―第265号「レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記
★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2020(令和2)年2月29日号(No.265)「私の読書論128-私の年間ベスト3・2019(前編)リアル系」
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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2020(令和2)年2月29日号(No.265)「私の読書論128-
私の年間ベスト3・2019年(前編)リアル系」
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前回は、「週刊ヒッキイ」とのコラボ編でした。
初めての試みということもあり、今ひとつな感じでしたが、
読者の皆様はどのようにお感じになられましたか。
訊かない方がいいのかもしれませんね。
さて、今回は、遅れに遅れた、
恒例の前年に私が読んだ本から選んだ
「私の年間ベスト3」です。
まずは、「リアル系」から。
いつも書いていますが――
「リアル系」とは、
いわゆる論文やエッセイ系の著作、
実用書のような解説系のものも含めて、をいいます。
それに対して、小説等の文芸作品は、
「フィクション系」と呼んでいます。
「フィクション」に対しては
「ノン・フィクション」という言葉があります。
しかし「ノン・フィクション」というと、
またそれで一つのジャンルになってしまいますので、
あえて、どなたかが使っていた
「リアル系」という言葉を使っています。
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- 物語創作についての哲学的考察 -
~ 私の年間ベスト3・2019(前編)リアル系 ~
『詩学』アリストテレス/著 三浦洋/訳
光文社古典新訳文庫 2019/3/8
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●2019年の傾向
●(1)メルマガ用のお勉強本―古代中国思想、読書関連
【古代中国思想】
【漢詩】
【読書】
●(2)その他の古典系のお勉強本
【仏教】
【哲学・思想】
●(3)小説や左利き本等著作のためのお勉強本
【小説・書くこと】
【ブック・ガイド】
【左利き】
【心理学・科学 他】
●(4)個人的な趣味、仏教や空海・弘法大師に関する本
【北杜夫】
【空海】
【左利き仲間で友人の渡瀬謙・ビジネス書】
●私の2019年〈リアル系〉ベスト3
(1)『詩学』アリストテレス/著 三浦洋/訳 光文社古典新訳文庫 2019/3/8
『アリストテレス 詩学/ホラーティウス 詩論』松本仁助・岡道男/訳 岩波文庫 1997/1/16
(2)『沙門空海』渡辺照宏・宮坂宥勝/著 ちくま学芸文庫 1993/5/1
―従来の伝説的な偉人としての〈弘法大師伝〉から脱却し、より客観的な、〈人間空海〉像を描こうとした一時代を画した伝記。
「第三章 三教指帰の述作」
(3)『〔完全版〕若き日と文学と』辻邦生・北杜夫/著 中公文庫 2019.7
―1970年に出版された『若き日と文学と』の増補・完全版、文庫版は1974年。全対談を網羅、辻邦生没後20年記念。
2019.12.23
辻邦生・北杜夫『完全版 若き日と文学と』―『星の王子さま』をめぐって
(新生活版)
「I 若き日と文学と/あとがき」辻邦生
●ベスト3以外のオススメ
『パイドン ―魂について』プラトン/著 納富信留/訳
光文社古典新訳文庫
『箴言集』ラ・ロシュフコー/著 武藤剛史/訳
講談社学術文庫 2019/7/12
●私の今年2019年〈リアル系〉ベスト1
☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡
『詩学』アリストテレス/著 三浦洋/訳
光文社古典新訳文庫 2019/3/8
★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡
「第四章」
「第六章」
...
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本誌では、2019年に読んだ本のなか――2019年に刊行された本というわけではありません、念のため――リアル系の50冊ほどから、私のオススメの本を3点とほか2点ほど紹介しています。
ここでは、一部のみ引用部分を紹介しています。
本誌ではもっと書いていますので、是非本誌をご購読の上でご覧いただけると、嬉しく思います。
(やっぱり購読してほしいですからね。)
・・・
今年は結構、2019年に発行された新しい本も読んでいるように思えます。
珍しいことです。
それだけ自前で買った本があるということでしょうか。
自前で買った本はどうしても、後回しになるケースが多いのです。
何しろいつでも読めるのでね。
図書館で借りた本は、返却期限というのがあるので、どうしてもそちらを優先してしまう傾向にあります。
それで、ついつい読む旬を失うと言うことも……。
で、昨年は、そういう意味では、なぜか、新刊を読むことが多かったのですね。
それだけ、新刊で興味深い本が多かった、と言うことでしょうか。
私も「ベスト3ぐらい」に、光文社古典新訳文庫の『詩学』『パイドン』を挙げ、講談社学術文庫版の新訳『箴言集』を挙げています。
『若き日と文学と』の完全版のような、新たな資料に基づく新編集本や、新たな訳者による新感覚の新訳本や、新たな研究結果に基づく新訳本などが出版され、私の心に届いたということでしょう。
・・・
昨今、海外の古典の新訳が各社で企画され出版されています。
戦後も70年以上たち、日本語も大きく変化しています。
時代に合った言葉や表現が求められます。
言葉は時代とともに変化し、名作や名著といわれる著作でも、時代とともに読みにくいものになってきます。
特に翻訳の場合、当時の名訳者、権威といわれた先生方もその時代の住人であり、その時代の言葉の中で生きていたので、現代とは感覚が徐々にずれてくることは致し方ありません。
日本の名著・名作も、時代により言葉は変わり表現は変化します。
近代のものでも、戦後の国語改革で、新字・新仮名遣いになり、断絶が生まれています。
近世以前のものとなれば、さらに、です。
新訳本の出版のみならず、NHKのEテレ「100分de名著」のような古典紹介番組もあり、古典に親しむ機会を増やそうという流れがあるのでしょうか。
まあ、それだけ、近年若者のみならず人々の間に「本を読む」「本から学ぼう」という姿勢が失われている現実を、遺憾に思う人たちが増えている、と言うことかもしれません。
私のこのメルマガもその一助になれれば、と思っています。
本を読むこと、本から学ぶことの楽しさを少しでも知ってもらえれば、さいわいです。
・・・
では、詳細は本誌で!
