取り敢えずは、「へー」で済ませればいいんじゃないかな。米大統領選を巡って両候補者の醜聞合戦が佳境に入り、SNSで拡散される昨今である。ファクトチェックに各社躍起であるが、不確かな情報筋でも記事にしたり事実と憶測を織り交ぜたりするのは、売上が大事なマスコミでは別段目新しい話でもない。日本でもゴシップ誌の話題の9割は有耶無耶になるのが常である。真相の追及と報道の自由と商業主義の全てを成り立たせるのは、なかなかに難しい。消毒薬を注射してはどうかとか、凄い事を口走る大統領は別格として、大抵の真実は証明される事もなく忘却されるものである。法に触れるのなら話は別だが、天気予報以外の記事には送り手側の意思や憶測や邪推や忖度が隠れていると思ってよかろう。一旦「へー」の儘で様子を見る姿勢が受け手側のリテラシーであり、脊髄反射で拡散するのだけは控えたいのだが、そう云う記事ほど誰かに教えたくなるのも事実なのである。