これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

令和維新のすゝめ (その14)

2020-12-13 19:06:25 | 民主主義
★★★★ 詐欺と兵器と安全保障 ★★★★

 昨日は、「友あり遠方より来る、また楽しからずや」でしたので、投稿が一日遅れました。彼とは50年ほどの付き合いです。生き方/考え方、食べ物の好み、興味/趣味、・・・殆ど全てが私とは真逆です。 その方が、長続きするのかも知れません。

【はじめに】
 今回は、朝鮮半島の戦後の歴史から安全保障について考えて見ました。 日本は『平和ボケ国家だ!』と揶揄されますが、戦後75年間・平和で、経済は発展して素晴らしい国になりました。 社会主義的な政策を取り入れて、国民皆保険制度、年金制度や生活保護制度を維持出来ています。 これらは、国民の多くが民主主義思想を共有しているからだと思います。

 昨日、友人は「日本人はトランプの様な馬鹿な人間には投票しない!」と断言しましたが、私は「河井夫妻や元農水大臣の疑惑」を考えると、日本人でも馬鹿で/志の無い人間に投票していると思っています。馬鹿で志の無い人間が国を動かすと、民主主義は後退してしまいます。

【朝鮮戦争】
 1945年に日本軍が朝鮮半島から撤退した後、北からソビエト軍が、南から国連軍が入って来て、北朝鮮と韓国が出来ました。そして、国境を『北緯38度線』に定めました。ソビエト軍は当時としては新式の武器を多量に北朝鮮に残しましたが、国連軍が韓国に渡した武器は僅かでした。

 日本が併合していた時、朝鮮半島の北側を当時としては世界的なレベルの工業地帯にして、南側では農業を発展させました。 (北側には鉄鉱石や石炭などの地下資源が多量に眠っていたために工業化したのです。)  日本が朝鮮半島に残した資産は莫大でしたが、多くは北朝鮮側にそのまま存続していました。 今の状態からは考えられませんが、北朝鮮は軍事力と工業力では、韓国を圧倒していました。 (戦後すぐの時点では)北朝鮮は日本よりも豊だったのです。

 1950年6月に、金日生が韓国に侵攻して、韓国軍は敗北を続け、8月の中旬には釜山まで後退していました。韓国は滅亡の寸前まで追い詰められていたのです。その後、アメリカ軍を中心にした国連軍が韓国に上陸して、北朝鮮軍を押し返し、中朝国境の鴨緑江近辺に達しました。

 既に待機していた中国軍が参戦して、国連軍は『38度線』よりも南側まで後退し、その後押し戻して、1953年に『38度線』を国境にする休戦協定が結ばれ、現在に至っています。 (休戦協定ですから、現在も戦争中なのです。) この休戦協定は国連軍と中国/北朝鮮間で締結され、韓国はサインしませんでした。 

 朝鮮戦争で戦線が南下したり、北上したために日本が残した工場やインフラ施設の多くが破壊されてしまいました。この戦争の前後で、韓国も北朝鮮も、市民を沢山虐殺しました。身の危険を感じた人達が沢山日本に不法入国し、休戦後も沢山日本に留まりました。 両軍の兵隊の死者数は60万人ほどでしたが、市民の死者数は4倍の240万人にもなったのです。

(余談 :朝鮮戦争の戦線の移動) ウイキペディア・『38度線』で検索して見て下さい。戦線の移動が動画(?)で示されています。戦線が南北に移動して、朝鮮半島の大半が戦場になり、破壊しつくされた事が想像出来ます。

★★安全保障の観点からの教訓★★
 核兵器だけに戦争の抑止力が有る分けでは有りません。朝鮮戦争が勃発した最大の原因は、北朝鮮が圧倒的な軍事力を保有していた為です。 「敵対する2国の軍事力に大きな差が有ると侵略が始まる」と言う簡単な公理を、アメリカは忘れてしまっていたのです。

 1948年にアメリカ軍を主力とした国連軍とソビエト軍が朝鮮半島から撤退した時の、韓国と北朝鮮の軍事力の差を下に整理しました。 兵力にも圧倒的な差が有りますが、北朝鮮には第二次大戦中にソビエト軍と一緒に戦った朝鮮兵3万人が加わっていました。韓国軍の方は旧日本軍だった軍人達が中心になって戦争経験の無い兵隊を訓練中でした。 そんな状況だったので、韓国軍は3カ月で壊滅状態になってしまいました。

