本日、夕張方面よりお呼ばれしまして。
こちらの施設。
大正2年建築の北炭鹿の谷倶楽部を改装した「夕張鹿鳴館」様です。
こちらのナイトバーで使っている古い鉄道模型が動かなくなったのでメンテナンスをしてほしいという
ご依頼でした。
早速調査。
カツミのEF64 不動。
安達の初代C55 不動。
鉄道模型社のEF61 不動。
以上、全部不動。
全部不動。
まずカツミをばらします。
・台車ネジすっ飛んで紛失済み
・絶縁材一切すっ飛んで紛失済み
・モーターブラシ損傷
・配線ハンダ尽く腐食で損傷。
・連結器スットンで紛失。
・ヘッドライト不点灯。
以上、見た目よりはるかに重症。
台車が一個ぶらりと落下します。
モーターとインサイドギアのアタリを全部とり直して、台車ネジも補充して、台車磨いて、ブラシをお客さんから頂いた中古モーターと交換して補充。
配線ハンダ全部やり直し。
絶縁ブッシュはある取引先よりソコソコもらっていたものを使用。
ビッタリ。
配線は全部付け直し。
ダイオードが何故か破裂していたので「とりあえず」直結をこの後して、両点灯ですが修繕。
同じく中古品の謎の樹脂連結器を宛てがって、4時間も掛かって完成。
気持よく走るようになりました。
車体は然程悪くないのでこのままで。
塗装し直すことは必要なさそう。
まずは一台納品!
次。
鉄道模型社のEF61
既に40年選手と思われます。
いまや廃業した伝説的模型メーカー「鉄道模型社」の製品です。
他社製品がある以上、変な価値はありませんが「鉄道模型社」というだけで変なワクワク感がワキます。
・台車ネジ欠落。
・なんか全体的に歪み。
・通電ショート。
・ヘッドライト塗りつぶされ済み。
・とにかく動かない。
通電してもビクともしません。
内部は配線取れまくり。
セレンがあるから、ヘッドライトが本来点いていたのでしょう。
動くわけがない。
配線切れているもの・・・。
モーターは回ったけど、ノッキング&異音&異臭。
多分治るけど・・・・。
台車がショートしています。
なおかつ、車軸から分離していて、動力軸なのに空転します。
だめぽです。
ばらしました。
全部研磨します。
全て研磨します。
セレンはどうにもならないので撤去します。
しかもヘッドライト配線一切ないし。
消え失せているし。
何故かT側台車の方にウェイトが有ります。
無駄な死重ですね。ただ、製品がコレの様子です。
改良候補部分です。
台車を組みましたが、ネジを緩めて台車ステアする構造です。
段ネジではありません。
これでは落下して失せるのも納得です。
ここも改良点。
「詳しくないユーザーさんが長く動かせるように」するのが、今回やっておくべきことと認識しています。
仮組みしておかしいと思った。
さすが鉄道模型社。
「半端に超斜めにドライバー入れないと、ネジが回せない」
変な設計!
おかしな設計!
でもショウガナイ。
ネジ止め材を入れることも検討しよう。
緩んだら、オーナーさんが治せない。
実はここで時間切れ。
というのと、部品があまりにも紛失が進んでいるので店に帰って修理を決断。
ヘッドライトが塗りつぶされています・・・・・。
修繕項目。
カクテルお酒を飲みながら、眺める志向の場所なので、キラリとヘッドライトが付いたほうが良いでしょう。
レストアですが蒸気機関車に比べれば・・・・
来週、納品と次の打ち合わせに叉行きます。