製造業には頭の痛い問題であろう。先日発生した電子部品工場の火事で、多くの自動車生産ラインが減産若しくは停止を余儀なくされた。某国のサイバー攻撃を疑う人も一部地域に居るが、元々自然災害が多発する国である。原因を問わず、何らかのアクシデントは発生し得るものと考え、備えるしかあるまい。ただ調達の冗長化は平時には無駄である。当然それは製造コストにも跳ね返る。より良いものをより安くと云う企業努力とリスク分散の為の費用、その綱引きの落し所が何処かと云う正解は多分無い。敢えてやるとすれば問題発生時に引責辞任するだけの仕事の人を雇っておくのが一番安上がりであるが、根本解決とは言えない。保険等による金銭面の損失軽減も然りである。余裕が無いから何処かで目詰まりを起こせばそれが忽ち全体に波及すると云った「効率を求めるが故の非効率」は首都圏の通勤ラッシュで御馴染みであるが、そろそろ見直してはどうかと思うのである。