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おっさんの将棋哲学 その5 プロ棋士の強さについて

2018年01月08日 | 将棋あれこれ
2018/1/8 月曜日

将棋の強さを考えるにあたり まず
プロ棋士のつよさ 
という事を考えてみました

プロ棋士というと 羽生善治19世名人 とか 藤井聡汰四段 を思い浮かべますが
すべて 四段以上の肩書があります アマチュアの世界でも 段位はあるのですが
根本的に プロとアマでは その意味が違います
つまり 住んでいる世界が違うという事なのです
どういう事かというと

日本将棋連盟には プロ棋士養成機関として 奨励会なるものが存在し
その奨励会に入会し そこで四段にならなければ プロになれない仕組みがあります
ですから アマチュアの人が どんなに強くても プロになることは出来ないのです
奨励会に入らなければ・・・

もちろん例外もあるにはあるのですが ほとんど稀なことです

詳しい事は この方が書いておられますが

奨励会に入会するには
1 15歳以下である事
2 年1回の試験を受けなくてはならない
3 試験は受験者間で 6局戦い 4勝しなくてはならない 3勝ならばそこで失格となり
  勝ち上がっても 二次試験で 現役の奨励会員と3局戦い 1勝以上しなくてはならない

それらを満足した時 初めて奨励会の6級になることが出来ます
めでたく 奨励会員になることができるのです
この奨励会は プロ棋士の下部組織ですから 6級から 3段迄が奨励会となります
お金はまだもらえません

しかし そこからが大変な世界なのですね 既定の成績を修めると昇進出来るのですが
そうで無くては昇進できません もちろん 対局でのみその結果が得られるのですが・・・
つまり 熾烈な競争世界であると言えます

しかも 過酷な年齢制限があります これが非情なのです
 21歳までに初段  26歳までに 四段にならなくては 強制退会させられるのです


同時期に奨励会に入会した人の中で一人か二人位しかプロになれないそうです・・・
我々が 大学に入ることに比べれば とてつもなく高いハードルといえます
道を究めるということは そういうことなのでしょうね 恐れ入ります

しかしながら 羽生善治も 渡辺明も 藤井聡汰も みなここを通って来たんですね
一般人には厳しすぎる世界ですね

で アマチュアの四段くらいが 奨励会の6級位に匹敵する強さらしいです

10年くらい前に 話題になった 今はプロ棋士の瀬川昌司さんがいますが 
かれもまた 奨励会を退会させられた人であります 羽生善治さんとも 奨励会で戦ったことが
あるそうです 彼の場合は その後の精進で アマチュアで成績を積み重ね
後に プロの編入試験を受けることになるのですが
それは 希なことでありました

奨励会の三段になると 三段リーグというのがあり そこで上位2名にならなくては四段になることが
出来ません 
NHK の朝ドラ ふたりっ子 の世界ですね
岩崎ひろみさん 内野陽聖さんが なつかしいですね


しかし プロになっても そこで タイトル戦に登場出来るのは ほんの一握りの人たちのみ
なんですね
実に壮絶な世界であります

将棋の世界では 経験が勝負の行方を分けることがありますが
それは 実力が伯仲している場合のみのこと
同じスペックであれば という話です

スポーツのアスリートが 或る年齢を過ぎれば 現役でいるのが無理になって行くように
将棋の世界でも 老化により 頭脳の働きが落ちて行き 勝てなくなって行きます

将棋界の場合は 45歳位が そのラインでしょうか
どんなに強かった棋士でも その辺りで勝てなくなって行きますね

大山15世の場合は もっと遅かったようですが
中原16世はもう少し早かったような気もします
谷川17世 森内18世 も45歳位で見事に勝てなくなって行きましたね

羽生19世は すでに47歳ですから そのラインは過ぎています
去年 立て続けにタイトルを失ったのは そのことが原因でしょうか・・・
でも 彼の場合は 19歳位から 常にトップアスリートでしたから スペックも別格のところが
あります 今後どのようになってゆくのか 面白いところですね

将棋は頭脳スポーツですから フルに頭脳を活用して 先を読むことが必要になってきます
ですから その頭脳の働きに 陰りが出てくると 正確な読みが出来なくなるようです
そうすると 意図している先の場面での誤差が生じ 狂いが生まれて行きます
それが積み重なり負けてしまうのでしょうか

一流の棋士はそこがすごい 実に読みが正確なんですね
ちょうど カメラの解像度のように ずっと先の場面を頭の中に描いたときに
その場面が 何の狂いも無くはっきりと見えるのではないのかと思うのであります

ここら辺りが 我々と プロとの違いなのかとは思います
つまり 頭脳の働きかたが 全く違うのです
そんな特殊な頭脳をもつには 天性のものが一番で 幼少のころからの訓練が必要かと
思われます
どちらも無いのが アマチュアでしょうか 
これでは プロに太刀打ち出来るわけがありません

とにかく プロ棋士は プロになるために 厳しすぎるくらいの世界に身を置いている
と言うことが分ったでしょうか
しかも 或る年齢を過ぎてしまっては もう将棋に必要な頭脳の働きは望めないということも・・・
ここが プロ棋士の強さの秘密かと思います

次回は 違う観点から将棋を考えてみます

それでは また
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