自己の意思を

この世の物事は不思議なように見えて、実は単純な構造になっています。

ある一つの出来事がきっかけとなって複数の現象を引き起こすのも、
実は「原因」が根っこで一つに繋がっているから。

何もない所から、まるで魔法のように何かが発生する事はありません。
雨雲があるから雨が降り、火があるから煙が立つのです。

物事には必ず原因があり、目に見える段階になった状態のものを
我々人間は「結果」と呼んでいるに過ぎません。

結果も一つのプロセスに過ぎず、この世を去るまでゴールはありません。
また誰一人として、「その先」を説明・証明する事が出来ないという現実。
ならばこそ、神羅万象には決して完全もなければ終焉もないと広義で言えるのではないでしょうか。

それはまるで植物のよう。

根っこで繋がっている物が土の上に芽を出して人の目に触れ、幹を伸ばして枝分かれする。

そしていつか枝葉が枯れ果てたとしても、根っこがしっかりと生きていたりもするのです。

本当の終焉はその植物、本人にしか分からない。

しかし言える事は、それはとてもシンプルな構造であるということと、
それでいて、いつだって複雑に仕立てるのは「当人以外の部外者」であるということ。

それ故にこそ、１を見て１００を語るような早計は何の役にも立たないばかりか、
人生において阻害要因にしかならないのです。

きっと、大切なのは「自己の意思」だと思うんです。

何を求め何を信じ、何を得て何を差し出し、どう生きるのかという意思が。


たった一つのプロセスを見て一喜一憂する人間。

現物だけに囚われて、貰いが少ないと喚きながら顔を真っ赤にして狂う人間。

一分一秒を無駄に急ぐクセに、１０年を蔑ろにボケ～っと生きる人間。

自分の人生において自分の直感も五感も使わず、
ただ何者かがまことしやかに、さも真実であるかのようにがなり立てたニュースを信じる人間。

そういう人間は、
己の真の意思に気付いていないから、もはや人生の舵取りを何者かに委ねているように見えます。


自分の人生の責任は、自分にしかありません。
誰かの所為にするのはバカ以下ですらありません。

他人の人生には、貴方は何の責任も取れやしません。
無責任に他人にとやかく言うのは止めましょう。

もっと自分自身の「生」というものを、見つめてみる事を
ここで小さくオススメしておきます。

人も、そして国もね。