新規事業の立ち上げは難しい。NTTドコモがdTVチャンネルの提供終了を発表した。「昨今の状況に鑑み、経営資源を集中する」のが理由らしい。ここ一年で動画共有アプリ「MARKERS」、宿泊予約「dトラベル」、カーナビアプリ「ドコモ ドライブネット」、出前アプリ「dデリバリー」等の撤退を決定しており、その理由が全部「昨今の状況に鑑み、経営資源を集中する」と云うのはもう少し工夫してはどうかと思う。ラインナップを見る限り、どの分野も強豪ひしめくレッドオーシャンである。殿様商売しか経験した事が無い所が手を出して勝てるものでもあるまい。しかし経営資源を集中しても、キャリア事業は利益率がジリ貧なのは目に見えている。家庭内5Gに活路を見い出すか、数年は死んだふりして6Gで失地回復を図る心算なのかも知れない。通信インフラの絶対王者を死守する戦略も悪くはないが、iモードで見せた様な独創的コンテンツ事業にも経営資源を回して欲しいのである。