SHAンパンでもいかが?

「最終楽章 気分はAdagio」
77歳の一人暮らし。

夜のガスパ―ル

2022-11-25 09:24:00 | 日記
子供の頃、延々と続く
チェルニーやバッハの練習に
「ピアノの曲で一番
難しいものはなに?」と
母に尋ねた事がありました。
「多分、ラヴェルの
水の戯れや夜のガスパール」
と教えてもらい、
何時になったら弾けるの
だろうと思っていましたが
試験や演奏会などで、
弾かれる曲の一つに
なっています。

モーリス・ラヴェルは、
ドビュッシーと同時代、
19世紀末にフランス印象派
の一端を担う作曲家でした。
パリでは万国博覧会が開かれ
東洋やアフリカなどから
珍しいものが紹介されて
いました。

ラヴェルは
理性的なフランス人を
代表するかのように、
端整で理性の音楽を
書く反面、
スペインの
バスク人血を引く
母の情熱的な一面も
持ち合わせていました。

「夜のガスパ―ル」

19世紀初頭の詩人、
ベルトランの詩の3編を
題材に書かれています。

「ガスパール」とは
幼子のイエス・キリストを
拝みに東方から来た
三博士の一人
Casper (カスパール)に
由来するヨーロッパの男性の名前です。


オーケストラの響きを
1台のピアノで表そうと
しており、
高度なテクニック
要する曲なのです。

① 「水の精」

② 「絞首台」

③ 「スカルボ」

スカルボは小鬼の事で、
天井から飛び降りて
部屋の隅に現れ、
つま先だってクルクル周り、
べットを軋ませたりします。
突然、現れては消える
小鬼のスカルボ。

圧倒的な音響の
豊かな表現は
大きな魅力です。

最後は気づかれないうちに
ふっと姿を消してしまうかの
ように、あっさり終わります。

独奏 マルタ・アルゲリッチ
(8‘50’’)
Martha Argerich - Ravel - Scarbo - YouTube Music

Martha Argerich - Ravel - Scarbo - YouTube Music

Argerich plays Ravel's Gaspard de la nuit 3rd Mov (Scarbo)

YouTube Music