ？


新しい集電板をこしらえます。


燐銅板にナットをおいて、ペースト半田を置きます。


半田付け。


どうですかね。
穴開けるだけより強くなります。


1.4の太さのネジをウチます。




こんな感じで組んで調整可能にしておきます。




モーターはお客さんの希望でエンドウ・キャノンのCN16片軸強力型です。
従軸車輪はご希望によりプレートからアダチのスポークに交換しました。

結構大きなモーターです。


エンドウのCN１６用座金を加工して


取付加工を施します。


大きなモータとなります。


まずまずの走りです。
本当はもって丁寧に各部を研磨したり手をかけたいですが、加工賃がバカにならないくらいになります。

連結はモデルワムのシリコンチューブです。


で、どーもこれは昭和３２年の鉄道模型社製品のようですよ？


松本さんの著書にもない、古いもので松本さんの「鉄道模型考古学」でも後年製品の「みどりや」製品で文章のみで判定していくことになりました。


あきらかにみどりやのものよりディテールがプアでした。


文書からどうも、鉄道模型社のようです。



決定づけたこの文章。
「側面のディテールがまるっきり表現されていない」
あ、決まった。
鉄道模型社製品だ！


昭和３７年製造のものだったようです。



どこまで復元できるか。
お客さんと共に進めていきます。

これは相当なもんですが、何分、お客様所有ですのでお客様の判断が全て優先されます。

剥離と半田の修正、全体の歪み取り、後ろ従台車の左右振れない設計部分の修正、足回りのメッキや黒染めなどはしたいところですね・・・。
自分の裁量なら。

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