連絡事項 「今日は守ってくれて・・・」
破産した西郷さんに代わって、新しい馬主となった今岡。
見るからに成金趣味のセンスない風貌。
「GⅠに勝たせてください」
「GⅠに勝ったあとは、どんどん走らせて下さい」
「そしてどんどん宣伝してください」
なんちゅう事を言うんだコイツといきない反感を覚えた。
ジョンコを自分の会社の『走る広告塔』としか考えていないクソ親父だ。
が、もしかしたら、結構実際はこういう事って多いのかな?とも思った。
私の中では、高知競馬(確か)のハルウララの記憶がちょっと残っている。
1勝もしたことがないので「当たらない」にかけて交通安全のお守りになったとか、
厩務員さんがCDを作曲だか作詞したとか・・・
とにかく凄い人気馬だったことをテレビで見た。
(あの時も武豊が騎乗したんじゃなかったかな?)
それが、突然馬主が休業宣言を発表。
どうして売れっ子のハルウララを今休ませるんだとちょっとした話題になった。
記憶に残っているのは、これくらい・・・
内部ではいろいろな利害関係があったのかなぁ?と今ならちょっと想像できる。
馬主と調教師と厩務員。
どこの世界にもかならず何かあるもんだ。
そしてこの成金親父、優に制服で取材に応じるようにお願い(命令)する。
「できねぇって言ってんだろう」
「口の利き方に気をつけたまえ」
「制服なんて着て出たら、どうなると思います。
・・・・・・
それでこいつが学校に居づらくなったらどうするんですか?」
「そんなことは・・・」
「あるかもしれないじゃないですか。 とにかく、制服は無理ですから!」
今岡の申し出を、太郎が必死でできないと説得する。
以前、友人関係が原因で学校へ行けなくなってしまった優を心配してのことだ。
日誌の連絡事項の欄に、「守ってくれて」と書いてやっぱり消しゴムで消す優。
守ってくれて・・・では自分の思いが強すぎるような気がして躊躇したのか・・・
書いた文字が見えないように、ゴシゴシとよーく消す。
そして、「制服を着なくて・・・・・・ありがとう」と書く。
連絡事項の欄にプライベートな事を書いたのは初めてなのかな?
前に乗馬を習いたいとお願いするために、「明日話があります」って書いたことがあったけど。
これはあくまでも連絡事項だから・・・
その日誌に「どういたしまして」の返事。
優にとっては、『交換日記』みたいな感じに思えたのかな。
まあ太郎さんは、先生が子どもの提出物に一言コメントを残すのと同じ感覚で書いたんだろうが。
いずれにしても、この日誌の交換が、今後の二人の関係に大きく関わってきそうな予感。
明日はもう土曜日。
あぁ~ジョンコさんはどうなってしまうのだろう。
心配で眠れない・・・うそ(マルさん引用)