…この症例は、たまたま平日日中に仕事をしており、同居中の妻も治療にきわめて協力的であったため、治療室と夫婦間、そして職場が感情を表出する練習の場となり、それだけで十分アディクト本人は成長することが可能であった。
(しかし現実は)むしろ生活保護を受けながら単身生活を送っている人や、本人は無職で実家に居候しており、年老いた両親は積極的に治療に関わらないなどといったケースの方が多い。
通常、アディクションが進行していくと友人関係は断ち切れ、心理的孤立状態は悪化の一途を辿るため、本音の感情を表出する練習の場は月一〜数回程度の診察室だけになってしまう。
医療につながっていない人は、どこも練習の場がない。
だからこそ、次に述べるグループ療法や自助グループがアディクション臨床において重要な役割を担っている…
*お知らせ*
7月のミーティングは中止します。