六根清浄、お山は晴天。 登って下って、どっこいしょ。

たまに書く、時々入力、気が向いたら、したためる。駄文満載、阪神裕平ことおやじぃ雅のアウトドア雑記帳。

線路は続くよ、どこまでだ?

2017-10-19 23:45:36 | お菓子は300円以内?〜ブラリふらりオヤジの遠足
~本日は予定を変更して「東武日光線・稀少を巡る旅」へ
             (栃木県、群馬県、埼玉県)~



ある朝、目覚めると大きな毒虫に変身していたのは
カフカの小説の主人公であるグレゴール・ザムザ。

一方、ある夏の朝、目覚めると特に身体的な変化はなかったが
ここはどこだとなったのが私め。そして本日の旅の始まりだった。

早朝に所用を済ませた渋谷から、ちょっと買物でもと
乗車したのは地下鉄の半蔵門線。下車駅は神保町のはずだったが、
乗車後すぐに座った席で爆睡してしまった。
気がつくと電車は地上を走行している。

しまった乗り過ごしたである。相互乗り入れが進む
東京の鉄道で、ついウトウトは後悔必至、
思わぬ場所へと連れていかれてしまう。

まずは現在地の確認だ。乗った列車は、
どうやら寝ている間に東武日光線エリアへと入ったらしい。

車内で、さてどうするかと考える間もなく
半蔵門線に乗り入れる列車の終着駅となる「南栗橋(埼玉県)」に
着いてしまった。仕方ない戻るかと駅の時刻表を眺めていたら、
そうそう日光線といえばと、あることを思い出した。

おもむろに愛用のタブレット「宝の持ち腐れ2号」を取り出す。
確か、この沿線には珍しい花にカレーに県境があったはずと、
以前入力していたメモをチェックしてみる。

メモには、花が「下小代(栃木県)」、カレー「藤岡(栃木県)」、
そして県境は「柳生(埼玉県)」が最寄駅とあった。

ただちに駅の路線図とにらめっこ。このまま都心を離れ先へ
花、カレー、県境の順に巡れば全てに立ち寄ることが可能である。
よし決めた。突然ながら、本日は花を愛で、ランチはカレーを楽しみ、
ラストは県境に立つか。それでは出発、おっ列車もやって来たぞ。

花は駅から徒歩少々。そこは絶滅危惧種の「シモツケコウホネ」の
群生地だ。シモツケコウホネは、周囲の田んぼの稲に負けじと
小川の中からスクッとのびて、黄色い花を咲かせていた。
※開花は9月まで。
     



お次はカレー。こちらは駅からすぐの飲食店の名物メニューの
ハートのカタチの「ダムカレー」だ。何でも渡良瀬遊水地内の
谷中湖がモチーフになっているとか。

   

結びは県境。列車も当分来ない模様なので、
ここは腹ごなしと、飲食店から歩いてみる。
1時間強で、着いた所は栃木、群馬、埼玉と3つの県境。平地にあり、
徒歩で簡単に到達できるのは、国内で唯一ここだけだそうだ。

      



実際に訪れてみると、単なる空き地である。
しかし、ちょっとうれしいのも事実。記念の1枚を撮って、
後はツイスターゲームの要領で、手足を使って3県を同時に
触ったり、踏んだり。ひとりではしゃいでみる。

これで予定は、全ておしまい。今度こそ東京へ帰りますかだ。

しかし汗をかいた。どこかでひと風呂、せっかくなので
稀少なる温泉でもあればと、再び宝の持ち腐れ2号で調べてみると…。

あるじゃないですか。今、列車に乗るために向かっている「柳生」駅の
次となる「栗橋」駅でJRに乗換え、1つ目の「東鷲宮」には
関東の平野部では稀な自噴の天然温泉「百観音温泉(埼玉県)」が。
それでは今回の旅の締めくくりは、こちらで、いい湯だなですな。

ただ帰りも要注意。入浴後に乗る予定のJRも、ゆく先は熱海に浜松とある。
今度また座って、まぶたが重くなったら、これまた一大事。
いかに車内が空いていようとも、立ったままをキープだ。
そう肝に命じつつ、温泉へと急ぐ。

