一歩ずつ

一歩ずつ、って言葉が嫌いだった。

そんな悠長なことを言った時点で
自分は負けだと思って生きてきた。


ラジオからふと流れた、パーソナリティの何気ない言葉。


全力で走りまくるのではなく、
決して立ち止まらないという気概だと思う、と。


自分の生き方を否定する気はないけれど、
最近親友に言われた言葉と共に、胸に響いた。


お前はいつも全力過ぎて、だから全てをいきなり変えようとしてしまって、
有り得ないくらいの負荷を掛けて、ぶっ壊れるまで突き進んでしまう。

だからな、助走って必要じゃないか？
いきなりダッシュかますより、助走つけた方がきっと色んな力が生まれる。

そりゃ無駄や寄り道もあるかも知れないけど、
お前はその無駄を極度に嫌うけど、
だけど人って無駄から学ぶことの方が多いと思うよ。

…と。


身体を壊して、結果的に僕は今、停滞しがちだ。

一歩ずつって言葉の意味を実践出来ていたら、
また違ったプロセスを歩めたのかも知れない。


もちろん、今季味わった絶頂感は、おあずけだったかも知れないが。


ただ、
鍛えるだけではなく、色々な助走って奴を
これからは身に付けて走ろうと思った。