このブログを読んで下さっている皆さんの中には、将来、自分の家を建てたいと思っている方、或いは、既にマイホームを購入され、住宅ローンを返済中の方も多いのではないかと思います。そこで、今日と明日の2日に分けて、住宅ローンに対する僕の考え方と経験をお話したいと思います。僕はその道のプロ(ファイナンシャルプランナーや宅地建物取引士や銀行員)ではありませんが、2回の住宅ローン完済経験者の立場から、お話をしたいと思います。
住宅ローンという言葉の中のローンというカタカナ語は借金という意味ですよね。借金とは言わず、わざとローンとカタカナ語にしてあるのは、借金しているという感覚を麻痺させようとする銀行の策略だそうです。
住宅ローンは英語で mortgage で、フランス語が語源であるこの言葉の mort は死 、gage は保証という意味だそうで、何だか物騒な言葉ですね。
さて、あなたが夢のマイホームを手に入れて、住宅ローンを支払っていると仮定しましょう。あなたの住宅ローンの契約が終了するのは、次の2つの場合のどちらかです。
- 借金(住宅ローン)を完済する。又は、
- ローンの返済が出来なくなり、(債務不履行)、住宅が売却されて、借金を完済する。
つまり、あなたが夢のマイホームを手に入れた一国一城の主だと思っていても、住宅ローンが完済するまでは、あなたが住んでいるその家は、銀行に担保にとられているわけで、言わば、あなたは銀行の許可を得て、銀行が所有している住宅に仮住まいをさせてもらっているだけなのです。もし何等かの理由で、ローンの返済が滞った場合には、あなたは銀行によって、住宅から追い出された上、住宅は強制的に競売で売却され、返済金に充当されます。つまり、あなたや家族の住む場所が無くなってしまうという、恐ろしい状況になるわけです。
住宅ローンは、短いローンでも20年、長いローンは35年の借入期間が普通です。住宅ローンの借入期間が、このような長期に渡ることは次の2つの問題があります。
一つ目の問題は住宅ローンの借入期間が長くなるほど、利息が増えていくこと、例えば、住宅購入の為に1000万円を利率5%で35年の住宅ローンをシミュレーションしてみると、毎月の元利金返済額は50,468円、35年間の総元利金返済額は 21,196,560円、つまり、利息だけで、1200万円も払わなければなりません。つまり、借りた金額(元金)より、利息の方がたくさん支払うことになるのです。
もう一つの問題は、返済が出来なくなるリスク(返済リスク)です。この返済リスクも住宅ローンの返済期間が長くなる程、大きくなります。あなたは現在、安定した収入があるかも知れませんが、その収入が住宅ローンの返済期間が終了する35年後まで続くという保証はありますか。誰もが生身の人間であり、いつ病気や事故で働けなくなるか分かりません。たとえ今、あなたが心身ともに健康であっても、家族(パートナー、親、子供)が病気や事故、或いは加齢で、あなたの介護が必要になり、仕事は辞めざるを得なくなるかも知れません。また、あなたの会社が今後35年間存続する保証はありますか。会社は存続しても、あなたがリストラの対象になるかもしれません。もし、転職が可能だとしても、今の様な収入が得られる保証はありますか。更に、あなたが共働きで住宅ローンを返済している場合は、子供が出来て一方が働けなる場合、パートナーが病気や事故、親の介護等で働けなる場合、更に、離婚や別居や死別のリスクも返済期間が長くなるほど増えていきます。
「住宅ローンの返済期間が長くなる程、利息が増え、返済できなくなるリスクが増えるのなら、返済期間は短い方がいいんじゃないの。」と思いますよね。
そうなんです。住宅ローンは短くする方法があって、これを繰り上げ返済といいます。次回のブログでは、この繰り上げ返済についてお話します。
ではまた、明日のブログでお会いしましょう。
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