*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』
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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
私の読書論128-2019年私のベスト3(前)リアル系~『詩学』アリストテレス
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★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2020(令和2)年2月29日号(No.265)「私の読書論128-私の年間ベスト3・2019(前編)リアル系」
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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2020(令和2)年2月29日号(No.265)「私の読書論128-
私の年間ベスト3・2019年(前編)リアル系」
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前回は、「週刊ヒッキイ」とのコラボ編でした。
初めての試みということもあり、今ひとつな感じでしたが、
読者の皆様はどのようにお感じになられましたか。
訊かない方がいいのかもしれませんね。
さて、今回は、遅れに遅れた、
恒例の前年に私が読んだ本から選んだ
「私の年間ベスト3」です。
まずは、「リアル系」から。
いつも書いていますが――
「リアル系」とは、
いわゆる論文やエッセイ系の著作、
実用書のような解説系のものも含めて、をいいます。
それに対して、小説等の文芸作品は、
「フィクション系」と呼んでいます。
「フィクション」に対しては
「ノン・フィクション」という言葉があります。
しかし「ノン・フィクション」というと、
またそれで一つのジャンルになってしまいますので、
あえて、どなたかが使っていた
「リアル系」という言葉を使っています。
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- 物語創作についての哲学的考察 -
~ 私の年間ベスト3・2019(前編)リアル系 ~
『詩学』アリストテレス/著 三浦洋/訳
光文社古典新訳文庫 2019/3/8
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●2019年の傾向
●(1)メルマガ用のお勉強本―古代中国思想、読書関連
【古代中国思想】
【漢詩】
【読書】
●(2)その他の古典系のお勉強本
【仏教】
【哲学・思想】
●(3)小説や左利き本等著作のためのお勉強本
【小説・書くこと】
【ブック・ガイド】
【左利き】
【心理学・科学 他】
●(4)個人的な趣味、仏教や空海・弘法大師に関する本
【北杜夫】
【空海】
【左利き仲間で友人の渡瀬謙・ビジネス書】
●私の2019年〈リアル系〉ベスト3
(1)『詩学』アリストテレス/著 三浦洋/訳 光文社古典新訳文庫 2019/3/8
『アリストテレス 詩学/ホラーティウス 詩論』松本仁助・岡道男/訳 岩波文庫 1997/1/16
(2)『沙門空海』渡辺照宏・宮坂宥勝/著 ちくま学芸文庫 1993/5/1
―従来の伝説的な偉人としての〈弘法大師伝〉から脱却し、より客観的な、〈人間空海〉像を描こうとした一時代を画した伝記。
《かれが「沙門空海」を
晩年高野山にこもるころに自称するようになるのは、
まさしく、この知られざる恩師「一沙門」
(奈良などの諸大寺にいて仏教について学問を積み、
求聞持法を修し、法を行いうる私度僧・山林修行僧の
グループの一員で、行基に近い性格を持った者:引用者注)
の性格につながるものがあるとみてはならぬだろうか。
そして、この点に民衆の間に偉大なる歩く仏者
「弘法大師」としての信仰がひろがっていった秘密が
かくされているように思われる。
「沙門空海」の称こそ、空海その人の本質を
もっともよく伝えているものといわなければならない。》
「第三章 三教指帰の述作」
(3)『〔完全版〕若き日と文学と』辻邦生・北杜夫/著 中公文庫 2019.7
―1970年に出版された『若き日と文学と』の増補・完全版、文庫版は1974年。全対談を網羅、辻邦生没後20年記念。
2019.12.23
辻邦生・北杜夫『完全版 若き日と文学と』―『星の王子さま』をめぐって
(新生活版)
《文学というものは、
もともと生気が枯渇してゆく生活のなかに、
精神の養分を注ぎ込んで、
生命本来のいきいきとした輝きを取り戻させるものである。
文学を読むとは、(略)
生命の本質が歓喜である事実を自覚することである。(略)
この「対談」のなかで、多少とも何かを語りえたとすれば、
それは、生命とは歓喜であり、
文学はそれを自覚させる手段だ、ということであろう。
むろん、文学はさまざまなかたちをもち、
それぞれに存在理由をもつ。
しかし、古典と言われるほどの作品は、
ベネットが言うように、すべて例外なく、
