言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

立つ虹の

2021年06月09日 | 万葉集

#立つ虹の……★☆ 伊香保ろの やさかのゐでに 立つ虹の 現はろまでも さ寝をさ寝てば: 詠み人知らず : 歌意:伊香保の高い堰に立っている虹ではないが、あのように人目について現れるまでも満足するほど寝たならば、もう、見つかってもかまわない。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第十四巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

いかほろの やさかのゐでに たつのじの あらはろまでも さねをさねてば

伊香保ろ=今の群馬県の伊香保町やで。

やさかのゐで(八尺堰塞)八尺(やさか)大きいこと。長いこと。堰塞(ゐで)は堰堤、ダムのことやで。

ぬじ(努自)=これが虹(にじ)のことやで。万葉仮名で書いたら「努自」と書くんや。

現はろまでもあらはろあらはるの東国訛りなんや。

さ寝をさ寝てば=幾夜も続けて寝ること。

この歌は万葉集の巻14の東歌に収められている歌で、東国地方の人が詠んだので、「にじ」も「ぬじ」になってるんや。

万葉集の中で虹が出てくる歌はこれ1首だけなんやで。

ウチ等が、今見る虹の原理は解って見てるから何とも思わへんけど、昔の人にとって虹は天変地異、見えたら不安材料やったんやで。

高い位置から大勢の人が見える虹のように、自分たちの仲も知れ渡るんやったらそんでええわ、って、結構やけくそやけれど、知れ渡った後が不安やみたいな意味に使われてるんや。

みんなも、小っちゃい秘密でばれたらエヘッて言うようなことある~?

ウチはダイエット中にチョコレートをひとつしか食べたらアカンのに、ふ、ふたつ・・・

アカンわ!しゃべったら・・・


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