自粛生活10日超えました
段々、この生活に馴染んできたものの、まだまだ先は長いですね~
5/6になって、まだ感染拡大が収まらず、自粛延期~なんて事も十分考えられるので、ある程度は覚悟しなきゃです
とはいえ、大事なお休みなので、できるだけダラダラ過ごさないようにしたいと思っています。(ボーっとしちゃうことも多々ありますが・・・)
テレビはコロナ関連のニュースが多く、バラエティやドラマも撮影が進まないのか再放送が増えていますね
そんな中、ホッコリはまっているのがNHK深夜ドラマの「いいね!光源氏くん」
平安時代の光源氏が現代にタイムスリップして、初めて見る世界に驚き、嬉しい時にはつい「歌を詠んでしまう」というコメディドラマです
主役お二人のやりとりのテンポが良く、クスっと笑ってしまう可愛い内容です
大変な時こそ、笑いって大事ですね
さてさて、前回補正について書かせていただきましたが、次に行うのが長襦袢の着付けになります
上から着物を着てしまう為、襟がチョコっとしか見えないので・・
たかが長襦袢
と思いがちですが、大間違い
長襦袢の着付けは、その後の仕上がりに大きな影響を与える大事な作業です
着物全体の中で重要な裏方の役割を果たしていますよ
長襦袢の着付けで大事なのは、
衣紋と襟合わせ
「衣紋が抜けなくて詰まってしまう~」
自装の着付け初心者あるあるですね
衣紋は男性や子供(13才まで)は抜かず、13歳以上の女性が抜く事が一般的です。
江戸時代に日本髪が流行り、首元の大きく張り出した髪の部位が乱れたり、鬢付け油が着物に付く事を避けるために衣紋を抜くようになったといわれています。
その為、現在のお着物は衣紋が抜けるような作りになっているんです
それでも、どうしても詰まってしまうのは、
襟合わせの時に余裕がなく力が入っていたり、襟を綺麗にしようと下に引き過ぎてしまっている事が原因です
抜いた衣紋が詰まらないようにするには、肩に力を入れず
襟合わせは優しくゆったり
を意識すると良いですね
衣紋がどうしても詰まりやすい人は「衣紋抜き」を長襦袢に付けておくと抜きやすくなると思います
他にも、短い布やゴムを背中に縫い付けて作った手作り簡易衣紋抜きでも十分有効です
これはあくまで自装の場合で、他装の場合はお客様がお持ちの長襦袢を使うので、衣紋抜きに頼らない技術が必要です
さて衣紋で大事な事は
抜く大きさ
になります。
抜く大きさで、お着物全体の雰囲気が大きく変わってしまいます
着物の種類やTPOで抜き方を変える事が多いのですが、小さく抜くと清楚で控えめな印象、大きく抜くと華やかでエレガントな印象となります
華やかさや色っぽさが必要な夜のお商売の方は大きく、学生さんの卒業式やお茶会、喪服などでは小さく抜く傾向にあります。
花嫁様の白無垢や打掛もかなりがっつり抜いていますね
また髪形によっても違いがあり、下に大きくボリュームを作るスタイルの場合は大きめの衣紋が合っています。
基本的には「こぶし一つ分」が一般的な抜き方になりますが、ケースバイケースで抜きの大きさをコントロールすることが重要になります
次に重要なのが、「襟合わせ」になります
2枚の襟合わせを比べると、雰囲気がだいぶ違いませんか?
