これ!どう思います?

マスコミがあまり報道しない様な問題を、私なりに考えてみます。

政治家や官僚と賄賂 (その6)

2020-03-28 11:13:07 | 社会問題
 ”金”に関する不正を減らしましょう! 今回は、不正を減らす対策について書きます。

【結論 :私の提案】
 サラリーマンは税金や社会福祉の掛け金を給料から天引きで、”きっちり”と徴収されますが、中小企業の社長や開業医等は子供に車を買ったり、その車のガソリン代を経費で落としたり出来ます。不公平だと思いませんか?

 私は2月8日から5回に分けて、「政治家、官僚や民間人の金に関する種々の不正や、その黒い金をどんなにして調達して来たか?」について書きました。 種々の不正が横行しているので、「こうすれば、不正はなくなる」と言う妙案は有りません。 少しずつ、減らしていく継続的な努力が必要です。

 私は、以下の①~⑤を同時に進めたら、大口の”金”に纏わる不正を大幅に減らせると思います。

① キャッシュレス化を進める。
② 金を扱う全ての組織に番号を付ける。
③ 金融機関の口座と、マイナンバー及び②の番号を連結させる。
④ 大口の取引の書類は電子化を義務化し、相手の番号(マイナンバー及び②の番号)を記載させる。
⑤ 高額紙幣を廃止する。

【お金に関する不正を減らそう!】
 「お金が欲しい!」と言うのは、誰にでも有る『煩悩(ぼんのう)』の一つです。大抵の人は、「不正の金は欲しくない」と言われますが、「誰もいない所で、目の前に札束を積まれたら欲望を抑える事が出来なくなる」と私は思います。

 お金になる権力を握った人の周りには、金を”そっと”持ってくる悪魔が”うようよ”と集まって来ます。 現在は、超大形のコンピューターが比較的安価で買えますから、政府と政治家達がその気になれば、悪魔が近づけ難くする事は出来ます。

 日本でも(遅ればせながら)個人の識別番号(マイナンバー)と法人番号が導入されました。 私は、お金を扱う全ての団体に識別番号を与え、金融機関の口座に連結させて、さらにキャッシュレス化を進め、2000円以上の高額紙幣を廃止したら、お金に関する不正は激減出来ると思っています。

 将来、キャッシュレス化が進んだ時に、田中角栄氏の様な強力な権力を握った政治家が出てきたとします。闇献金が銀行振込でしか出来なかったら、振込側も、受け取り側も難しくなります。 (これは、今・まさに中国が進めている腐敗防止対策です。)

【識別番号の現状】
 日本に住民票が有る人間には、全て国民識別番号(マイナンバー )が振られます。税金を取るために株式会社などには、国税庁が法人番号を付けています。 然し、税金が免除される組織の場合は全てでは有りません。

 私は、お金を遣り取りする組織/団体には全て番号を振るべきだと考えます。そうすれば、金の流れを把握する事が今よりは簡単に出来ます。特に政治団体には必須です。

 近年、写真付きの身分証明書の提示が要求されるケースが増えて来ています。金の遣り取りのケースでは、マイナンバーカードに限定し、取引の書類にマイナンバーを記入させるべきだと考えます。

① 法人番号 :国税庁
② 国民識別番号(マイナンバー ) :市区町村長が住民基本台帳(住民票)を元に発行
③ 政治団体の識別番号
④ 一般社団法人
⑤ 一般公益財団法人
⑥ 宗教法人 :寺、神社、教会、新興宗教
⑦ 教育機関
⑧ 労働組合
⑨ 各種団体/組合などなど
⑩ 町内会

(余談) マイナンバー制度に、何故か左派系政党が反対して導入が遅れたのです。1980年代前半に、関東地方建設局(関東地建;現在は関東地方整備局)がマイナンバーのためのコンピューター・センターの建設計画を進めていました。私は非常用発電設備の営業活動のために何回も関東地建を訪問しました。計画は順調に進んで何時でも着工出来る状態になっていたと思いますが、社会党の猛反対で実現しなかったのです。

【キャッシュレス化の世界状況】
 「個人情報が全て、国などに把握されてしまう」等を理由にして、キャッシュレス化に反対する方が沢山おられる様ですが、キャッシュレス化は世界的な流れです。 「2007年から2016年で、各国のキャッシュレス化がどの程度進んだか」を以下に整理して見ました。日本とドイツが遅れています。

参考資料 :世界のキャッシュレス比率から日本のキャッシュレス化の現状を解説!
https://www.ebisumart.com/blog/cashless

★ 韓国  :2007年:61.8%→2016年:96.4%
★ イギリス  :37.9%→68.7%
★ オーストラリア:49.2%→59.1%
★ カナダ :49.0%→56.4%
★ アメリカ:33.7%→46.0%
★ フランス:29.1%→40.0%
★ 日本 :13.6%→19.8%
★ ドイツ :2007年:10.4%→2016年:15.6%
● 中国 :2016年には60%程、現在はもっと進んでいると思われます。

