爆弾

キツイ現場の日に限って、背中の爆弾が破裂した。
頚椎から脊椎。骨化症のせいで動かそうとするだけで激痛が走る。


だけど、気合いでなんとかなるものだ。
いいや、気合いでなんとかするものだ。
だましだまし、痛みが走る度に呼吸を静かにし、
首を固定し、筋肉で補助を強め、姿勢を整える。
恩に、弱音で応えるつもりなどない。
死んでも恩は返す。
返さなきゃ、終われない。


爆弾がナンボのもんだ。
爆発したって、今日みたいに耐えてやる。
なんてことはない。大したことない。


もっともっと悔しい思いを味わってきた。
もっともっと惨めな思いを味わってきた。
もしかしたら、僕の罷り知らんところで
まだ何か隠された茶番があって、僕はまたマヌケな道化になるやも知れん。


だがそれも、なんだって言うんだ。

恩は恩。

騙されていようと、裏切られようと、それとこれとは別の事。
無論、何もないならそれが重畳。しかし究極どうでも良い。

自分は自分の思うように生きる。
このままずっと、自分の信念を裏切る事無く生きる。
死ぬまでずっとだ。


背中の爆弾も、心の爆弾も、環境が仕向ける爆弾も。

全部爆発したとしても僕は動じない。

好きにすれば良い。

何故なら、僕も好きにするからだ。

フェアだろ、そう考えれば。