六根清浄、お山は晴天。 登って下って、どっこいしょ。

たまに書く、時々入力、気が向いたら、したためる。駄文満載、阪神裕平ことおやじぃ雅のアウトドア雑記帳。

“真っ赤なふぐり”を拝みつつ、我が1年を振り返る

2016-12-24 23:31:22 | Mt.Fuji~ただし“本家”を除く
半原富士(仏果山・ぶっかさん・747m/神奈川県)
 

丹沢の山は近場ではあるが、
とんとご無沙汰だ。

理由は春から秋にかけては、
吸血系やとぐろ系が多いため。
また冬も、気がつくと季節は移り
春となり、機会を逸する。

そして今年も冬の到来だ。

久方ぶりに出かけてみるか、
よし、ゆくぞである。

選んだのは、
ご当地富士でもある「仏果山」だ。

予定は土山峠から仏果山、高取山を経由して
宮ヶ瀬湖まで。冬枯れの低山ハイクとしゃれ込んでみた。

人気の山らしく、道は整備されている。
また途中、急登&急降下、ヤセ尾根、岩場にロープと
アクセントもあり、
なかなか面白い。     

ただし仏果山、高取山は、人、人、人である。
この日も、かなりのにぎわいをみせていた。

大勢で登る山も楽しいが、今日はひとりで歩く山。
喧噪をあとに、宮ヶ瀬湖をめざす。

高取山を過ぎると、山はまた静寂の世界だ。
落葉を踏みしめ、のんびりと進む。

すると突然、前方から足音だ。それも登山道ではない。
よもや、まさか熊かと緊張したが、音の主は
2匹の猿だった。平然と目の前を横切ってゆく。

高取山方面に向かう後ろ姿を見やると、
2匹ともオス。立派な真紅のふぐり、
ゴールデンボールをぶらさげていた。

少し進むと、いきなり立ち止まり
2匹で何やら話し込んでいる、ようなしぐさだ。

随分と“長話”のようである。
その間、こちらは目を合わせず、気配も消し気味で
寄ってくるなよ、襲ってくるなよと念じつつ、
フリーズ状態でいると、ようやく森の中へ消えていった。

    

猿が去るか。あれ、そういえば今年は申年。
毎度ながら今年はと意気込んでいたわりには
何もできずに、もう年の瀬である。

猿使いに「反省」といわれ、しんみりとした
ポーズをとる猿回しの芸があったが、今の心境は
まさしく、それと同じ。期せずしてひとり反省会だ。

そして来る新年に向けて。

猿のお尻が赤いのは、元気さや力強さを
視覚的にアピールしているからだという。

そんなお尻に加え、真っ赤なふぐりも眺めることができた。
これは何かの暗示かもしれない。

よし来年は見習って、己の存在感アップにと
ひとつお尻周辺に、紅でもさしてみるか。

もう何度目かも定かではないが、
とりあえず新年の抱負をと
真面目に考えたつもりだったが、
結果は腰が砕けそうな内容となってしまった。

2017年も、飛躍に発展、成長や大きな前進といった
類いの出来事とは縁がなさそうだ。

それはさておき、歩く山道もいよいよ大詰め。
本日ラストの急降下、宮ヶ瀬湖へと続く急な階段が現れた。

ここは慎重に。正面真下に見える
宮ヶ瀬ダムに向かって
一歩、一歩、前へ、下へ。

 

間もなくフィニッシュも近い。

〜2016(平成28)年12月20日(火)2匹以降も2度3度、前方を横切られ
    その都度ビビりながら歩く〜