★ 戦車   :韓国=0、   北朝鮮=240輌
★ 航空機 :韓国=練習機のみ22機、北朝鮮=211機
★ 大砲   :韓国=91門、 北朝鮮=552門
★ 迫撃砲 :韓国=960門、北朝鮮=1,728門
★ 兵力   :韓国=10万人、北朝鮮=23万人

 中国は有史以来・覇権主義国家です。毛沢東はギラギラの覇権主義者でしたが、習近平も負けずとも劣らぬ覇権主義者です。21世紀になって中国は軍備を拡大して、今では日本と中国の軍事力には非常に大きな差が出来てしまっています。 尖閣諸島はアメリカの支援無しに、日本だけで守る事は不可能になっているのです。

 私が心配しているのは台湾です。中国との軍事力は横綱と小学生ほどの差が有ります。中国が侵攻したら台湾が抵抗出来るのは一週間ほどだと思います。香港の民主主義を力で抑え付けた最近の状況を見ると、「西側諸国が台湾を併合しても口先だけの反発しか出来ない!」と習近平が判断したら、実行する恐れが有ります。台湾を吸収した時、日本を含む西側諸国が一体になって中国に罰を与え無かったら、次は尖閣諸島の実行支配を目論むでしょう! 日本は『平和ボケ』しいる余裕の無い状況になっています。

★★民主主義の観点からの教訓★★
 民主主義国家では、国が国民の生命と財産を守る事(安全を保障する事)が最重要課題です。 然し、専制国家では、そんな主張は通りません。

 戦後、日本はアメリカから民主主義的な憲法を押し付けられました。「戦争はもうこりごりだ!」と多くの国民が思っていたと想像します。その為に、「民主主義とは何か?」なんて深く考えないで憲法を受け入れ、「いつの間にか民主主義的な考え方を持つ人が増えてきた」と私は思います。

 1945年に日本が朝鮮半島から撤退したあと、(朝鮮戦争が始まる前に、)韓国も北朝鮮も「民主主義国家になれ!」とは強要されませんでした。その為に、韓国の李承晩は共産主義者が多いいと思われる地域の住民を多数虐殺しました。北朝鮮の金日生は、反対派だけで無く、将来脅威に成りそうな盟友達も沢山粛清しました。

 朝鮮戦争中にも、李承晩と金日生は武器を持たない市民を(日本人には考えられないほど)沢山虐殺しました。その為に、兵隊の死者の4倍もの市民が殺されたのです。

 現在の日本国民の多くは、「国が私や家族の生命と財産を守ってくれる」と信じていると思われますが、民主主義国家で無くなったらそんな考え方は「国家に反逆する思想」と見なされるでしょう! 民主主義国家で有り続ける為には、国民一人一人が、選挙が有れば投票し、言論の自由を抑圧する動きには反対しなければ駄目です。

【中国は北朝鮮を虐めています!】
 朝鮮戦争後もソビエトは北朝鮮を支援しましたが、1991年にソビエトが崩壊しました。、その後は出稼ぎ労働者を受け入れるなどはしていますが、ほとんど無償の援助はしていません。

 北朝鮮は中国だけが頼りの状態になってしまいましたが、私から見た中国の北朝鮮政策は『生かさず殺さず』の様です。 鉄鉱石や石炭の価格は値切って!値切り倒して!国際価格の70%ほどで輸入している様です。北朝鮮が望んでいる工業化のための資金の支援は殆ど行っていません。

 北朝鮮は韓国以上に「中国の影響から脱出したい」と考えている様に私には思えます。「中国が金を出してあげるから、供に豊かになりましょう!」と言う様なスタンスでは有りません。朝鮮半島の歴史の中で、中国と対等に付き合えたのは、ほんの僅かな期間です。現在の中国と北朝鮮の関係は、誰の目から見ても『対等な関係』では有りません。