一般的に若いお嬢様のお振袖や花嫁様の襟は深く合わせて、大きく半襟を出します。
一方でミセスや年配になってくると、襟合わせはやや鋭角になり、半襟も控えめに変化していきます。
夜のお商売の方は 襟元も大きめにゆったり合わせて、お色気を出している事が多いですね
襟合わせひとつで、お着物全体の雰囲気が変わってきますので、自分がどのような襟の形にしたいのか、きちんと考えてから着付ける事が重要です
襟合わせが決まったら、後ろに回って背中側を綺麗にします
背中側のシワを外側に伸ばした後に胸紐の下の布地を放射線状に下に向かって引いてあげると衣紋が綺麗に抜けて、襟もピタッと体につくので必ず行うようにしましょう
前に戻って、胸や脇のシワを綺麗に伸ばしてあげましょう
胸紐の下の布地を襟と同じ方向に少しずつ下に向かって優しく引いてあげると胸まわりが綺麗になります
引く角度を間違うと、せっかく決まった襟の形が崩れてしまうので、方向を気にしながら行うと良いですね
また強く引き過ぎると、せっかく抜いた衣紋が詰まってしまうので、片手で衣紋がつまらないように抑えながらもう一方の手で引く事がポイントです
着付けの最中に襟元が乱れたり、フカフカ浮いてしまった時に襟先を引く事で修正ができるのですが、その時にもこの手法を必ず使いましょう
たるんだ部分を伊達締めの中にしまって完了~
長襦袢の裾の長さが長い時も、調整後に余った部分は伊達締めの中にスッキリおさめましょう。
もう一つ気を付けていただきたいのが、左右の襟の角度です
左右の襟の角度が異なると、お着物を着た時に半襟の出方が左右で違って美しくないので、気を付けてくださいね
最後に、長襦袢の上に着物を着た時に・・・
「半襟が上手く出ないんです~」
という悩みを聞く事があります
半襟が出ない理由は色々とあると思いますが・・・
衣紋の抜き方と半襟の出方は連動していると考えると良いと思います
標準的な衣紋
大きな衣紋 → 襟の角度が広くなり、背中心からの距離も長いので半襟を広く大きく出しやすい (振袖、花嫁様がこのタイプ)
詰まっている衣紋 → 襟の角度が狭くなり、背中心からの距離が短いので半襟を出しにくい
理想的な衣紋の抜き方を心がけると、半襟も出やすくなるかもしれませんね
他に半襟が出にくい理由として考えられるのが・・・
着物の襟合わせが深すぎて、半襟が隠れてしまう
着物に付けたコーリンベルトがきつすぎて、着物の襟がかぶってきてしまう
着物の襟を合わせる事に必死で、半襟の出方まで確認できていない
体つきが猫背や肩が内側に入っている事で、着物の襟がかぶってきてしまう
首周りが華奢で補正が足りない
着物の襟合わせは角度を意識しながら着付ける事がとても重要です
首の後ろから少しづつ半襟を出すイメージで着物をのせると半襟が出やすくなりますよ
自装と他装のポイントがミックスした内容になっていますが、どちらにも共通する点が多いので、長襦袢着付けの参考にしていただければ幸いです
次回は~お着物編~を予定しています (ポイントが多すぎて、内容をまとめるのが大変 気長にお待ちください)
花*小紋のインスタグラムは → こちら
素敵なお着物姿がいっぱいです
段々、この生活に馴染んできたものの、まだまだ先は長いですね~
5/6になって、まだ感染拡大が収まらず、自粛延期~なんて事も十分考えられるので、ある程度は覚悟しなきゃです
とはいえ、大事なお休みなので、できるだけダラダラ過ごさないようにしたいと思っています。(ボーっとしちゃうことも多々ありますが・・・)
テレビはコロナ関連のニュースが多く、バラエティやドラマも撮影が進まないのか再放送が増えていますね
そんな中、ホッコリはまっているのがNHK深夜ドラマの「いいね!光源氏くん」
平安時代の光源氏が現代にタイムスリップして、初めて見る世界に驚き、嬉しい時にはつい「歌を詠んでしまう」というコメディドラマです
主役お二人のやりとりのテンポが良く、クスっと笑ってしまう可愛い内容です
大変な時こそ、笑いって大事ですね
さてさて、前回補正について書かせていただきましたが、次に行うのが長襦袢の着付けになります
上から着物を着てしまう為、襟がチョコっとしか見えないので・・
たかが長襦袢
と思いがちですが、大間違い
長襦袢の着付けは、その後の仕上がりに大きな影響を与える大事な作業です
着物全体の中で重要な裏方の役割を果たしていますよ
長襦袢の着付けで大事なのは、
衣紋と襟合わせ
「衣紋が抜けなくて詰まってしまう~」
自装の着付け初心者あるあるですね
衣紋は男性や子供(13才まで)は抜かず、13歳以上の女性が抜く事が一般的です。
江戸時代に日本髪が流行り、首元の大きく張り出した髪の部位が乱れたり、鬢付け油が着物に付く事を避けるために衣紋を抜くようになったといわれています。
その為、現在のお着物は衣紋が抜けるような作りになっているんです
それでも、どうしても詰まってしまうのは、
襟合わせの時に余裕がなく力が入っていたり、襟を綺麗にしようと下に引き過ぎてしまっている事が原因です
抜いた衣紋が詰まらないようにするには、肩に力を入れず
襟合わせは優しくゆったり
を意識すると良いですね
衣紋がどうしても詰まりやすい人は「衣紋抜き」を長襦袢に付けておくと抜きやすくなると思います
他にも、短い布やゴムを背中に縫い付けて作った手作り簡易衣紋抜きでも十分有効です
これはあくまで自装の場合で、他装の場合はお客様がお持ちの長襦袢を使うので、衣紋抜きに頼らない技術が必要です
さて衣紋で大事な事は
抜く大きさ
になります。
抜く大きさで、お着物全体の雰囲気が大きく変わってしまいます
着物の種類やTPOで抜き方を変える事が多いのですが、小さく抜くと清楚で控えめな印象、大きく抜くと華やかでエレガントな印象となります
華やかさや色っぽさが必要な夜のお商売の方は大きく、学生さんの卒業式やお茶会、喪服などでは小さく抜く傾向にあります。
花嫁様の白無垢や打掛もかなりがっつり抜いていますね
また髪形によっても違いがあり、下に大きくボリュームを作るスタイルの場合は大きめの衣紋が合っています。
基本的には「こぶし一つ分」が一般的な抜き方になりますが、ケースバイケースで抜きの大きさをコントロールすることが重要になります
次に重要なのが、「襟合わせ」になります
2枚の襟合わせを比べると、雰囲気がだいぶ違いませんか?
