唐突に頭に浮かぶ戦隊シリーズもの
【由比~浜石岳~薩埵峠~由比/静岡県】
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電車を降りて歩き出す。
ただし足元、路面はアスファルト。
似合うのは軽トラといったお仕事などの車で、
どうも登山というか、人が歩くイメージではない。
今日は、富士山の絶景を拝みに、
師走の山登りである。
場所は静岡・浜石岳。ルートは最寄駅の由比から
浜石岳、ピークからは南下して薩埵峠(さったとうげ)、
そして再び由比駅へ戻る予定だ。
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それにしても急登、ここは富士山のお姿もあるので
敬意を表して、富士山がルーツの胸突八丁との表現が
ふさわしいのか。
とにかく前を見ると、まだまだ、ずっとずっとと
いった感じで急な坂道が続いている。
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それでも、先には富士山、振り返れば海と、
眺めは文句なし。時々周囲を見渡して
毎度朝の歩き出しは元気なしの心と身体に、
「急な分だけ高度を稼いでいるぞ。
近いぞ山のてっぺんは。立ち止まるな、休むな、
ほれムーブ、ゴーゴー、進め」と、
エールを送り、足を前に出す。
浜石岳もかなり近くなった分岐で、
山道風のコースを選び、
アスファルトの車道から離れる。
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ようやく登山らしくなって来た、
動きもいつもの感じが出始めたぞ
さあと意気込んだ矢先、
そこはもう浜石岳の頂だった。
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天気は快晴。風少々。
お陰で浜石岳では、
絶景に見惚れ、あれこれ思いを巡らし、
飯も食らうと過ごしていたら、結構なお時間。
随分と長居をしてしまったようだ。
おっとこうしていられない、
次なるビューポイントで、浮世絵でも
お馴染みの薩埵峠へと急ごう。
下山は少し足早、脱兎の一目散モードで
下山開始である。
忙しく足を動かしていると、いきなり
テレビで大活躍、子どもたちが熱狂する
地球を守るヒーローにヒロイン、
戦隊もののことが頭をよぎった。
理由は、今回の行動中に出会った5つの色にある。
この色数、確か戦隊ものの編成も同じく、
5つの色分けがされていたはず。
では今日の出会った色を、戦隊もの風に表現するなら。
道すがら考えてみた。
まずは2色。ひとつはスタートの由比の駅前商店街でも
オブジェが踊っていたが12月も漁期であり地元名物の桜エビ。
残りひとつは急登だった道の周囲には、こちらも名物で
コタツが似合う柑橘類・ミカン。
これは「海幸ピンク」&「山幸オレンジ」と命名しよう。
また富士山は白く、名付けるなら「雪化粧ホワイト」。
そして見上げ、見下ろせば青空に青海原。
ここはやっぱり「天海ブルー」か。
さらに下山路は季節感じさせる「冬枯れブラウン」。
以上で5つの色のネーミング完成。そうこうしているうちに
無事に薩埵峠に着。残念ながら富士山はお隠れだったが、
それでも、なるほど一見の価値ありの景色である。
残すは由比駅までのぶらぶら歩き。
急いだせいか、喉が渇いた。
ポリタンクの水を出そうとしたら、
眼前に「山幸オレンジ」の袋詰め、
ミカンの無人販売所を発見した。
それでは1袋と、料金箱へお金を入れて
行儀は悪いが、歩きながらいただきますである。
口にしてみると‥。
せっかくなので、感想は戦隊もの調で。
(戦隊ヒーロー、ヒロイン・山幸オレンジ)
「食らえ、お値段1袋8個入り100円。
味はどこぞの元首相ならずとも、う〜んジューシーと
唸ること間違いなしの甘く水分もたっぷりの
無人販売所ミカンのデリシャスボンバーを」
(敵役・私め)
「やられた、これは美味。一気に4つも食べてしまった。
日本に名産地は数あれど、令和時代のミカンは
由比に限るようだぁぁ。
無念、もう1袋買えばよかったぁぁぁ」。
〜ボカ〜ン(敵役・私め、木っ端微塵に吹き飛ぶ)〜
完、おしまい。
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〜2021年12月23日、今度お邪魔をする時は
海幸ピンク、いや桜エビも必ずいただきますぞと、
