ピレネーの山の犬 Zion♪シオン

シオンとともに歩く道、ともに見る風景、暮らしと庭の花たち。

仔育てに悩んだら・・・

2014-05-23 | パピー
ピレの幼年期における躾は
とてもエネルギーのいることに違いないが、
甘噛みに対処しきれず訓練に出すなどという記事を見ると、
悶々としてしまうのは私だけだろうか。

甘噛みをすることで仔犬は重要な学習をする。
噛むと、どうなるか・・・
そして、遊びの延長であったり、気を引きたがったり、
強がったりしながら、こちらの力量がいかほどのものか
しっかりと見ているのだ。

これから一緒に生きて行くための信頼関係をつくる大切な第一歩。
そんなチャンスをどうして他人任せにするのだろう。
しかし、飼い主が躾の良い結果を出せない時、
プロに任せた方が将来のためになると考えることは
放置するよりはまだ良い方かもしれないが・・・



ピレネーは、訓練が入りにくい犬種である。

彼の遥かな遺伝子は牧畜番犬、自分の判断で仕事をし、
主とは距離を置くが、絶大な信頼に応えるという形で結ばれている。
家庭犬になっても穏やかで優しい心を持つ反面、
頑固さ、呼び戻しのききづらさ、自由奔放、
脱走、放浪し保健所に保護されるなどのエピソードが伝えられるのは、
受け継がれた遺伝子を物語る性質だと思う。

そうした性質は、例えば、主の命令により獲物を回収し、
必ず主の元に戻って来るレトリバー種と対極にある。
しつけ教室でも、レトリバーは数々のコマンドに目を輝かせるが、
そんなことはピレには出来ない・・・と言うよりも、
人の命令に細かく応え、その結果を褒められることを
喜びとするような価値観がないのである。

向かないトレーニングは、ストレスを生む。

ピレを訓練に出すのなら、この犬種を熟知している
トレーナーを選ぶ必要があると思う。


( このワルそうな表情! )

私の教育係時代も迷ったり、つまづいたりの日々。
家具などを噛んではいけないことは理解するのに、
甘噛みは次第に可愛い領域を超え、強烈になっていく。
私が尊敬に値するヒトかどうか見極めようとしていたのだと思う。
甘噛みしてきたら徹底して相手にせず、
甘噛みしない時は、疲れて眠るまで色々な遊びをする。
私の場合は、この対処法が最も効果的だったように思う。
眠りから覚めるたびに少しずつ、心が近づいていくように。


( 素晴らしい集中力でオテ! でも両手・・・笑 )

オスワリやオテ、フセ、マテ、コイなども
遊びのルールのような感覚で生後2か月で覚えたが、
今ではする理由が納得できない限り、全くしない。
生後4か月を迎える頃には甘噛みは卒業したものの、
日ごとに増す体重とエネルギーに反し、私は何キロか痩せた。
これだけは、そのままだとよかった・・・笑



幼年期はより多くの時間を一緒に遊び、
また、この時期こそ大いにランや幼稚園を活用して
犬から学ぶことも大きな効果を得ると思う。

そして、犬は成長していく。
心身の成長に合わせて、運動や遊び方を変えながら
いつまでも楽しい気持ちを共に感じる存在でありたい。



種と個性を尊重するとき、
人と犬の関係はどこまでも奥深くなれると思う。

とりあえず、あなたの犬と思いっきり遊んでみませんか?
犬はその楽しさをあなたと感じたことをずっと覚えています。


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!




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