(雲出川)
津市一志町、市立大井小学校の北を流れる雲出川です。
川の北岸には「大仰(おおのき)の桜」で有名な桜並木があります。
現在はこの付近に2本の橋がありますが、
江戸時代は軍事的な理由から橋を設けなかったため、
渡し船で渡河していたそうです。
大井小学校の敷地の北東角に
下の画像の石段のようなものがあります。
高さは40cmくらいでしょうか。
古びた説明板が掲げられていて、
何やら由緒のありそうなものと分かります。
ほとんど文字の消えてしまった説明板を何とか読むと、
この石造物は、この地の雲出川に設けられていた「堰(せき)」の遺物で、
明治20年代に街道整備のため、堤防を切るかわりに設置されたものですが、
その後の時代に道路改良によって取り壊されることになり、
一部を現在地に移して保存した、ということです。
石の左右に、幅5cmほどの溝が見えます。
ここに厚い木の板が差し込まれ、水門のようにして使われていたようです。
こちらの「堰(せき)」が、形状的に珍しいというものではありませんが、
取り壊す際に、一部を移築して保存したという例はあまり聞いたことがありません。
良く目立つ場所でもあり、小学生も毎日通る場所なので、
できればこの説明板を作り直してあげてほしいと思います。
(津市立大井小学校)
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