遥かなるピリカヌプリを求めて

ピリカヌプリに行ったので、次は1839!

秋の楓沢を下る

2014年10月06日 | 登山:支笏湖周辺
平成26年10月5日(日)晴 北尾根~風不死岳~楓沢

以前から興味を持っていた苔の回廊楓沢に行ってきた。
心配していた雨も晴れ上がり、交通止めとなっているポロピナイを避けて、千歳から支笏湖を目指した。

今回のコースは、北尾根コース登山口を出発、風不死岳を登頂し樽前山側を下山して、途中から楓沢への入口となる545Pを目指す。

半分以上樹木の中を歩く北尾根コースは、日差しが遮られとても快適に登ることができる。紅葉を楽しみながらのゆっくりペースで到着した山頂にはカラフルな服装の大勢の登山者がいた。山頂に到着してしばらくすると、O谷さんがいきなり「私の誕生会を始めます」と宣言して、シュークリームを配ってくれた。山の会には希少なキャラクターであるO谷さんの言動に癒されるのは自分だけでななさそうだ。



樽前山側からどんどんと他の登山者が到着するので、早々に退散し楓沢を目指し下山を開始する。鎖場を過ぎ平らになる付近で楓沢を目指して登山道を離れるポイントを探る。ここまでくるとそれまで密集していた笹はほとんどなくなり、どこから入っても藪漕ぎはない。



コンパスを80度にセットしトラバース気味に進み、砂礫帯の細尾根を下っていくと次第に尾根が広がる。地形図には現れない細かな沢をさらに進んでいくと楓沢の起点となる広々とした干上がった沢にでる。地面は整地したような一面の砂地で両脇は雨で削られてちょっとくぼんだ第一級道路となっている。



その歩きやすい道路を進んでいくと次第に両脇の壁が高くなってきて、苔の回廊というべき不思議な景観が現れてくる。ときどき現れる段差を通過しながら、やがて懸垂下降が必要な地点に到着する。最初の懸垂下降場に残された支点となるハーケンとスリングが心もとなく感じたので、そこは少し戻って高巻いて降りた。



一度回廊が途切れて再び現れる苔の回廊を更に進んでいくと、またまた懸垂下降が必要なところに出る。段差の高さは大したことはないが、足場が一切ないので降りられない。そこで初回の懸垂下降、足の突っ張れることろがなく空中懸垂となり、しかもザイルと岩の間に指を挟むというへまをやらかし、ちょっと危なかった。



その後も懸垂下降の必要なところが2ヶ所あったが、初回懸垂下降の学習効果で、同様な空中懸垂も無事に通過できた。全行程で懸垂下降の必要な箇所は4ヶ所であったが、いずれも巻き道があり、無理に懸垂下降しなくても降りることができる。なので、登りでも巻き道を利用すればそんなに苦労することなく遡行することが可能だと思われる。

今回の山行は苔の回廊を見てみたいというのもあったが、久しく機会のなかった懸垂下降技術をおさらいしたかったのが動機にあり、その目的をかなえることはできた。



登山道のないところを歩くのはとても楽しい。隣には三の沢もあり、この付近にはまだまだ楽しめるところはたくさんある。

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