さて今回の唐突に始まった旅、せっかくなのでネーミングでも。
カテゴリー名は「オヤジの遠足」で、歩いたルート名は
「半蔵門線で寝過ごして、目覚めたそこは稀に出会う入口だったコース」
ということに。そうだ、そうしよう。



~オヤジの遠足「ステージ1」
 2017年7月20日(普通の木曜日)・突然決行、歩いてみる~


静岡、チャ、ちゃ、茶

2017-10-10 10:59:38 | お菓子は300円以内?〜ブラリふらりオヤジの遠足
朝ラーメン〜ギネスの木橋〜川越跡(藤枝市、島田市/静岡県)
 


駐車場は車が出たかと思えば、
すぐに新しき1台が空いたスペースへ。
とにかく商売繁盛、笹もってこいというのか、
実に結構、うらやましい状態である。



ここは静岡の藤枝市。同市には朝の早い
お茶の仕事に携わる人の腹ごしらえにと
「朝ラーメン」なる風習があることを
インターネットで知った。

最近はとにかく“朝活”であり、
朝ご飯は食べて当然の時代。

そこでグルメ歩き、お茶にちなんで
ひとつ“お相伴にあずかり”にまいりましょうかと、
がぜん興味がわいてきた。

さらに調べてみると藤枝市のお隣である島田市には、
あの牧ノ原の茶園を仕事場にする方々が
往来する橋で、木造ではギネス認定世界一の長さを誇る
「蓬莱橋(ほうらいばし)」もある。

静岡らしくお茶がきっかけとなり
生まれた、面白そうな味他が
歩ける距離に点在している。
これは、ぜひともお邪魔せねばと、早起きして
着いた所が先の駐車場。厳密にいえば
藤枝の駅から歩いて約20分、
朝ラーメン発祥といわれるお店の駐車場である。

さっそく入店してみる。
朝ラーメンの基本はホット&コールドを各1杯、
都合2杯1セットが基本のようだ。
店内も、年齢性別の隔てなく、
ほぼ皆様が、このセットを注文し、
食べる or 待つ状態だった。

食べてみると旨い、そしてお腹は一杯だ。
食後にふと思った。
どうも静岡の方は、どなたも大食漢らしい。

店を後に、今度は橋へ。
沿道の飲食店には、やたら麺関連が多い。
歩きながら、また思った。
ひょっとしたら静岡の方は、麺類が大好物なのか。

なるほど、それで朝もご飯でもパンでもなく
大好きの麺をたらふくと、この朝ラーメンの習慣も
生まれたのかと、ひとり勝手に納得する。

そうこうしているうちに、橋も近づいてきた。
こちらの橋は全長897.4m、これで「やくなし=厄なし」。
また長い木の橋で「ながいき=長生きの橋」とも
称せられており、ラッキースポットでもあるようだ。

   
        
   

渡りきった対岸は、お茶畑が広がる牧ノ原台地の一角。
武士の時代が終わった後は、かつてのサムライが
また大井川の川越人足衆が、新しい職場として入植し、
広大な茶畑となり、今日にいたった地である。

ちなみに橋や入植者については蓬萊橋を渡った先の
お店の方から拝聴した情報だ。

ならばお茶関連のモノコトを訪ねて歩く本日は、
川越人足の方々についても、以前の活躍の場、
川越にちなむ場所も訪ねておきたい。

由緒ある敬満神社を詣でた後に、今度は蓬萊橋の脇にかかる
島田大橋を使い、越すに越されぬ大井川を再び越えて
大井川川越遺跡へ。

ノーパッキング、ノーあくせく、かつノーうんちく。
そこにあるから、あったから、いってみた、ただそれだけの歩き旅。
いよいよゴールである。

 

それにしても、川越の際の一番リーズナブルな手段は
肩車とあった。では女性の場合はどうしたのか。

ラストはおっさんらしく、ありとあらゆる“ムフフ”な妄想が
頭の中を駆け巡る。何を考えているのか、困ったもんである。

気がつくと時間も夕方、16時過ぎ。それでは東京へと戻りましょうか。

さて今回の遠足、歩いた道にタイトルをつけるとしたら、
「旅ゆけば、駿河の国の茶の名残りコース」ですかな。


~オヤジの遠足「ステージ2」2017年10月3日(火曜日)
               朝も早よから満腹、満足で歩く〜