変化を受け入れることと経緯を大切にすること。バランスとアンバランスの境界線。仕事と趣味と社会と個人。
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王家の帰還 ~ルナの航跡 16
連載
/
2006年11月30日 00時23分28秒
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カテゴリの 『連載』 を選ぶと、古い記事から続きモノの物語になります。
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<目次> (今回の記事への掲載範囲)
序 章 掲載済 (1、2)
第1章 帰還 掲載済 (3、4、5、6、7)
第2章 陰謀 掲載済 (8、9、10、11)
第3章 出撃 ○ (16:5/5)
第4章 錯綜 未
第5章 回帰 未
第6章 収束 未
第7章 決戦 未
終 章 未
----------------------------------------------------------------
第3章 《出撃》 (続き 5/5)
ルナ編隊のシンガリが離陸し、甲高いエンジン音を残して夜空に紛れていった。未だエンジン音が聞こえる時点で、ルナ隊の艦船要員は、フェルチアに導かれて気密室に駆け込んだ。そして、気密室の扉を中から固定し、部屋の中の非常ハッチから舷側に出た。そこには救命艇が吊るされていた。この動きの速さといい、盗聴器の件といい、フェルチアの振る舞いが機敏に過ぎ、そして気転がきき過ぎている。新規に配属された仕官であればこそ、でき過ぎた人間を怪しむ者がいても不思議ではない。しかし、扉を固定してから五分もしないうちに、リモー一派の戦闘員が気密室の扉を叩いたのは事実であり、その緊迫感がルナ隊から彼女を疑う余裕を奪った。敵と仲間をただちに見極める必要に迫られており、仲間は多い方がいい。疑い出したらキリが無いのだ。結果的に、この判断は正しかったと言える。
ルナの憂鬱は極限に達していた。
両翼に吊るされている増装は爆弾ではなく、燃料を積んだ補助タンクである。眼下に北方半島の稜線が、町の明かりでうっすらと浮かび上がっていた。
突如としてルナの乗機が編隊から離れ、副官乗機の後に付いた。副官が危険を察知する間くらいはあったかもしれない。あっという間に副官の機体は、ルナ機から発せられた『何故だ』の思いと『理由は関係ない』という二つの思いを伴った銃弾に引き裂かれ、漆黒の海に消えて行った。
このような裏切りがあった場合、ルナが副官を処刑するという結果は、理由によらず変わらないだろう。しかし、今後のルナの成長を考えると、その理由を質しておくべきだった。若さもあるに違いないが、臨機応変で対処が迅速な指揮官というのは、こういった拙速に走るという側面も併せ持つ。人は万能では無いのだ。
スローモーションのように落ちていく副官の機体を見る各機が、身震いするのをルナは鮮明に感じ取っていた。これからが難しい。ルナは自機を全機の後方に位置付け、通信回線を開いた。
「俺は信用していた。あいつとはドーバーより前からの付き合いだった。」
副官だけがリモー派だったとは考えにくい。他にもいるはずだ。
誰も反応しない。
「去る者は去れ。追ったりはしない。ヤツの仲間でなくとも、俺に付いて来るのが不安なら去れ。」
誰も応答して来ないし、編隊を乱す者もいないので、更に畳み掛けてみた。
「暫く俺は国賊だが、本当にいいのか? 去らずに俺の配下に残るのなら、その後に裏切った者に容赦はしない。パイロットであっても、栄誉ある機上の死を期待するな!」
それでも去る者はいなかった。本当だろうか。信用していいのだろうか。信用できないなら全員を撃ち落とすしかないが、たった今、旧知の仲間を撃墜して疑うことに疲れ果てていたルナに、その選択肢は有り得なかった。
「分かった。俺の作戦に歓迎する。付いて来い! 決して後悔はさせない。」
ルナは敢えて先頭を飛び、後を隊員達にさらした。一旦信用して見せた限りは、疑いが残っていると感じさせてはならないのだ。一機だけ減ったルナ隊が、北方半島とは異なる方向に静かに進路を変えた。
離陸前に、緊急用の極秘通信で斥候であるブルータスに連絡してある。ブリテン北方の過疎地で、我々を待っているはずだ。だが、あの副官がリモー一派だった。ブルータスとて信用して良いものか。いや、信用しよう。キリが無い。
フェルチアは逃げ果せただろうか。彼女が空母でリモー派に捉えられていたとしたら、我々の行き先や彼女との合流予定地に、王国の軍隊が待ち受けていることになるだろう。しかし、これも信用しよう。彼女は脱出に成功したと。
さて、フェルチアがうまく脱出したとして、リモー派はどう動くだろうか。俺達の編隊が作戦から離脱したことに気付くのはいつだろう。攻撃に参加しないことが共同攻撃する部隊の現場から報告されてからか。もっと前に気付くことは有り得るか。……有り得る。編隊が出撃に際して搭載したものは、殆ど燃料だけだ。爆弾は積んでいない。これだけでバレるには充分だ。艦隊防衛用に残っているはずの第八編隊が近くにいないことに気付くのが先か。いずれにせよ、もう察知されたかもしれない。
