9月23日から24日にかけて台風15号の影響で大雨になってから1週間が経過しました。
この大雨による被害の状況が明らかになってきました。
被害は静岡県の中部から西部にかけての広範な地域におよび、床上床下浸水が5千棟以上、停電が最大12万戸以上、断水が最大で6万戸以上という状況です。
停電は24日中にほぼ解消しましたが、いまだに山間部等では停電が続いているところがあります。
断水もだいぶ解消してきましたが、いまだに4500戸以上で継続しています。
記録的な大雨にしては大規模な土砂崩れ等による人的な被害は少なかったですが、道路の崩落や線路への土砂の流入により不通になっている区間もあり、車での通行ができない孤立集落が散在しています。
浸水を除けば建物の倒壊等の被害は少なく、避難所でしばらく過ごす人はいませんでしたが、断水により日常生活を奪われた人たちが多数います。
今回の被害は、小河川の氾濫で道路や庭に土砂が流入し数十戸単位で浸水等が生じた個所が多数あることが特徴です。
広範な浸水被害や土砂崩れ等による人的な被害はニュースとして報道されますが、狭い地域の被害はニュースで取り上げられることもなく、近隣の住民が協力して土砂の撤去等を行っています。
以上は10月1日現在の状況。
まちともは今回と同じ程度の雨量を観測した48年前の七夕豪雨を体験しているので、それと比較して被害が少ないと感じています。
七夕豪雨による静岡市の被害は、床上床下浸水が約26000戸、各地で発生した土砂崩れで死者27名、全壊・流出家屋が32戸でした。
48年前に1階の天井近くまで浸水した地域で、今回は浸水被害がありませんでした。
七夕豪雨の時は、近くの山には土砂崩れの爪痕が多数見られましたが、今回は全くありませんでした。死者もけが人も出ていません。浸水戸数も大幅に減っています。
今回の大雨は24時間雨量が観測史上最大と言われていますが、最大は七夕豪雨の時の508ミリですので、今回は416ミリで「たぶん9月としては最大」ということかなと勝手に解釈しています。
24時間雨量が100ミリ近く違えば被害も大きく違ってきます。
治水対策や急傾斜地の対策が取られてきた結果なのか、そのところの検証が待たれると考えます。
清水区では浸水被害と断水が重なり、家の中に積もった泥の洗い出しができないお宅が多数ありましたが、これも少しずつ解消してきています。
断水地域の高齢者施設に勤める知人の話では、常に受水槽に必要な水量が貯められているが、断水で枯渇し、大型の給水車が1日に何往復もして凌いでいたと言います。
百数十人が入所している施設や病院等では水だけが無くて非日常を強いられるわけで、災害時の給水活動の大変さを知らされました。
断水地区の知人は、飲料水は何とか確保できても、トイレ、風呂、洗濯等に必要な生活用水が確保できなく大変困ったと話しています。
普段何気なく使っている水も、それがなくなった時の大変さを改めて感じました。
被災した地域にはボランティアも本格的に支援に入ってきています。
一日も早く日常生活が取り戻されることを願っています。
本文中の画像はテレビ画面から使用しました。