一般的に若いお嬢様のお振袖や花嫁様の襟は深く合わせて、大きく半襟を出します。
一方でミセスや年配になってくると、襟合わせはやや鋭角になり、半襟も控えめに変化していきます。
夜のお商売の方は 襟元も大きめにゆったり合わせて、お色気を出している事が多いですね
襟合わせひとつで、お着物全体の雰囲気が変わってきますので、自分がどのような襟の形にしたいのか、きちんと考えてから着付ける事が重要です
襟合わせが決まったら、後ろに回って背中側を綺麗にします
背中側のシワを外側に伸ばした後に胸紐の下の布地を放射線状に下に向かって引いてあげると衣紋が綺麗に抜けて、襟もピタッと体につくので必ず行うようにしましょう
前に戻って、胸や脇のシワを綺麗に伸ばしてあげましょう
胸紐の下の布地を襟と同じ方向に少しずつ下に向かって優しく引いてあげると胸まわりが綺麗になります
引く角度を間違うと、せっかく決まった襟の形が崩れてしまうので、方向を気にしながら行うと良いですね
また強く引き過ぎると、せっかく抜いた衣紋が詰まってしまうので、片手で衣紋がつまらないように抑えながらもう一方の手で引く事がポイントです
着付けの最中に襟元が乱れたり、フカフカ浮いてしまった時に襟先を引く事で修正ができるのですが、その時にもこの手法を必ず使いましょう
たるんだ部分を伊達締めの中にしまって完了~
長襦袢の裾の長さが長い時も、調整後に余った部分は伊達締めの中にスッキリおさめましょう。
もう一つ気を付けていただきたいのが、左右の襟の角度です
左右の襟の角度が異なると、お着物を着た時に半襟の出方が左右で違って美しくないので、気を付けてくださいね
最後に、長襦袢の上に着物を着た時に・・・
「半襟が上手く出ないんです~」
という悩みを聞く事があります
半襟が出ない理由は色々とあると思いますが・・・
衣紋の抜き方と半襟の出方は連動していると考えると良いと思います
標準的な衣紋
大きな衣紋 → 襟の角度が広くなり、背中心からの距離も長いので半襟を広く大きく出しやすい (振袖、花嫁様がこのタイプ)
詰まっている衣紋 → 襟の角度が狭くなり、背中心からの距離が短いので半襟を出しにくい
理想的な衣紋の抜き方を心がけると、半襟も出やすくなるかもしれませんね
他に半襟が出にくい理由として考えられるのが・・・
着物の襟合わせが深すぎて、半襟が隠れてしまう
着物に付けたコーリンベルトがきつすぎて、着物の襟がかぶってきてしまう
着物の襟を合わせる事に必死で、半襟の出方まで確認できていない
体つきが猫背や肩が内側に入っている事で、着物の襟がかぶってきてしまう
首周りが華奢で補正が足りない
着物の襟合わせは角度を意識しながら着付ける事がとても重要です
首の後ろから少しづつ半襟を出すイメージで着物をのせると半襟が出やすくなりますよ
自装と他装のポイントがミックスした内容になっていますが、どちらにも共通する点が多いので、長襦袢着付けの参考にしていただければ幸いです
次回は~お着物編~を予定しています (ポイントが多すぎて、内容をまとめるのが大変 気長にお待ちください)
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