ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

田舎暮らし断想~今関さんを悼む

2011年01月28日 03時36分43秒 | 田舎暮らし
一通の手紙をもらった。
今関さんの奥さんの手紙を。
手紙の裏を見ただけでそれがよくない手紙であることはすぐにわかった。

田舎暮らしをしようと決めたとき、田舎暮らしをしている人からいろんな話を聞きたいと思った。
いろんなアドバイスをしてほしかった。
でも知らない人を泊めてくれるところなんか誰もいない。
そしてたまたま今関さんの本を読んだ。
「百姓になりたい」という本を。
そして縁農塾という塾を開いていることを知って早速連絡をとって今関さんの家に行った。
場所が徳島で大阪からわりと行きやすかったこともあって・・・

徳島からとことことローカル線に乗って・・・確か「山川」という駅で降りて・・・ここは特急停車駅・・・のはずが、駅前にはな~んにも無くて・・・わびしい気持ちでたどり着いた。
でもうれしかったことに今関さんはとっても気さくな人だった。おまけにのん兵衛だった!
酒を愛する人に悪い人はいない・・・と勝手に思っている。
なんてことはどうでもいいのだけど、それに11月だったのでたいした野良仕事は無かったのだけど、今関さんの話を聞くだけでもとっても有意義だった。
グリーンツーリズムという言葉を知ったのもその時が初めてだった。
そして特に感心したのは金を使わない生き方だった。
自給自足ということがどういうことか体験できたのは最大の収穫だった。
それで田舎暮らしのスタイルがきまった。
今関さんまでには行かないけど、あるいは程遠いけど、
自給自足的な生活もはじめた。
体験農園もはじめた。
田舎暮らしをしたい人に少しでもお手伝いになったらと思ったから。

そして田舎暮らしを始めてしばらくして今関さんご夫婦が我が家にやってきた。泊まりで。とってもうれしかった。
小京都・龍野を案内したり、農園を見てもらったりしてから、囲炉裏で食事をして酒を飲んだ、いっぱい飲んだ。
とってもあのときのことが懐かしい!

今関さんの奥さんの手紙を開いた。
訃報の手紙を。
それがなんと1年前に亡くなってたという知らせを。
すぐにホームページを見た。
最後の半年は闘病生活のことがつづられてあった。
迂闊だった。
もともとものすごいものぐさな人間なので人のホームページはあまり見ない。
でも1年以上も見てないというのは迂闊だった。
そういえば今関さんの本も最初の数冊読んだだけで後は読んでいない。
まったく不肖の弟子なのだ。
遺作は「僕は農家になった」という文庫本。
最初の「百姓になりたい」という本が文庫になったのだ。
いかにも最後にふさわしい本だ。
ちょうど10冊目になるという。

今関さんのホームページはこちらです。
「てんとうむしの背に乗って」
http://www.t-imazeki.com/index.html
コメント
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