ライア-(竪琴)大好き!~Tomoko Leier Salon へようこそ♪~

ライアー(竪琴)奏者の三野友子です。ライア-や日常生活のこと、あれこれを気ままに綴ってます♪

パンプキンパイの思い出

2008年10月21日 | 日々思うこと・・・
ものすごく昔、ハタチのころの話ですが。。。
当時通っていた大学の交換留学生として、
アメリカのニューヨーク州の田舎に1年だけ住んでいたことがありました。

アメリカ人学生の大部分が大学の敷地内にある寮で生活をします。
私も最初は学生寮に入ったのですが・・・
初めての親元を離れての海外生活というのもあったし、
英語はよくわからないし、
カルチャーショックは毎日のこと。

アメリカ人学生の突き抜けた明るさについていけず、
学生寮を出て、一人暮らしのおばあちゃんの家に間借りをすることにしたのです。

大きな、古き良き時代のアメリカって感じの家に
83歳のアグネスおばあちゃんはひとりで住んでいました。
古き良き時代のアメリカの良妻賢母の鏡のような
アグネスおばあちゃんとの生活は
おだやかで、あたたかい時間でした。

ハロウィーンのころ、私がパンプキンパイを食べたことがないって言ったら、
自分は糖尿病で食事制限をしてて、食べられないのに
私のためにパンプキンパイを作ってくれました。
当時、パンプキンパイだなんて、
おしゃれな食べ物は日本ではあまりなかったので、
はじめての味にとっても感激しました。

「こんなにおいしいもの初めて食べた!」って言うと、
おばあちゃんはうれしそうに、もうひと切れ切り分けてくれました。

そんなアグネスおばあちゃんとは、日本に帰国してからも
時々手紙のやり取りをしたり、電話をかけたりしてました。
娘が生まれた時はわざわざ、お祝いを送ってくれたり。

しばらく経ってから、おばあちゃんの息子さんからの手紙が届きました。
「母は安らかに天に召されました。
 Tomoko のことが大好きで、よくあなたのことを話していたので
  あなたにはお知らせしなくてはと思って、この手紙を書いています・・・」

89歳まで生きたおばあちゃんは大往生だったに違いない。
たくさんの家族に囲まれて、いつも幸せそうだったから・・・

教会通り20番地にあった、あの白い壁の素敵なお家は、
今どうなってしまったんだろうか。
私が間借りしていた、ピンクの壁紙の、
ルノワールの絵が飾ってあった、あの屋根裏部屋は・・・

などということを、ここ最近ちまたにあふれかえっている
ハロウィーンのかぼちゃを見ながら思い出していましたとさ。
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