 韓国は左派政権になると、朝鮮戦争を忘れてくれ、連座制による恐怖政治には目をつぶってくれます。1998年から金剛山観光を始めてくれ、2003年から開城工業団地の建設を始めてくれました。 2008年に金剛山観光に訪れた韓国の女性を北朝鮮が射殺しましたが、(その時ですら)、開城工業団地は稼働し/拡張工事も続けられました。2013年に北朝鮮が3回目の核実験を行ったあと、国連が制裁決議をした腹いせに(逆恨みで)、北朝鮮が開城工業団地を閉鎖しました。

 閉鎖から5ヶ月後に開城工業団地は操業を再開しましたが、2016年に北朝鮮が弾道ミサイルの発射実験を強行したために、韓国が操業を停止しました。文大統領が登場すると、韓国はアメリカに開城工業団地と金剛山観光の再開を願い出ましたが、認められず、現在に至っています。

 換言すると :北朝鮮は戦後に、ソビエトの支援で建国され、その後は中国の支援で存続して来ました。日本が残した工場群や水力発電所などを朝鮮戦争で破壊しなかったら、ソビエト下でも東ドイツ以上に東側で工業国として重要な地位を占めていたと思われます。 中国と対等な関係で付き合えた可能性が有ります。

★★安全保障の観点からの教訓★★
 ソビエトとの冷戦時代は終わりましたが、21世紀になって中国が急速に軍備を拡大しているので、日本は一国では国を守れなくなっています。 その為に、日米安保条約はますます重要になって来ましたが、アメリカの国力は相対的に低下して来ましたから、民主主義/自由主義を大切にしている国々の多くと安全保障条約を締結する必要が有ります。

 アメリカ一国に何時までも頼っていたのでは、日本はアメリカの従属国(属国)になってしまいます。 北朝鮮は中国の属国の様な存在になっています。金正恩は、そんな状況から何としても脱出したいと藻掻いている様に見受けられます。

★★民主主義の観点からの教訓★★
 民主主義を論ずるのに北朝鮮を引き合いに出すのは馬鹿馬鹿しいので止めます。韓国は一応は民主主義国と言われていますが、私は「本当に民主主義国と考えて良いのか?」迷ってしまいます。 朝鮮戦争は休戦中で、戦争は終わっていません。韓国の大統領には戦争が再開された場合を想定して、大きな権限が与えられています。 休戦状態に入って67年も経過して、戦争が再開される恐れは殆ど無くなっているのだから、「大統領の権限を縮小したら、本当の民主主義国に成れるのでは?」と思います。

 左派政権から右派政権に変わると、また・その逆のケースでも、前の大統領とその関係者は監獄に入れられるか、自殺する事を繰り返しています。 韓国では民主主義思想が浸透していないのに、大統領に大きな権限を与えているために不正/腐敗が絶えないのでは?

 「文大統領は、可愛い娘がドロドロした世界に引きずり込まれない様に、就任早々に娘夫妻を外国に移住させたのでは?」、「そんな事を考える必要の有る国なのか?」・・・なんか可哀そうになってきます。 最近は、露骨な手段を使って三権(立法権、行政権、司法権)を左派政権の支配下に置こうとやっきになっています。 文大統領が三権を完全に掌握して、次も左派の大統領が選ばれたら、野党を非合法化して永遠に左派政権が続く体制を確立する恐れが有ると、私は予想しています。

 「日本も大統領制にすべきだ!」と言う人がいますが、議院内閣制の方が良いと私は思います。 日本の民主主義も怪しい所が有りますから、治世者(統治者)に余り大きな権限を与えるのは危険です。

 日本人が朝鮮半島の人達より遺伝的に民主主義民族では決して有りません。戦前までの日本を考えたら分かります。 戦後、いつの間にか日本人の多くが民主主義的な考え方をする様になっただけです。

 私は若い頃から髪の毛が少ないので、豊田真由子氏が「このハゲ!」と言った時はショックでした。彼女は東大の法学部卒で、頭脳明晰の様です。問題発言した頃は、民主主義を分かっていなかった様に思いますが、最近はだいぶ反省している様に見受けられます。民主主義的に変わる人もいれば、逆に非民主主義的に変貌する人もいます。 民主主義を後退させない様に、皆さん頑張りましょう!




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