六根清浄、お山は晴天。 登って下って、どっこいしょ。

たまに書く、時々入力、気が向いたら、したためる。駄文満載、阪神裕平ことおやじぃ雅のアウトドア雑記帳。

カウントダウン観音様

2015-11-06 00:41:43 | Oyage Cruise~“道”との遭遇
~湯道・旧鹿沢から地蔵峠を経て滋野へ~







信心は特に深いわけではない。
かかわり方は、いわゆる普通、
日本人の典型的なスタイルだ。

例えば1年を通じてみると
春はチョコレートや甘茶が気になり、
お盆に故郷で法事があれば顔を出し、
秋冬は、トリック or トリートにメリークリスマス。
年始は当然、神社仏閣へ初詣へゴー。

また季節を問わず、暮らしの中でピンチともなれば
神様、仏様。そんな感じだ。

しかし今日は、都合100の観音様に出会う。

長野県、かつての東部町、現在の東御市(とうみし)から
群馬県の旧鹿沢へ湯治に出かけるための道「湯道」には
1町(約109m)ごとに観音様が安置されている。

この道を逆に、湯治の帰り道気分で
旧鹿沢から東御市の滋野(しげの)まで歩く。

なぜ逆なのか。これは前日の宿が旧鹿沢だった。
単にそれだけ。別にひねくれているわけではない。

ところで山といえば、やはり「山の神」。
一方、湯道の沿道にある観音様は、確か仏様。

いやいや神様も仏様も、広い心の持ち主。
カテゴリーなど些細なことなど、気にせずかまわず。
静かに往来する人たちを見守っているに違いない。

そんな想像を勝手にして
スタートとなる旧鹿沢にある100番目の
観音様をバックに記念撮影。天気もよし、では出発。
山の神様、そして沿道の仏様、本日はおつきあいのほど、何卒よろしく。





途中にある桟敷山、小桟敷山にも登って地蔵峠へ。
峠にはNo.80の観音様が駐車場の一角で、
少々居心地が悪そうにたっていた。

 

さらに進む。順調に観音様のNo.は小さい数字になってゆく。
さすがに、これだけの数の観音様と対峙すると
今日の天気同様、心は晴れ晴れ、すがすがしい。

常に宗教の中で暮らすのは難しそうだが
暮らしの中で、スポット的に宗教を意識することは
精神衛生上いいのかもしれない。そんな気がした。

 

No.は半分が過ぎひと桁、そしてついには
No.1、ゴールである。

あらためまして、山の神様、そして観音様、
今日はお世話になりました。

お陰さまで2つのピークに1つの峠では絶景他を、
道中にある人気のお店では
美味しいヨーグルトとソフトクリームを
堪能できました。では失礼をば。

100の観音様と別れると
滋野の駅も、そう遠くはない。

道もひたすらまっすぐ、
そんな道すがら、歩きながらふと思った。

神様といえば、今履いているのも
つくっているのは、会社の盛衰を決するのは
商品の優劣。よって「商品は神様」とする
企業の加圧タイツ。

そして自らだって、モノを買ったりすれば
「お客様は…」で、神様になる。
もちろん、最近たびたび話題となる
アグレッシブな方々とは異なり、
いたってジェントルではあるのだが。

まあそれはともかく、
さすがは八百万というように、
かなりの大所帯である神様。その分
多種多彩であり、またタレント揃いのようだ。

いかんいかん、単独行は気楽だが
どうもブツブツ、ワケのわからない
ひとり言が多くなるのが玉にキズ。

おっ、駅が見えてきた。山の神様、観音様を
巡って登って、歩いた秋の1日も、
そろそろフィナーレだ。