六根清浄、お山は晴天。 登って下って、どっこいしょ。

たまに書く、時々入力、気が向いたら、したためる。駄文満載、阪神裕平ことおやじぃ雅のアウトドア雑記帳。

“すなば”のもとで、ハイ“ち~づ(智頭)”

2016-07-18 19:27:14 | Quiet~いぶし銀、渋めの山
牛臥山 728m~海上山 785.3m・最高地点800m~峠地蔵~板井原集落
(鳥取県八頭郡智頭町)




山の土砂が川に流れて、やがては海へ。
そして今度は、波と風にのり、再び海から陸へ、
海岸線に打ち上げられて、運ばれて。
それがいつしか積もって、たまって。
今では知らぬ者なし、日本一有名な’すなば”、
鳥取砂丘となったとさ。

めでたし、めでたしと締めくくりたいところだが、
へっぽこながら、これでも長年山歩きを趣味とする身。
鳥取砂丘の砂の供給源となったお山とはどんな場所なのか。
気になるなと思っていた矢先に、面白そうな情報と遭遇した。
これも何かご縁である。早速、出かけてみた。

めざすのは鳥取県の東南部、周囲は中国山脈の山々、
日本海に注ぐ千代川源流部の町、智頭町(ちづちょう)だ。

林業・スギの町、また宿場町として
古くから栄えたこちらには低山ながら、
のんびりと山での時間が過ごせるルートがある。

ルートの概略は智頭駅を起点に、昭和の景観が残る
伝統建築物の保存地区でもある板井原集落へと下る道だ。

資料ではアプローチにはタクシーとあるが、
毎度毎度ながら、今回も人力、歩いてゴーゴーだ。



林業の町らしく、登山道の周囲や見渡す山の風景は
手入れも行き届き、今風の言葉なら人と自然の共生というべきか
活気ある元気な山の雰囲気が続く。

     

アップダウンは、どちらも急ではあるが短時間、
普通に注意して歩けば、特に問題なしの快適な山道だ。

下山後も、また楽し。まず最初に出くわすのは、昭和30年代の板井原集落。
さらに歩を進めれば、今度は江戸時代。旅人や大名行列に出くわしそうな
宿場の面影が残る町並。また江戸の風情の先には現代だ。
レトロモダンな中学校の校舎他、さすがは林業が盛んな町らしく、
あちこちに、洒落た木造の建物を見ることができる。

    


美しく豊かな自然と、伝統や歴史の詰まった
智頭での山歩きを満喫したら、今度は“土砂”になったつもりで。

さすがに川を流れてゆくわけにはいかないので列車に乗って。
目的地は、例の“すなば”、いざ鳥取砂丘である。
そうそう、ついでに、あの“お店”にも立ち寄ってみますか。



〜2016(平成28)年7月7日(木)、
   世間は七夕か、すると今日はそうめんでも食べるかと思いつつ歩く〜

“ニヤリ”DAISENを、チラリチラリ

2016-07-12 23:15:55 | Mt.Fuji~ただし“本家”を除く
~伯耆富士(大山/弥山・1709m)~

  
    

JR米子駅前のバス停で空を見上げる。
天気は曇だが、
時折薄日も差し込んでいる。

前日はどしゃ降りだったそうだが、
今日は雨具を着ることはないかもしれない。
いや、もしかしたら青空も。

少々欲張りな期待を抱きつつ
今回向かうお山は伯耆富士、
鳥取にそびえる大山(弥山)だ。

大山はおろか鳥取県も初めて、
したがってコースは入門編である
夏山登山道でピークへ向かい、
帰りは途中から行者登山道に入り、
大山寺まで。

登山口入口で空を仰ぐ。
曇ではあるが雨は大丈夫そうだ。

道は急登、下から順に「何合目」の表示がある。
「合目」の間は、大体15から20分のペース。

    

もう少しリズミカルでスピィーディーに登れそうな気もするが
現状は、ひと息にひと休みの連続で、
気持ちと裏腹に身体は動かず。
毎度ながら登山初日、特に午前中の登りはしんどい。

もうバテバテと、心身が弱音で支配される頃
ようやく木道が現れる。ここまで来れば
ひと安心。ここからは道の傾斜も楽になる。
ホッとしていたら、いつの間にやら
ガスに包まれ、歩く木道以外、何も見えずだ。

    

ピークに着いた。周囲を見渡す。
ピークを示す石造りの表示板以外は視界ゼロ。
雨が降っていないだけでもラッキーと
いい聞かせて下山することにする。

大神山神社、大山寺を参拝し
再びバスでJR米子駅へ。大山には登ったものの
結局、山頂からの風景はもちろん、山の姿も
見ることができなかった。

       

JR米子駅で、あらためて空を見る。
相変わらずの曇だ。

JR米子駅から大通りを5、6分程度歩く。
そして駅から数えて3つ目の通りを左へ曲がると、
次なる目的地である「米子湯」という
銭湯に着く。

荷をおろし、服を脱ぎ、浴室のドアを開ける。
壁には1枚のペンキ絵。関東なら定番は本家、霊峰・富士の山。
しかしここは鳥取県。したがって米子湯のペンキ絵は
著名な絵本作家の描いた大山だ。

湯舟につかる。頭上には青空のもと、
ニヤリと笑う大山をバックに草野球に興じる子どもたち。

鳥取に来て、初めて見る大山の姿だ。
本物ではないが、これも大山登山に訪れなければ
見ることのできない姿である。
では大山をバックに身体でも洗うとしますか。

銭湯を出て駅に向かう。鳥取県内では
ゲリラ豪雨に見舞われた地域もあったそうだが、
こちらの天候は引き続き曇空だ。

  
          

〜2016(平成28)年7月5日(火)、
       大山のお姿は銭湯で拝見、曇天&ガスの中を歩く〜