津市芸濃町雲林院にある浄土宗の寺院、光安寺です。
江戸時代初め、津藩主藤堂高虎公より若菜家に一ヶ寺の建立を許され、若菜恵覺によって建造された。
梵鐘も藩お抱えの鋳物師辻越後に命じて命じて鋳造させた。
若菜家には、藤堂藩より米五百石分の領地が与えられ、
その内五十石分を寺領として寺費に当てるように、とのことであった。
なお、若菜姓は景行天皇より給わったもの。若菜家の家紋は「薺(ナズナ)」である。
という由来が伝わっています。
三重県の若菜氏と言えば、
平清盛の曾祖父出羽守正衡の長兄駿河守維盛を祖とする、北勢地域の若菜氏が有名ですが、
こちらの若菜氏もその一族だったのでしょうか。
高虎公がその若菜氏に、この地に寺院を建立させた、ということは、
何らかの理由があったと思われますが、詳しくはわかりません。
例えば、
若菜氏の主人であった武家が、戦乱で滅亡したため、
家来であった若菜氏に、寺を建立して霊を弔わさせた、とかであれば、
寺の由緒書にもそう記されているはずですが。