Hanson 夫婦はOverland Expo の主催者である。その主催者の愛車が1973年のランドクルーザーFJ40だという事はオールドスクールのランドクルルーザーを日常の足としている僕にとっては背中を押される気分である。Hanson 氏のコメントや記事は洞察的な視点があり常に何かを学ぶ事が出来るので彼の経験と教示の内容を尊敬している。そういったリスペクトな気持ちがあるのでその Hanson 氏が駆るFJ40は常時興味の対象であった。
Hanson 氏のFJ40は常に我々の行く先に現れた。多忙なスケジュールを考慮して彼を追いかける事などはしないでいたが、それでも握手をして挨拶の言葉を掛けたりする機会には恵まれた。前回御会いした時に比べて少し年をとったかなという印象はあったが握手した時のグリップは強く、頼れる男という実感がその手から感じられた。
1973年のFJ40の走行距離は32万マイルである。ペイントを含む車体はノーマルであるが昨年2017年にエンジンをオーバーホールする行程を得ている。1978年に最初のオーナーから中古でこのFJを手に入れてから今年で所有期間は40年を迎えた。
彼はToyota 4x4 のファンです。以前はカリフォルニアの TLC でフォードのディーゼルエンジンを搭載したタン色のランドクルーザーFJ60も所有していました。
この40は同時にアリゾナカーです。年間を通じて雨の少ないアリゾナにおいては車体の錆は非常に少ないです。オリジナル塗装のかすれなどはありましたが錆は殆んど有りません。オーナーが大切に使用しているという雰囲気が強く感じられました。
装着しているホィールはオリジナルに戻りました。古い事にこだわる事無く前後には機能を優先したアウトフィッターバンパーが装備されています。モディフィケーションは見てくれ的な要素ではなくて機能優先的です。
この角度から観ると良く分かりますが車内にはロールバーが装着してあります。5年程前だったか Mac Mackenney という英国の自動車冒険家がランドローバーディフェンダーのプロテクションアウトフィッターに付いて意見を述べた時に、プロテクションには2種類ある事を述べました。それはクルマを守る為のプロテクションと中の人を守る為のプロテクションの2つです。それで彼の意見としては人を守る為のプロテクションの方が優先的でオフロードを走る人にはロールバーを勧めていました。そういった事をこのFJ40を観ながら思い出しました。
このFJ40から伝わるのは道具とは何かという無言の問いかけなのかも知れない。一台のFJを長きに渡って実用的に使用しているというシンプルな事に過ぎないのであるが、僕にとってその問いかけは大げさかも知れないが価値観や人生観をも刺激される。Hanson 氏のオーラがそこに宿っているからかも知れないがこのFJ40には感じるものがあるのは間違い無い。
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