おはようございます^^
最近、昭和のといっても40年代の映画を見るようになりました。俳優という言葉が流行った時代で「あんたの子は俳優のようやなぁ…とお世辞を言うと子供を褒められて喜ばない親はいません。
いゃあ~やんちゃ坊主でしょうがないんや…と笑いながら「まぁ その先にうまい天婦羅喰わす店があるんや ちょっと付き合ってぇなぁ… 」と これは落語の 子ほめの一段ですが、
昭和の40年代以前の映画を見るようになったのは、この仕事が暇になってからで残業がなくなってクルマ通勤で帰りにちょっと一杯も出来ず、かと言ってパチンコは卒業していました。
ですからたまに本屋で立ち読みをして帰る時間を潰すのです。そんな時間調整をするには理由がありまして、私の勤務時間は6時迄で 時間が来て帰り支度もそこそこに真っ直ぐ帰ると七時前に
家に着いてしまいます。この時 困ったなぁ~と思ったのは、女房もその時間帯に帰って来るからで、いつぞやは女房の車がガレージに入っているところに私が帰って来て それに気が付いた
のかバック駐車の最中だったハンドル捌きが狂い横の壁にゴリッと擦ってしまい あああ…買ったばかりの新車が…と嘆いたのでした。我が家は自前の駐車場があるのですが、敷地の
余裕地に設けているため一台が精いっぱいで 女房と2台の車を置くために仕方なく駐車場を縦に延ばしました。おかげで駐車場を余分に借りることもしなくて済んだのですが縦に置くため
駐車場の奥に女房のクルマ、手前の入り口に私のクルマとしました。これは朝が早くて帰りが遅い私の職業柄、最善の策なのですが、この3月から仕事が暇になった所為で帰宅の時間が
ほとんど変わらなくなって 先ほどのようなバッテングになってしまうのです。女房と主(あるじ)の私が同じ時間に帰ってきて それじゃぁ家族揃って団らんの夕食を…とも思ったのですが
そんなこと新婚以来無かったことで、それを今更やろうとしても何をどうしたらいいのか…と悩んでいた頃 昭和の映画に出会ったのでした。昭和の映画は様々で任侠映画、恋愛映画、喜劇、
家庭の何のこともない映画…色々観ていて気が付いたのは亭主は夕方帰って来てそれを女房が迎えて亭主の背広から丹前?に着替えるところも女房が甲斐甲斐しく手伝いながら今日あった取るに
足らない噺しをして 亭主は そうかそうかとたまにあいづち相づちを打ち 卓袱台にドカッと座ってハンペンか何かを肴に銚子を傾ける姿がえらく新鮮に映って、映画だからテレビはご法度
(笑)なのでしょうか 近所の噂話や身内の動向に花を咲かせているのです。これが理想の家族か?よくぞ話題が尽きぬものだと 映画の本筋を忘れて私は可笑しなところにこだわってしまいま
す。この時代(昭和40年代以前)亭主は外で働き女房は子育てをしながら家を守るのが当たり前みたいで、ですから学校が休校になってとても生活が成り立たない今とはエライ違いであること
もわかりました。現代は大人はみんなしゃかりきに働きそのおかげで食べたいものはなんでも食べられるし行きたいところは何処でも行ける、昭和の時代では想像もつかない贅の極みを満喫出来
るのですね。 あらっ…あの家 また旅行に行かはった、あの家新しい家建てはった、バイク買わはった…隣の芝生は青く見える、ああ嬉し隣の家に蔵が建つ…こんな切磋琢磨的な精神が
今日の日本の躍進力の源なのでしょうが、現代はちょっと行きつくところまで来たような感がありますね。今は外出を控える要請や様々な抑制があって、自由に慣れてきた我々現代人は
不平不満を思いながらも窮屈な暮らしに渋々従おうとしています。しかも期限はわからない…昔の不便な生活からするとそれでもまだ恵まれていると思うのですが、一旦楽園で暮らせば制約は
窮屈でしかないのです。 いずれ元の生活に戻れるまでと視野を変えてみれば 不十分な生活でも楽しむ術があるのではないでしょうか。