心に決めて帰途につく〜
【由比~浜石岳~薩埵峠~由比/静岡県】
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電車を降りて歩き出す。
ただし足元、路面はアスファルト。
似合うのは軽トラといったお仕事などの車で、
どうも登山というか、人が歩くイメージではない。
今日は、富士山の絶景を拝みに、
師走の山登りである。
場所は静岡・浜石岳。ルートは最寄駅の由比から
浜石岳、ピークからは南下して薩埵峠(さったとうげ)、
そして再び由比駅へ戻る予定だ。
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それにしても急登、ここは富士山のお姿もあるので
敬意を表して、富士山がルーツの胸突八丁との表現が
ふさわしいのか。
とにかく前を見ると、まだまだ、ずっとずっとと
いった感じで急な坂道が続いている。
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それでも、先には富士山、振り返れば海と、
眺めは文句なし。時々周囲を見渡して
毎度朝の歩き出しは元気なしの心と身体に、
「急な分だけ高度を稼いでいるぞ。
近いぞ山のてっぺんは。立ち止まるな、休むな、
ほれムーブ、ゴーゴー、進め」と、
エールを送り、足を前に出す。
浜石岳もかなり近くなった分岐で、
山道風のコースを選び、
アスファルトの車道から離れる。
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ようやく登山らしくなって来た、
動きもいつもの感じが出始めたぞ
さあと意気込んだ矢先、
そこはもう浜石岳の頂だった。
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天気は快晴。風少々。
お陰で浜石岳では、
絶景に見惚れ、あれこれ思いを巡らし、
飯も食らうと過ごしていたら、結構なお時間。
随分と長居をしてしまったようだ。
おっとこうしていられない、
次なるビューポイントで、浮世絵でも
お馴染みの薩埵峠へと急ごう。
下山は少し足早、脱兎の一目散モードで
下山開始である。
忙しく足を動かしていると、いきなり
テレビで大活躍、子どもたちが熱狂する
地球を守るヒーローにヒロイン、
戦隊もののことが頭をよぎった。
理由は、今回の行動中に出会った5つの色にある。
この色数、確か戦隊ものの編成も同じく、
5つの色分けがされていたはず。
では今日の出会った色を、戦隊もの風に表現するなら。
道すがら考えてみた。
まずは2色。ひとつはスタートの由比の駅前商店街でも
オブジェが踊っていたが12月も漁期であり地元名物の桜エビ。
残りひとつは急登だった道の周囲には、こちらも名物で
コタツが似合う柑橘類・ミカン。
これは「海幸ピンク」&「山幸オレンジ」と命名しよう。
また富士山は白く、名付けるなら「雪化粧ホワイト」。
そして見上げ、見下ろせば青空に青海原。
ここはやっぱり「天海ブルー」か。
さらに下山路は季節感じさせる「冬枯れブラウン」。
以上で5つの色のネーミング完成。そうこうしているうちに
無事に薩埵峠に着。残念ながら富士山はお隠れだったが、
それでも、なるほど一見の価値ありの景色である。
残すは由比駅までのぶらぶら歩き。
急いだせいか、喉が渇いた。
ポリタンクの水を出そうとしたら、
眼前に「山幸オレンジ」の袋詰め、
ミカンの無人販売所を発見した。
それでは1袋と、料金箱へお金を入れて
行儀は悪いが、歩きながらいただきますである。
口にしてみると‥。
せっかくなので、感想は戦隊もの調で。
(戦隊ヒーロー、ヒロイン・山幸オレンジ)
「食らえ、お値段1袋8個入り100円。
味はどこぞの元首相ならずとも、う〜んジューシーと
唸ること間違いなしの甘く水分もたっぷりの
無人販売所ミカンのデリシャスボンバーを」
(敵役・私め)
「やられた、これは美味。一気に4つも食べてしまった。
日本に名産地は数あれど、令和時代のミカンは
由比に限るようだぁぁ。
無念、もう1袋買えばよかったぁぁぁ」。
〜ボカ〜ン(敵役・私め、木っ端微塵に吹き飛ぶ)〜
完、おしまい。
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〜2021年12月23日、今度お邪魔をする時は
海幸ピンク、いや桜エビも必ずいただきますぞと、
心に決めて帰途につく〜