身体が疼く。
動きたい、動かせてくれとウズウズする。
だけど脳がブレーキを掛けてる。
動けば次はない、と脅してる。
実家に寄って、いつものように天然水を頂く。
総重量、たったの12キロ少々が、ひどく、ひどく重い。
いつもは小脇に二箱抱えて、得意気に、軽快に走っていたのに。
重い。脚も、腕も、身体そのものが悔しいくらいに重い。
腰椎の神経が圧迫されると
下半身、特に両足の筋力が衰えを見せるという。
僕の場合は手も、腕も痺れを見せている事から
当然の感覚なんだろう。
この重さ、この非力感。
すまないと思う。
支えてくれた人たちに。
そして自分の身ではあるものの、
親から頂いたこの身体を、早くもダメにしてしまった事。
どうしようもなくすまないと思う。
こんな姿を、あの両親にだけは見せたくない。
きっと、表現出来ないくらいに悲しむだろう。
どうしようもないくらい、憐れむだろう。
変わってやりたいと、思ってもくれるだろう。
だから・・・
だから僕は、必ず平気な顔して立ち上がって、
両親にも、友達にも、僕をヒーローだなんて言ってくれる人にも
なんともないって事を見せる。
同時に
きっとこの惨めな有様から這い上がって
この屈辱に思い切り、とびっきりの復讐をしてやる。
凹ましても凹ましても
ヒーローはしぶといのだ。
あらゆる手段、え、それズルくね?って手段でさえ用いて
ヒーローは敢然と立ち上がり、毎週毎週勝利するのだ。
まずはこのたった2週間で弱り切ってしまった手足。
こいつらを、もとあった状態に戻してやらなきゃ可哀相だ。
もう少し休んだら、行こうな。