私の隣の席のN田君。(あ、イニシャルが同じなだけでイケメンN田君ではありません)
32歳で結婚3年目、7か月の子供がいるお父さんでもある。
おっとりしてるがなかなかしっかりした考えを持つ、見た感じは年相応の若者。
お昼休み、チーム内の既婚の若者達が弁当持参なのに対し、N田君は毎日外食か、コンビニ等で買い物してる事に気づいた私がこう質問してみた。
「N田君とこはお小遣い制じゃないの?」
お小遣い制を導入してるサラリーマン達は、少ない小遣いから昼食代をひねり出す事が出来ない為、弁当持参・・・ってのが多い中、N田君は結構自由にお昼代を使ってるように見受けられた。
朝もスタバのグランデを買って出社したりとか、チーム内の小遣い制の若者やオッサン連中がやれない事をサクッとやったりしちゃうのだ。
絶対に小遣い制ではないんだろうなぁ~ とは感じていた。
「お小遣い制? それって、あの、あんま詳しく分かんないんですけど・・・」
と、普通に戸惑った表情で逆に私に質問して来たN田君。
「つまりは、あの 月々これだけしか使ってはいけません!みたいな決まり・・・と捉えればいいんですか?」
「うーーん・・・まぁそうだろうねぇ。そんな感じ。」
「あぁはい。分かりました。であれば、僕はお小遣い制ではないですね」
さすが、IT企業社員(笑)
理数系の頭で考えるとそう言う事になるんやな。
ロジックが分からないと応えれんと そゆ事やな。と、妙な所に関心しつつN田君の次の答えを待った。
「僕の家は、半期毎の決算制ですかねぇ」
「は? なに? 半期ごとの決算制???」
まるで意味が分からん(笑)
どゆこと? と、バリバリの感覚派脳しか持ち合わせていないお節介おばはんは、自分の分かる角度であれやこれやと聞きだして理解した。
つまりはこゆことらしい。
各自、毎月の自由に使っていい金額に制限はないが、半年に一度、お互いが家計にいくら入れたかを提示し合い、家計に多く負担した側が、負担の少ない側から差額分を貰い、負担金額が平等になるようにするのだそうだ。
例えば、自分がどうしても仕事用にスーツが欲しいとなった場合、スーツ代を買う事により、家計にお金が入れれないので、その月は相手に全額家計費を負担してもらう事になるが、結局半期の決算で自分が負担していない分を相手側に渡す事になるので、そうそう自分の事の為に無駄遣いもできなくなるらしい。
ほっほぉーーー と凄い興味を持った私(笑)
あれやこれやと具体的に聞いてみた。
「じゃあさ、例えば光熱費とかはどっちが払ってるの?そこは最初から折半とか?」
「いえ、そもそも奥さんが住んでたマンションに入ったので、光熱費や家賃は奥さんの口座から引き落とされます。で、僕は例えば買い物に行った時に、奥さんがお金あんまり持ってない って言えば、じゃぁここは僕が出すね、とか、来月グアムに旅行に行くんですけど、それは僕が出しておくよ とか、結構その場その場で流動的ですね」
「へ~ グアム旅行と光熱費じゃあ断然N田君の方がたくさん出してる事になるよね?」
「でも、奥さんも車の保険代を年払いで払ったりとかしますから、半期で決算するとたいして差が出ない場合が多いんですよ。」
「へぇ・・・・なるほどねぇ・・・。あぁ、でもさ、それって奥さんも働いてて成り立つんじゃないの?」
N田君の家はまだ乳飲み子の赤ちゃんがいるはずなので、奥さんは今現在は専業主婦なのでわ?
「そーなんですよ。前は仕事を持っていたので、何もかも折半で特に問題なかったんですけど、今はちょっとルールが変わりました」
「ルール変わったってどんなふうに?」
「今は、僕がお給料が入ったら僕のお給料からきっちり半分を奥さんの口座に振り込みます。で、奥さんはそのお金からこれまで通り負担してます。」
「へぇ~ でも、そうなるとさ、今はN田君のお給料で結局家計をやりくりしてるって事になるよね?別に半分振り込む必要ないんでわ?」
「理論上はそうなんですけど、そうすると奥さんが働き出した時に元に戻すのが厄介になるから、一時的にお金の出所は一緒ですけど、そこからお互いがやりくりするやり方は守ってます。」
へぇ~ その話を聞いてると、我が家でもかなり昭和的金銭感覚から脱した夫婦だと思っていたのだが、今時の若夫婦ってのは、私の感覚を遥かに凌ぐ金銭感覚なんだなぁと改めて思わされた。
「昭和の夫婦」の定義をそもそも知らないから、自分達夫婦が独自ルールだとも感じていないようだ。
「そもそも、どうしてお小遣い制 なんでしょう?」
今度は逆に私がN田君に質問されてしまった。
「お互いが働いていて、お互い使いたい金額は別々なのに、どうして旦那さんだけがお小遣い制で外に出なくちゃいけないんでしょう?」
ふむ、確かにそうだよね。私もそう思うよ。しかしだねN田君。
昔は、昭和世代の夫婦は、君のお父さんお母さんもそうであったように、社会自体が男女雇用機会均等法なるものがなくてだね、お給料も男性社員と比べて安いのは当たり前、結婚したら寿退社、そして専業主婦・・・ってのが一般的だったんだよ。
男は外で働き、女は家庭を守る、女性の仕事の場が今ほどないから、男性が安心して外に出れるように家計の事も女がやりくりするのが一般的、って時代だったんだよ。
と、私の話をものすごく感心したように聞き入るN田君。
そんなにおもろいか?
「そっかぁ、総合職の女性がいない時代なんですねぇ・・・なるほど。となると、お給料に差があり過ぎるから、僕の家みたいな制度は導入できないのかぁ・・・そっかぁあ。考えてもみたことなかったんですけど、いやぁ勉強になりました」
お金の事だけではなく、家事についても同じ感覚で夫婦平等に取り組むようで、朝ご飯の支度と、洗濯はN田君。
晩御飯と掃除は奥さんなのだそうだ。
家事は女がやるもの って感覚は皆無のようだ。
でもさぁ、それって、そのルールが成り立つのは、お互いがそこそこの企業に勤務してて、収入も安定してるそっこそこハイソ系のサラリーマン世帯のルールなんじゃないんかなぁ・・・。
この不景気、世帯年収300万切ってる世帯がごまんといる昨今。
「グアム旅行代は僕が出すから、君は保険代出してよね」みたいな余裕ぶっこいてられないんじゃないの??

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32歳で結婚3年目、7か月の子供がいるお父さんでもある。
おっとりしてるがなかなかしっかりした考えを持つ、見た感じは年相応の若者。
お昼休み、チーム内の既婚の若者達が弁当持参なのに対し、N田君は毎日外食か、コンビニ等で買い物してる事に気づいた私がこう質問してみた。
「N田君とこはお小遣い制じゃないの?」
お小遣い制を導入してるサラリーマン達は、少ない小遣いから昼食代をひねり出す事が出来ない為、弁当持参・・・ってのが多い中、N田君は結構自由にお昼代を使ってるように見受けられた。
朝もスタバのグランデを買って出社したりとか、チーム内の小遣い制の若者やオッサン連中がやれない事をサクッとやったりしちゃうのだ。
絶対に小遣い制ではないんだろうなぁ~ とは感じていた。
「お小遣い制? それって、あの、あんま詳しく分かんないんですけど・・・」
と、普通に戸惑った表情で逆に私に質問して来たN田君。
「つまりは、あの 月々これだけしか使ってはいけません!みたいな決まり・・・と捉えればいいんですか?」
「うーーん・・・まぁそうだろうねぇ。そんな感じ。」
「あぁはい。分かりました。であれば、僕はお小遣い制ではないですね」
さすが、IT企業社員(笑)
理数系の頭で考えるとそう言う事になるんやな。
ロジックが分からないと応えれんと そゆ事やな。と、妙な所に関心しつつN田君の次の答えを待った。
「僕の家は、半期毎の決算制ですかねぇ」
「は? なに? 半期ごとの決算制???」
まるで意味が分からん(笑)
どゆこと? と、バリバリの感覚派脳しか持ち合わせていないお節介おばはんは、自分の分かる角度であれやこれやと聞きだして理解した。
