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今どきの将棋の楽しみ方② 藤井聡太のライバルたち

2021年08月20日 | 将棋あれこれ
2021年 8月

最近ハマっているのが将棋の藤井聡太の対局を観戦することです
5年前に14歳2か月でプロになったのは知っていました 
将棋観戦も好きなのですがなかなか疲れることもあって 見る機会もありませんでした
それが テレビのワイドショーなどで面白く取り上げられていたこともあって次第に興味を持った次第です

ワイドショーは無責任で面白おかしくその話題を取り上げますので 少しでも将棋をかじったことのある人ならば そういった報道の安易さに閉口するものです
でも 将棋といったテーマに少しでも脚光を当ててくれたことに対しては喜びを隠せませんし 日本将棋連盟にとっても非常に喜ばしいことなのかと考えます

今は 無料のネットテレビで藤井聡太の対局が見られますので そういったことがまた将棋を観戦するきっかけにもなりました
無料のAbema将棋
上記のネットテレビで藤井聡太のタイトル戦などはやってくれますので
それを見ることがマイブームとなっております

去年よりそれを利用しての藤井聡太の将棋観戦を始めたのですが
その将棋の面白さ 強さに引き込まれてしまいましたね
それと同時にテレビに表示される AI の形成判断 次の一手の有効性と読み筋もその観戦に
グッと深みを持たせてくれたので望外の面白さとなりました

その事は 前回の記事に書いたのですが
羽生さんの凋落とともに遠ざかっていた将棋界の今の勢力地図をここで広げてみると
以前は7つしかなかったタイトル戦が 今は8つになっています
そのタイトルは

竜王 豊島将之
  挑戦者決定三番勝負が 藤井聡太Vs永瀬拓也で行われており 現在藤井の1勝 30日に2局目
名人 渡辺明
王位 藤井壮太
  豊島将之の挑戦を受け 現在 藤井の3-1 19日に4局目がありました
叡王 豊島将之
  藤井聡太が挑戦中 現在藤井の 2-1 で 22日に4局目があります 3勝すればお終い
王座 永瀬拓也
棋王 渡辺明
王将 渡辺明
棋聖 藤井聡太
  6月に渡辺明の挑戦を 3-0 で退けています

となっており現在のタイトルホルダーを右に書いてあります
現在進行のタイトル戦はその状況を書いておきました

タイトルホルダーを色分けしていますが 現在4人のタイトルホルダーのいる将棋界ですが
この4人を 4強と言っており 誰がこの戦いを制するのか大いに興味があるところです
まさに戦国時代の感のある現在の将棋界ですが
今将棋界は熱く燃え滾っており 現在進行中のタイトル戦を含め 藤井の竜王挑戦が決まると
藤井-豊島 の最長19番勝負となりますからすごいですね 藤井はこのタイトル戦が始まる前までは
対豊島に 1-7 で大きく負け越していましたが現時点では 6-9 と猛接近しており
苦手意識はなくなった感があります
早ければ来週中に 藤井の叡王獲得と王位の防衛が成るかもしれませんので
将棋界にとっては熱い一週間となりそうです


そんな将棋界の勢力地図になりますが
藤井聡太の強さについてのもう一つのポイントになりますが
たぐいまれな終盤の強さ ということがあげられます

スペックが違う
としか言いようがないほどの強さを終盤で発揮するのですが
その一つの要因に 彼の詰将棋の解く力が挙げられそうです
速さも正確さも詰将棋で鍛えられたものがありそうです

詰将棋解答選手権 というのが2003年から始まっていたそうですが
藤井聡太は2015年(小学校6年生)から現在まで5連覇中だそうです
去年と今年の大会はコロナで中止になったそうですが
プロ棋士も参加するとてつもなく難しい詰将棋を解く速さと正確さを競う大会になります

詰将棋とは指し将棋とは違う将棋のパズルのようなものですが これを初手から最終手まで
すべて頭の中で考え解答を紙に書き込むのは 相当な読みのスピードと正確性がなければ
まず無理です プロでもこれに参加するのはごく一部のスペシャリストのみ

よほど自信がなければ参加もしませんし 優勝することは出来ません
それをこの藤井聡太は 小学校6年生の時から5連覇していますのでスゴイの一言です

彼の終盤の強さは こういった力がその後押しをしているのだと思います
長編詰将棋では100手を越えるものはざらにありますが この解答選手権ではそのような長編はないのでしょうが かなりの難問が出るようです 制限時間がありますし 
いくら詰将棋が好きでもしっかりと正確な将棋盤が頭の中にある人でなければまず無理は話です
彼の終盤力は この詰め将棋を解く力が支えているのだと思います





