『 長者ヶ岳からの展望 』
森川 雅昭さん 撮影
最近これまではあまり耳にする事のなかった、この「人道回廊」という言葉を頻繁に
耳にしたり見たりする。
何やらギリシャ神話にでも出てきそうで、神秘的で詩的なロマンを掻き立てられる
ような言葉である。
しかし現実はそれとは程遠いらしい。
ロシアは「人道回廊を設けて市民を救出しようとするのに、ウクライナが妨害して
使用されていない」と言う。
ウクライナは「開始の時間になってもロシアの攻撃があって使えない」と言う。
全てが、かように食い違ったコメントが報道されている。
戦争下のことだからどちらが真実なのかは簡単には判断できないが、全てに互いが
反対なことを発表している。
製鉄工場には、ウクライナ側は何千人という民間人が避難している。
そこへ連日爆撃があると非難し、それに対してロシア側は何千人の軍隊が潜んで待ち
かまえていると主張している。
こんな食い違いが毎日続いている。戦いも長引くとますますこうした傾向が強くなり、
齟齬の上に誤解が重なり、それは狂気的な相手不信と怒りとを増幅してしまうのだろう。
TVであどけないきれいな少女が「私はドンバス(ウクライナ)の少女です。ロシアが
誇りです。ロシアが来て我々を自由にして呉れて戦いが終わると信じています」と言って
いたが、プーチンがこれに応えて「そうです、貴方方を救済する為に我々は戦いをして
いるのです!」と応えていた。これはやらせか、プロパガンダか、呆れたものである。
ウクライナには、親ロシア派という軍隊組織があり、住民の三分の一はロシア人という州が
幾つもあり、前はソ連だったと言うことで、言葉も文化もほぼ共通という。
この事情がより実体を複雑に難しくしており、外から見ている世界の人を混乱させている。
昨日は「サルマト」という世界中に届く新型ICBMを成功させたと、欧米を牽制、威嚇した。
ここまで来たら、もうどちらかが降伏するか、強力な仲裁国が出るか、或いはどちらかの弾が
尽きるか資金がなくなるか位しか解決はないように見える。
国連が機能しない現在では全く期待できず、金や食料や油が尽きて兵を引くとか、どちらかの
指導者が倒れる位しか解決の糸口がなくなった様だ。
こうしている間も人は殺されているのだろう。全くいたたまれないが一刻も早い終息を祈る。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます