時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

カリフォルニアの食料危機と石油危機

2015-04-08 00:34:03 | 国際政治
アメリカ有数の農業地帯であるカリフォルニアにおいて、
近年、大量の地下水のくみ上げで深刻な水不足を招いていることを知っているだろうか?


NASA: Major droughts threaten food supply, global security

Food prices to rise as California water restrictions cause farmer cutbacks


もちろん、今すぐ食糧危機が起きるわけではない。

今回の水不足と農業用水の使用規制は
せいぜい、アメリカ国内における農家の失業と農産物の減少を招く程度に収まるだろう。


とはいえ、今回の事件は後先を考えずに大量に地下水をくみ上げたことに起因するもので、
笑って済ませる話ではない。天災ではなく人災なのである。


世界規模に見れば、深刻な地下水の枯渇が見られるのがアメリカと中東である。
まだかろうじて大丈夫だが、中国も少々危ない。
これら国に共通するのが石油国であり、かつ無茶な汲み上げを行っているということだ。

要するに、中にたまっているのが水か石油かの違いにすぎず、やり方は同じだ。
それゆえに、活動家は水規制は石油会社にも設けよと主張している。


現在の石油業界の動き(過剰な汲み上げ)にストップをかけない限り、
いずれ深刻な水不足を招くことだってある。今回のカリフォルニアのそれは、
まさにそれが地域のいて発生したものだった。決して見過ごせない事件だと言えよう。

アジアインフラ投資銀行について(中国はアメリカを見ている)

2015-04-08 00:19:56 | 中国(反共批判)
前の記事で私は、日本の中国蔑視、中国に対する無根拠の優越感が
結果的に歪んだ現状認識を生ませ、AIIB不参加を招いたと指摘した。


実際、中国経済を異常に危険視する言説は保守派が先導している。


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中国が提唱したアジアインフラ投資銀行(AIIB)の行方が注目を集めている。資金の受け手になるアジアの途上国が参加するのは当然としても、英独仏伊、スイス、ルクセンブルグといった欧州勢も参加を表明した。慎重な日米との間に亀裂が生じ、中国は「日米欧の団結にくさびを打ち込んだ」と祝杯をあげているに違いない。


~中略~

日米は「新機関のガバナンスが不透明だ」と批判している。
これは建前上のきれいな台詞にすぎない。事の本質は
「中国が札びらをかざして、アジアへの影響力を高めるのは容認できない」という戦略上の判断である。

~中略~

日本の経済界には「AIIBに参加しないとインフラ商戦で不利になる」という意見もある。
日本が出資すればビジネス機会も平等に与えられるはずだ、という思惑だろう。

これはまったく甘い。実質的に中国が決める案件で
日本企業にビッグチャンスが生まれるわけがないではないか。

中国がそんな国際常識や礼節をわきまえた国だったら、
大量の漁船や公船が傍若無人に尖閣諸島や小笠原諸島に押し寄せてはいない。


いっそ日本も米国も参加すれば
「中国の独断専行を封じ込められるのではないか」という見方もある。これも甘い。
自分の意見が通らなくなると分かっていて、構想をぶち上げるようなお人好しではない。
初めから「本部は北京」と決めているのだ。

 AIIBは既存秩序に対する中国の挑戦である。日米は受けて立つ以外にない。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150402/frn1504021830004-n1.htm
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上の文章を書いた東京新聞論説副主幹で、規制改革会議委員である長谷川幸洋の
いい加減な言説は、以前から批判を受けていた。

http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/498.html
http://cocologsatoko.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-13ad.html

あいも変わらず“減らず口”を叩く長谷川幸洋 銭ゲバの隷米主義者に過ぎない


東京新聞・長谷川幸洋は読売か産経にでも行けば


これに限らず、今回のAIIB不参加を喜んでいるのが明治天皇の玄孫という
微妙すぎるポジション以外に誇るべき部分がない二股野郎の竹田なんちゃらや、
桜ちゃんねるの論客や、上の長谷川だったり、要するに極右論者ばっかりだ。


彼らが不参加を支持する理由は「中国に生意気な真似をさせるな!」以外にない。


中国がそんな国際常識や礼節をわきまえた国だったら、
大量の漁船や公船が傍若無人に尖閣諸島や小笠原諸島に押し寄せてはいない。


日本がそんな国際常識や礼節をわきまえた国だったら、
ポツダム宣言やサンフランシスコ平和条約の内容に逆らう歴史改ざん行為をするわけがない。


このように、同じことは日本についても言えるが、
これをもって、日本は他国の信用を裏切る国だと決め付けられるのか?否だ。



また、長谷川は「日米」は受けて立つ以外にないと
ファイティング・ポーズを決めているが、はっきり言って中国は日本のことなど見ていない。


中国が気にしているのはアメリカだ。これは世界の常識である。

http://rt.com/op-edge/243897-us-china-bank-infrastructure-economy/

英語が読める人は上の記事を読んでほしいが、
要するに中国はアメリカ主導のドル体制に抵抗しているのである。

北朝鮮問題についても同じことが言えるのだが、
中国や北朝鮮はアメリカに対して攻撃の構えを取っているのに、
なぜかアメリカ=俺(日本)と勘違いして、日本が主要仮想敵国なのだとほざく輩がいる。


自意識過剰と言うか何と言うか…こうやって中国を否定して無茶な政策を取ろうとするのが
日本の経済政策を決定する委員会の一つに所属し、椅子に座ってふんぞり返っているのだから恐ろしい。