さて現在の将棋界は この藤井聡太を中心に動いていると思われるのですが
30年前の羽生善治を思わせるようなそういった華やかな楽しさがあります


藤井聡太のライバルたち

王位戦は今豊島将之竜王の挑戦を受けてタイトル戦が進行中であり(今3勝1敗)18・19日に4局目が行われて 藤井が勝ちました あと1勝で防衛となります
それと同時に 叡王戦の挑戦者になっており こちらもやはり豊島叡王とのタイトル戦が進行中で
現時点で2勝1敗でタイトル奪取に王手をかけた状態になります こちらは22日に第4局目がありますので
これに勝つと叡王のタイトルも獲得することになります

竜王戦においては 豊島竜王に対する挑戦者決定戦三番勝負が行われており それにもコマを進めていて 永瀬拓也王座とタイトル挑戦をかけて激突してます
現在藤井の1勝ですが 30日に2局目が行われる予定で これに勝てば豊島竜王への挑戦が決まります
先日王将位挑戦者決定リーク入りが決まりましたので そちらの対局も期待が高まります


冒頭の写真は その竜王戦挑戦者決定三番勝負の先日の写真になりますが



こちらが

永瀬拓也王座(28歳)になります
藤井聡太とは 練習対局仲間でありよく知っている間柄になりますが
永瀬も努力家で研究熱心な将棋指しです 受けに定評がありしぶとい将棋を指します
羽生さんがまだタイトルを持っていた頃より何度も挑戦をしており早くより頭角を現したのですが
ようやくここへきて タイトルを2冠保持したようです 前叡王は永瀬でした。




今藤井聡太とタイトルを争っている注目の棋士は
こちらの



豊島将之(31歳)竜王 叡王 となります
現在2つのタイトルを持っていますが 王位→叡王→竜王 と連続して藤井と戦いそうな状況です

おとなしそうな面持ちですが やはり藤井と同じような強い将棋を指しますね
十代から頭角を現し 渡辺明が活躍している頃より
次の羽生の後継者はこの豊島であると言わしめた逸材です
正確な読みと時として思いもかけない強手を指します
とても魅力を感じますが 少し線が細い感じで 渡辺明には少し分が悪いようです
しかし 最近は実力通りの活躍で タイトルを3冠保持したときもあったようです
前名人でしたが 渡辺明にタイトルをとられました

しかし 藤井聡太に大きく勝ち越しているのは彼しかいなくて その辺が彼の強さを表しているのだと思います


こちらは先の名人戦で 渡辺明に挑戦した

斎藤慎太郎八段(28歳) になります
A級順位戦を 全勝で制し名人挑戦を決めたのですが
渡辺明にはうまくやられてしまった感があります
まじめな性格て2019年度の詰将棋解答選手権では 藤井の次の2位でした
年齢的には永瀬の方が1年先輩になります
今後いろいろタイトル戦に登場してくるかと思います




今の将棋界の第一人者と言えば 
誰もがすぐに思い浮かべるのが



渡辺明(37歳)名人・棋王・王将 で
永世竜王名誉棋王の称号を持っています 引退しなければこの衛星称号は名乗れませんが
羽生との永世竜王をかけての7番勝負は有名です
3連敗後の4連勝で 羽生の永世竜王獲得に待ったをかけたのですが
その勝負強さが光ります

この私なんぞは在りし日の大山康晴を思い浮かべるのですが
その勝負勘と実践的将棋の差し回しには卓越したものがあるようです
20歳で初タイトルをとったのですが 竜王戦以外ではあまり活躍していなかったのは意外です
誰もが羽生の後継者と思っていたのですが ここへきてようやく気力の充実が見られます
その負けない将棋と勝負強さはこの人の持ち味かと思います

もうすでに37歳になったのか…という感が否めませんが
タイトルは 26回とっています 羽生さんが99回ですのでそれを追い越すのは無理ですが
今最も安定感のある棋士になります

見た目以上に面白いかたで 話も面白いのですが
三浦弘行さんの将棋ソフト利用?違反対局問題で 発端となったのがこの人の訴えでした
公式対局中に将棋ソフトを使ったのではないかという疑惑を表立てたのですが
その事は 将棋の将来に暗い影を落とすことになりました
社会を揺るがすスキャンダルになったのですが その後の捜査?で三浦さんの無実が証明されたことになり この渡辺明も反省をすることになります

こういってはなんですが 彼の場合周りの人を見下しているところがあって
その辺りも大山康晴を思わせるところがあるのかもしれません
しかし彼も大人になった感がアリ今は棋界の第一人者の風格があります


先の将棋ソフト問題はいやがおうにも人と将棋ソフトの関係
人が将棋を指すということの意味を考えさせたようで
将棋というゲームのつまらなさと奥深さを同時に発覚させたという意味において
ある提言を投げかけたようですが


それも 藤井聡太の登場で 展開は大きく変わったようです
また将棋を見るようになったのもその効果になりますね
なにせ 面白いんですね将棋が   楽しいです


羽生善治も 佐藤康光もまだまだ現役で頑張っているのは将棋が好きだからなのですが
藤井聡太とこれらの4強たちのバトルは今始まったばかりです
一つの時代が今まさに始まろうとしていますが それを目撃するのは実に楽しいことです

そんなお話になります
それでは また

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