では、俺達は見つかるだろうか。……見つかるのは間違いない。それがいつか、の問題だ。搭載燃料はすぐに割り出せるし、それで到達できる範囲の算出も容易だ。その範囲内で、俺達が着陸できる所はそんなに多くは無い。今が真夜中なのは幸いだ。捜索には、リモーの作戦に直接関係しない者が投入されるはずだ。すぐにかき集めたとして、実際に捜索に出られるのは、夜明け以降になるだろう。それでも、夕方には探り当てられると思った方が良い。王国の軍人は、官僚的とは言え優秀なのだ。
また、ブリタニアは諦めねばならないだろう。俺に拠点を築かせないために、王国はすぐに軍を派遣するに違い無い。ただ、ブリタニアは恐らく抵抗しないはずだ。その方がいい。犠牲は最小限になる。ブリタニアの統領がうまくやってくれることを祈るしかないが、彼はやってくれるはずだ。
兎にも角にも、ブルータスからの情報は正しかったと判断せざるを得ない。こうなれば、現国王の正体を暴き、宰相派を駆逐するまでやり果せなければならない。
ルナの憂鬱と熱い決意を載せて、そして部下の計り知れぬ不安とともに、彼の編隊が低空を飛び続けている。闇夜を低空で編隊飛行できる彼等の高い操縦技術も、それが彼等の心を晴らすことはなかった。
「どうしたんだ? 出て来い!」
リモーが気密室の外から呼びかけた。気密室の中には、甲板用の暖房で暖められた毛布が、ここに逃げ込んだ人数分置いてあった。外にいるリモー達は、熱源が部屋の中にあることから、ルナ隊の要員が中に立てこもっているものと誤解した。但し、それも毛布が冷えてしまうまでの間だけだが。
「扉を破壊しますか? 艦長。」
「大事な艦だ。燃料に引火でもしたら大事でもある。出られないなら、ほうっておけ。」
「は! 扉の前に監視兵を立てます。」
「それで良い。……奴等は出られないのだな?」
「はい。部屋の中に非常ハッチがありますが、これは外からの施錠です。中からは開きません。」
「そうか。非常ハッチはいつもカギがかかっているのだな?」
「気密室では通常は施錠されています。ここの非常ハッチを空けるのは、よっぽどの緊急事態か、清掃の時くらいです。」
「そのハッチはどこに繋がっている?」
「舷側の救命艇の横です。」
「気密室の掃除担当は?」
返事が来る前にリモーは走り出していた。走りながら、周囲の海兵にどなった。
「救命艇を確保しろ! 手動で降りているはずだ!」
別の海兵にも立て続けに指示を出した。
「上陸艇準備! 緊急出動だ! 救命艇が離艦していた場合、見つけ次第撃沈しろ!」
武装した海兵が救命艇を掲揚するリフト付近に到着した時、リフトは下がっており、救命艇は見えなかった。海兵はリフトと救命艇を求めて海面を覗いたが、そこにはリフトだけが波に洗われていた。そして、遠くに離れていく救命艇を確認した。
「報告! 救命艇は既に離艦しています。方向は……」
上陸艇が出撃の準備を終え、ハッチから出て行った。だが、それは無駄になるはずである。偵察任務をもこなせる救命艇に、上陸艇は追いつけない。
リモーはブリッジに戻って、索的用の軽飛行機を上げ、救命艇を攻撃させる準備を進めていた。しかし、離陸とともに索的機はエンジンが停止し、海面に落ちてしまった。
「……カクの仕業か!」
リモーの怒鳴り声が空しく響いた。
「もう大丈夫です。」
フェルチアが誰にともなく言い放った。
あとは、ルナとの合流地点に進むだけである。そんな安堵感からちょっと心に余裕ができたのか、彼女は周りを見渡してみて、一様にふさぎ込む隊員達に不安を覚えた。カク・サンカクだけは、電気信号だけで操舵を管理する最新式の操舵システムに夢中で、操舵室に閉じこもって何やらごそごそとやっていたが、他には誰も動こうともしない。
「みなさん、どうしたんですか? もうリモー艦長は我々に手出しできませんよ。安心してください。」
誰も返事をしない。考えてみれば当たり前かもしれない。リモー艦隊は、軍の統帥の直轄で王国を上げた作戦に従事していたのである。王国の臣民は、臣民で有ること自体にアイデンティティとプライドを持つ。増して彼等は軍人であり、その傾向は一層強い。
「反逆者……」
この言葉が船内に重くのしかかっていた。
「隊長を信じられないのですか?」
フェルチアは、彼女なりの熱意で以って、仲間の不安を取り除こうとした。しかしこれはそういう問題ではない。
「心配するな、小娘。」
いかにも熟練といった甲板要員が応えた。
「事の重大さに、心の準備に時間がかかっているだけだ。もう後戻りはできないしな。」
後戻りなど考えられない。反逆罪に問われた者の末路は、想像するのも憚られる。
黙り込む隊員を乗せた救命艇が、夜明けが近くなって水平線と空の境界がうっすらと判別できるようになった海を疾走して行った。
<続きます、先は長い・・・。>
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