つまりはこゆことらしい。
各自、毎月の自由に使っていい金額に制限はないが、半年に一度、お互いが家計にいくら入れたかを提示し合い、家計に多く負担した側が、負担の少ない側から差額分を貰い、負担金額が平等になるようにするのだそうだ。
例えば、自分がどうしても仕事用にスーツが欲しいとなった場合、スーツ代を買う事により、家計にお金が入れれないので、その月は相手に全額家計費を負担してもらう事になるが、結局半期の決算で自分が負担していない分を相手側に渡す事になるので、そうそう自分の事の為に無駄遣いもできなくなるらしい。
ほっほぉーーー と凄い興味を持った私(笑)
あれやこれやと具体的に聞いてみた。
「じゃあさ、例えば光熱費とかはどっちが払ってるの?そこは最初から折半とか?」
「いえ、そもそも奥さんが住んでたマンションに入ったので、光熱費や家賃は奥さんの口座から引き落とされます。で、僕は例えば買い物に行った時に、奥さんがお金あんまり持ってない って言えば、じゃぁここは僕が出すね、とか、来月グアムに旅行に行くんですけど、それは僕が出しておくよ とか、結構その場その場で流動的ですね」
「へ~ グアム旅行と光熱費じゃあ断然N田君の方がたくさん出してる事になるよね?」
「でも、奥さんも車の保険代を年払いで払ったりとかしますから、半期で決算するとたいして差が出ない場合が多いんですよ。」
「へぇ・・・・なるほどねぇ・・・。あぁ、でもさ、それって奥さんも働いてて成り立つんじゃないの?」
N田君の家はまだ乳飲み子の赤ちゃんがいるはずなので、奥さんは今現在は専業主婦なのでわ?
「そーなんですよ。前は仕事を持っていたので、何もかも折半で特に問題なかったんですけど、今はちょっとルールが変わりました」
「ルール変わったってどんなふうに?」
「今は、僕がお給料が入ったら僕のお給料からきっちり半分を奥さんの口座に振り込みます。で、奥さんはそのお金からこれまで通り負担してます。」
「へぇ~ でも、そうなるとさ、今はN田君のお給料で結局家計をやりくりしてるって事になるよね?別に半分振り込む必要ないんでわ?」
「理論上はそうなんですけど、そうすると奥さんが働き出した時に元に戻すのが厄介になるから、一時的にお金の出所は一緒ですけど、そこからお互いがやりくりするやり方は守ってます。」
へぇ~ その話を聞いてると、我が家でもかなり昭和的金銭感覚から脱した夫婦だと思っていたのだが、今時の若夫婦ってのは、私の感覚を遥かに凌ぐ金銭感覚なんだなぁと改めて思わされた。
「昭和の夫婦」の定義をそもそも知らないから、自分達夫婦が独自ルールだとも感じていないようだ。
「そもそも、どうしてお小遣い制 なんでしょう?」
今度は逆に私がN田君に質問されてしまった。
「お互いが働いていて、お互い使いたい金額は別々なのに、どうして旦那さんだけがお小遣い制で外に出なくちゃいけないんでしょう?」
ふむ、確かにそうだよね。私もそう思うよ。しかしだねN田君。
昔は、昭和世代の夫婦は、君のお父さんお母さんもそうであったように、社会自体が男女雇用機会均等法なるものがなくてだね、お給料も男性社員と比べて安いのは当たり前、結婚したら寿退社、そして専業主婦・・・ってのが一般的だったんだよ。
男は外で働き、女は家庭を守る、女性の仕事の場が今ほどないから、男性が安心して外に出れるように家計の事も女がやりくりするのが一般的、って時代だったんだよ。
と、私の話をものすごく感心したように聞き入るN田君。
そんなにおもろいか?
「そっかぁ、総合職の女性がいない時代なんですねぇ・・・なるほど。となると、お給料に差があり過ぎるから、僕の家みたいな制度は導入できないのかぁ・・・そっかぁあ。考えてもみたことなかったんですけど、いやぁ勉強になりました」
お金の事だけではなく、家事についても同じ感覚で夫婦平等に取り組むようで、朝ご飯の支度と、洗濯はN田君。
晩御飯と掃除は奥さんなのだそうだ。
家事は女がやるもの って感覚は皆無のようだ。
でもさぁ、それって、そのルールが成り立つのは、お互いがそこそこの企業に勤務してて、収入も安定してるそっこそこハイソ系のサラリーマン世帯のルールなんじゃないんかなぁ・・・。
この不景気、世帯年収300万切ってる世帯がごまんといる昨今。
「グアム旅行代は僕が出すから、君は保険代出してよね」みたいな余裕ぶっこいてられないんじゃないの??

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