『 雲と富士 』
海岸にて 高橋 嘉子さん 撮影
アメリカの大統領選はさておき、菅内閣も動きだした。
政治家と言うより、一見素朴な実務家といったところで、
話せば抑揚のない原稿の棒読みの、どこかの役所の課長クラスが、
何かの民間業界の集まりに来てやる挨拶のようだ。
面白味も芝居っ気も花も実もない、すこぶる地味で見ても聞いても、
何だか少しも面白くないものだ。折からのアメリカの異常とも言える
ような熱気の選挙戦を毎日毎日嫌と言うほど見せられたから、余計に
そう思うのかも知れないけれど…。
国民性、気質、文化、風土、社会環境が全く違うのだから、日本では
あのトランプ氏のような首相はあり得ないだろう。
しかし日頃、日本の政治の様子を見ていると、ふと、あんな首相が日本にも
出現したら面白いだろう。政財界をかき回して、ぶっ壊し、良くも悪くも
行革を初め、様々なことが変わるのだろうなぁなんて妄想を抱いてしまう。
一応米国の騒動も一段落はしたようだが、今後どんな展開やどんなアメリカに
なっていくのだろう。
日本では昨日の首相の委員会での答弁はお粗末だったが、あの人は見かけによらず、
以前から自分に反対する局長、意見の合わない部長、正論を提言してくる部下などを
何度も左遷させて来たという。
ああいうタイプの人間が権力を握ると、強権、独断で御しがたい人間に変貌するのが
多いと言うが、トランプじゃないけれど、ルカシェンコ大統領や金将軍、イランや
メキシコ、フィリッピンの大統領のような独裁者にはなって欲しくないものだ。
体制も食べ物も違うから大丈夫とは思うが、よく皆が見守り声なき声を何度も何度も
あげる事だろう。馬の耳に念仏かも知れないけれど、それを繰り返すことだろう。