
津市一身田平野、近鉄高田本山駅の踏切の東、
年季の入ったテナントビルの東端にあります、
「中華料理 長来亭」です。
店の看板は、何年も前に風で飛んでしまい、
入口のドアの「営業中」という札で
辛うじて、営業していることがわかるお店です。
注「中華料理 長来亭」は閉店しました。
2017年2月、現地を確認しました。
長来亭
津市一身田平野393-1
TEL 059-231-0430
営業時間 昼から夜10:00まで

恐る恐るドアを開けると、
まず目の前に現れるのが「炬燵(こたつ)」です。
ありゃ?間違って普通の家に入ってしまったのか?
と思ったのですが、
ラーメン店らしきカウンターもあり、
カウンターでビールを飲んでいる男性もいたので、
間違いではなかったようです。

壁に貼られたメニューの多さ、
これだけの分の食材が用意されているはずはないだろうと、
お店のお母さんに尋ねてみたら
「何でも出来るよ」と意外な返事でした。
そこで「中華飯(550円+税)」を注文したところ、
出てきたのは確かに中華飯でした。

しかしながら、
具は何も入っていなくて、
食材はご飯と卵と紅しょうがだけでした。
で、過剰なほどにコショウで味付けがしてありました。
ビールを飲みながら食べるには、
これくらい辛いほうが良いのかもしれませんが。
お世辞にも、店内は片付いていないし、
調理場もあまりきれいではないし、
料理は手を抜いているし、で、
褒めるところが何も無いのですが、
「あの炬燵は何なんですか?」と聞いたところ、
「飲んでフラフラになって帰ってもらうと危ないから
2時間ほど寝てから帰ってもらってるのよ」
とのことでした。
結構、ここで寝ていく常連さんは多いようです。
「こちらのお店は何年目なんですか」と聞くと、
「35年よ、もう私も80歳になっちゃって」とお母さんは言いました。
「本当はね、もうやめようと何度も思ったのだけど、
よく来てくれる学生さんがね、
インターンで津を離れますけれど、
きっと三重大に戻ってきますから、それまで店をやめないでください、
って言うのよ、だからやめられんじゃん」
そういうアットホームな雰囲気が
このお店を愛するファンを繋いでいるのでしょうね。
何年か後に、このお店が本当に無くなってしまったとき、
私もこの会話を思い出して、寂しく感じるのかもしれません。
ヴェリタス・ザ・バーガー・ハット(津市一身田平野)
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