鋏かして～

今朝は郭公の鳴き声も

啄木鳥のドラミングも

野鳥の鳴き声も聞こえない

白樺の林は霧に覆われ幹の白さも若葉の緑も失ってる

 

通りすがりの焼肉屋の換気扇から吹き出される煙に混じって

焼肉の焼けるにおいが開けた車のまどから入ってくる

空腹とにおいに誘われるがままに店内へ

田舎の古い焼肉屋、店内は煙りとにおいが立ち込めてる

街のしゃれた焼肉屋には遠く及ばない設備

肉を焼くコンロも昔のガスの炎が直火

落ちた脂に火がつき肉まで燃える

子供連れのとなりの席から鋏かして～の声　？？？？

ホルモン、　レバー、カルビー、ロースと食べ進んでいった時

鋏かして～　の意味が判った

カルビーもロースも実に硬く紐のように噛み切れない筋

このため子どもたちに鋏で切ってあげるのだった

鋏かして～の声に調理用のはさみがすぐに出てくる手際のよさ

普段から鋏を使うお客が多いのかもしれない