つい先日、日暮里の生地問屋街で、座椅子のカバ-にする生地を買いに行った日のこと。帰りの山の手線の電車の中で、一瞬信じがたい光景が目に入った。
年のころは私と同じくらいか、やや年上のオバサンが、立ったまま足を踏ん張ってビュ-ラ-でまつ毛を入念にカ-ルしていた。
電車の座席にどかっと座ったとたんに、バックから化粧ポ-チを取り出して、人目もはばからずにフルメイクをたんたんと行う若女性は、もはや珍しくはない。
が、オバサンが、それも立ったままでコンパクトの鏡をのぞきながらビュ-ラ-でまつげをカ-ルしている・・・
おっ、次にポ-チから出てきたのは、マスカラだ! きれいにカ-ルされたまつげにこんどはマスカラが塗りつけられていく・・・・
その間も容赦なく山手線は揺れ、揺れるたびにオバサンは足で踏ん張り、起用にバランスを取ってマスカラをまつげに・・・
その次に化粧ポ-チから出てきたのは・・?
うおおおっ!あの化粧ポ-チは見覚えがある。JAL機内販売の、私も買ってしまった機内限定販売のポ-チだ!(確かに使い勝手がいいのです~)
その後ファンデ-ション、チ-ク、仕上げにリップグロスで水滴がしたたるようなくちびるになり、オバサンのメ-クはどうやら完成したらしい・・・
その間、もちろん山手線は揺れて、おばさんはがんばって足を踏ん張って、小さいコンパクトの鏡を覗き込んでいた・・・
女性の美の執念・・・と言ってしまえばそれまでではあるが・・・
同じオバサン世代として、電車の中で堂々とフルメ-クはすまいとこころに誓う・・・
オバサンにも品格は必要だよ~
品のあるオバサンを目指そう・・・
とか思いつつも、日暮里で激安ショップめぐりをして、安いワンピ-スを買ってものすごく満足している、オバサン化している私がいたのだが・・・