廃校利用 山里の美術館「共星の里」

福岡県朝倉市黒川の「共星の里」のイベント情報や楽しい体験記を掲載。
左下のお好きなカテゴリー(1~16)毎にどうぞ!

やっと雨が上がりました!

2016-06-23 14:19:29 | ETSUKOの部屋
一昨日から大雨続きで、避難警告まで出るほどの豪雨。

何だか、雨も昔とは降り方が違うように思えて、

段々と日本の気候も亜熱帯化しているように感じられます。

今回の豪雨で、熊本はもとより災害がこれ以上無いことを祈る想いです。

共星の里の事も心配していただき、たくさんのメールやメッセージを頂きました。

お陰様でこちらは大丈夫です。御心配ありがとうございます。


外から、濁流のように流れる川の音が、ゴウゴウという音から、少し緩やかな音に変化し、

雨音と川の音しか聞こえなかった朝方でしたが、

鳥たちが、「がんばった!!」とお互いに声をかけ合っているように、

様々な鳥たちのさえずりが、一斉に聴こえてきます。

生き物は良く知っています。

一様、小休止。今日はもうこれで、雨も上がるでしょう。


そんな中に、校庭に被害が無いかどうか見渡すと

大輪の「タイサンボクの花」一輪!咲いていました!!




あの豪雨の中をくくりぬけ、

堂々とした立派な大きな白い花が、

かぐわしい香りを放ち、虫も飛んで来て!!

あっぱれ、壮麗なお姿に勇気をもらう。

こんな豪雨明けは、開店休業、どなたもお見えにならないと思っていた。

そんな中に

しばらくして一本の電話が鳴る「今日は開いていますか?」と

「開いてますけど、気を付けて来てください」と答え

間もなく女性2人組がお越し頂いた。

「ジョナサン・ボロフスキー展」を観に来られたそうだ。


こんな天候の中にわざわざお越し頂いて、本当にありがたい。

館内を案内して、

カフェでお話しをさせて頂いた。

「どちらからですか?」と尋ねると

熊本の災害で一時的に「うきは」に避難されているそうだ。

まさか朝、熊本の災害を気にしていたときだけに、

お二人の出会いにちょっと内心びっくり、

アートのことで話は盛り上がっていたが、災害のことになると

御本人たちからもため息がもれる。

「いつまで、続くのだろう?!」とこの言葉に胸が痛い。

言葉をお掛けしようにも嘘になってしまいそうで…。

私には言葉が見つからない。


ただ、ただ心に寄り添えれば…。

ひとときの間だけでも、そういう想いでいっぱいになった。

しばらく、コーヒータイムでホタルの話などしていると、

少しずつ、少しずつご自分たちのことをお話しされて、

しばらくして五時のチャイムが鳴った。

このチャイムをこんなにも大きくちゃんと聴けてうれしいと言われ、

この曲に何を連想さられているのだろうか…。

当時通った小学校の思い出…。友の顔…。

私が知る由もないことだが、

このとき、彼女の中の希望の光が見えた気がした。

彼女は被災している浮羽で、微かに毎日このチャイムの音楽を聴いているそうだ。

最後に設置している寺田太郎作の「太郎の方舟」を見てもらい

この設置にまつわる話を屋上で談笑し、

山の空気が、ミストシャワーのように頬を優しくなでる。

「今日、ここに来れたのもご縁ですね。お気遣い頂きありがとうございます。」

と笑顔でお礼を言われ、

「こちらこそ、わざわざお越し頂き、ありがとうございます。今日はお2人だけの入館です。」と答えた。

ちょっとびっくりされたが、笑顔で「ハイ!!」と。

見送りし、お互いに手を振って別れた。

山の向こうから、カッコウ♪カッコウ♪と鳴声。

この出会いを喜んでいるように聞こえた☆



「一期一会」

人数は2人だけれども、数ではないものをたくさん、たくさん頂いた。

ご縁に感謝申し上げます。、



最新の画像もっと見る

コメントを投稿