このことを含んでいる。》
「I 若き日と文学と/あとがき」辻邦生
●ベスト3以外のオススメ
《六七
これが、エケクラテスさん、私たちの友人で、
あの頃私たちが巡り合った人々のうち、
語り得る限りでもっとも善く、もっとも叡智に富み、
もっとも正しくあった人の、最期でした。》
『パイドン ―魂について』プラトン/著 納富信留/訳
光文社古典新訳文庫
《「道徳的考察」
49 人は誰も、当人が想像するほど、
幸福でもなければ不幸でもない。》
『箴言集』ラ・ロシュフコー/著 武藤剛史/訳
講談社学術文庫 2019/7/12
●私の今年2019年〈リアル系〉ベスト1
☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡
『詩学』アリストテレス/著 三浦洋/訳
光文社古典新訳文庫 2019/3/8
★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡
《模倣することが
人間には幼少期から自然本性的に備わっているため、
他の動物とは違って、最も模倣を得意とし、
最初期の学習も模倣を通じて行う。
それがゆえに、人間なら誰もが模倣像を喜ぶということも、
自然本性的に備わっているわけである。
その証拠は、現実に経験される出来事のうちにある。(略)
実物を目にするのが苦痛な対象であっても、
それらを極めて精緻に描いた像を鑑賞するときに
喜びを感じるのである。》
「第四章」
《悲劇とは、真面目な行為の、
それも一定の大きさを持ちながら完結した行為の模倣であり、
作品の部分ごとに別々の種類の快く響く言葉を用いて、
叙述して伝えるのではなく演じる仕方により
〔ストーリーが観劇者に生じさせる〕憐れみと怖れを通じ、
そうした感情からカタルシス(浄化)をなし遂げる
ものである。》
「第六章」
...
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本誌では、2019年に読んだ本のなか――2019年に刊行された本というわけではありません、念のため――リアル系の50冊ほどから、私のオススメの本を3点とほか2点ほど紹介しています。
ここでは、一部のみ引用部分を紹介しています。
本誌ではもっと書いていますので、是非本誌をご購読の上でご覧いただけると、嬉しく思います。
(やっぱり購読してほしいですからね。)
・・・
今年は結構、2019年に発行された新しい本も読んでいるように思えます。
珍しいことです。
それだけ自前で買った本があるということでしょうか。
自前で買った本はどうしても、後回しになるケースが多いのです。
何しろいつでも読めるのでね。
図書館で借りた本は、返却期限というのがあるので、どうしてもそちらを優先してしまう傾向にあります。
それで、ついつい読む旬を失うと言うことも……。
で、昨年は、そういう意味では、なぜか、新刊を読むことが多かったのですね。
それだけ、新刊で興味深い本が多かった、と言うことでしょうか。
私も「ベスト3ぐらい」に、光文社古典新訳文庫の『詩学』『パイドン』を挙げ、講談社学術文庫版の新訳『箴言集』を挙げています。
『若き日と文学と』の完全版のような、新たな資料に基づく新編集本や、新たな訳者による新感覚の新訳本や、新たな研究結果に基づく新訳本などが出版され、私の心に届いたということでしょう。
・・・
昨今、海外の古典の新訳が各社で企画され出版されています。
戦後も70年以上たち、日本語も大きく変化しています。
時代に合った言葉や表現が求められます。
言葉は時代とともに変化し、名作や名著といわれる著作でも、時代とともに読みにくいものになってきます。
特に翻訳の場合、当時の名訳者、権威といわれた先生方もその時代の住人であり、その時代の言葉の中で生きていたので、現代とは感覚が徐々にずれてくることは致し方ありません。
日本の名著・名作も、時代により言葉は変わり表現は変化します。
近代のものでも、戦後の国語改革で、新字・新仮名遣いになり、断絶が生まれています。
近世以前のものとなれば、さらに、です。
新訳本の出版のみならず、NHKのEテレ「100分de名著」のような古典紹介番組もあり、古典に親しむ機会を増やそうという流れがあるのでしょうか。
まあ、それだけ、近年若者のみならず人々の間に「本を読む」「本から学ぼう」という姿勢が失われている現実を、遺憾に思う人たちが増えている、と言うことかもしれません。
私のこのメルマガもその一助になれれば、と思っています。
本を読むこと、本から学ぶことの楽しさを少しでも知ってもらえれば、さいわいです。
・・・
では、詳細は本誌で!
*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』
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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
私の読書論128-2019年私のベスト3(前)リアル系~『詩学』アリストテレス
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