【リクルート事件のあと】
 1988年にリクルート事件が発覚しました。リクルート社は、裏金を渡すと言う昔からの方法では無く、値上がりが見込める未公開株を譲渡すると言う『画期的な手法』を考え出したのです! 私は、素人が考え出した『馬鹿な手段だ!』と思いました。 賄賂には”足のつかない金”が鉄則です。株の取引には必ず金融機関が介在するので、検察が調べ始めたら”白を切る”事は不可能です。

 戦後・少しずつですが、国会議員が黒い金を集めなくてもやって行ける様に、改革が進みました。一番効果が有ったのは、リクルート事件後に政党交付金制度を導入し、衆議院を小選挙区比例代表制にした事だったと思います。政党交付金は25年も前に始まりましたが、金額は殆ど増えていません。

① 公設第一秘書 :1947年から
② 公設第二秘書 :1963年から
③ リクルート事件の発覚 :1988年
④ 政策担当秘書 :1994年から
⑤ 政党交付金 :1995年から(約302億円)→2019年≒318億円
⑥ 衆議院を小選挙区比例代表制に :1996年~

【政治家の不正を減らす】
 政治家への闇献金は、1990年までと比較すると、現在は激減している様に思います。最近の政治家は”金”より”票”が欲しいのです。(昔は、金で票を集めたのです。)

 河井克行/案里夫妻がウグイス嬢等に法定額以上の給料を支払った様な問題は、法律を現状に合う様に改定しない限り、今後も発生すると予想します。(自民党から案里議員に1.5億円もの大金が支給されたと報じられましたが、その用途に関する報道は有りません。正常な選挙運動にそんな大金が必要な分けがないので、不正を行ったのでしょう? ウグイス嬢より、そちらの方が問題だと思いませんか?)

 「政治家が不正を繰り返すと、国民の政治への関心が薄れて、投票率は低下していく」と私は恐れています。民主主義の根幹は、選挙で投票することです。 その対策について、長年考えてきた私の提案を次回に投稿する予定です。

【役人と天下り役人の不正を減らす】
 入札情報と引き換えに、企業に金を要求する役人や元役人の不正は、金額が大きいので前述の『私の提案』で減らせると思います。

 2018年4月27日に投稿した、『せこい役人の話し』に書いた様な不正は、数千円~数十万円と少額なので撲滅は難しいと思います。10万人の役人が、一人平均10万円の不正な金を受け取っても、100億円です。役人のモラルを向上させるのは至難の業ですから、この程度の不正には目を瞑るしか方法が無い様に思います。

【個人の不正を減らす】
 オーナー会社の社長が業者に支払った金の一部を現金でフィードバックさせる様な、大口の不正は前述の『私の提案』で減らせると思います。

 業者に品物を要求したり、数万円の金を要求する社員の不正を減らすのは難しいと思いますが、企業が進めているコンプライアンス運動の中に、この手の社員の不正を含めたら激減するかも知れません。日本の企業にとっては信用が大切ですから、役人の不正よりは減らせられると思います。

【相続税の節約】
 高齢の金持ちの関心事は、相続税の節約です。 私は高齢ですが子供に残す金が無いので、相続税を減らす方法を考えた事が有りません。然し、色々工夫している方を知っています。

 私の乏しい知識で考えた相続税の節約方法を下に列記します。いずれも、本人が生きている間は違法では有りません。亡くなった親から貰った③と④の品物を売る時にマンナンバーを記載させるなどによって、不正を減らせるでしょう。(現在は、写真付きの身分証明書の提示が要求されるだけです。)

 ②の現金を残すケースについては、二千円以上の高額紙幣を廃止すれば、ほぼ無くなると思います。 (千円札で一千万円の物を買う為には、銀行の帯封の付いた札束が100必要です。)

 超・超金持ちは、スイスの銀行に預けて脱税する事が可能です。 2010年頃から段々とスイスの銀行も、各国からの圧力で秘密保持が難しくなって来ています。現在・既に建前上では、日本政府が情報開示依頼をスイス政府に出し、スイス政府が銀行に情報開示を指示すると、銀行は従わなければならない様です。

① 外国の銀行に預ける :スイスの銀行など
② 箪笥貯金 :現金を保管
③ 金、白金、宝石、絵画、美術工芸品
④ 記念硬貨 :特に金貨

(余談) 先日、酒の買取店の店員と話していたら、「サントリーの山崎・50年が3,000万円で売れた」と言っていました。 ほんとか?と思ってRakutenで調べたら、なんと!3,880万円円で売っていました。ウイスキーも投機の対象なんですね!

(馬鹿馬鹿しい例) 某中小企業の社長(T社長)は、少しずつ脱税してバブル景気の頃に庭付きの一戸建て住宅を五軒以上買いました。 2000年頃に取引先の大手企業から、定年まじかの優秀な社員を紹介されたのですが、彼の入社条件は社宅の提供でした。その時、私はT社長から相談を受けました。T社長は持ち家の間取り図を数枚出して来て、「どれがよいか?」と聞くのです。 奥さんが大反対されて、話は無かった事になりました。 T社長は、現在90才を超え、息子に社長を継がせていますが、健在で、固定資産税を30年程払い続けています。 築後30年程になりますから、家屋の価値は有りません。地価も暴落していますから、T社長は大損をした事になります。


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