六根清浄、お山は晴天。 登って下って、どっこいしょ。

たまに書く、時々入力、気が向いたら、したためる。駄文満載、阪神裕平ことおやじぃ雅のアウトドア雑記帳。

夏はご勘弁。なぜなら…

2013-09-30 22:35:36 | 絵になる「お山」
冬枯れの「黍殻山」へ行って来た。
しかしこの場所…。夏場は二の足、ちょっと躊躇したくなる?


仲秋のある日、偶然入った展覧会会場の
キャプションが気になった。
記載によると、何でも作者の作風の転機となったのが、
夏の丹沢、黍殻山への山行だったとか。
きびがらやま? 知らないので行ってみた。



 絵画は夏の風景だが、出かけたのは2011年11月23日。季節は冬で、日本
全国休日の勤労感謝の日である。しかし朝の登山口は、私以外は1名。人気
の山域である丹沢でお休みだというのに、この人出。本日は、かなり渋めの
山歩きになりそうである。

 天気にも恵まれ、体調も良好。よって、あっさりと黍殻山(1272.8m)
のピークに立つ。ピークにはチープな山頂であることを示すプレート以外
は、特に何もなし、また展望も臨めない。したがって先を急ぐ。

 程なく黍殻山の避難小屋に到着した。夏場であれば、周囲は草原となる
場所にポツンと避難小屋がある風景は、かなり美しいに違いない。絵心を
持ち合わせていない私でもそう思うのだから、画家ともなれば相当何かを
感じられるはずだと思う。

 今回の山へ行くきっかけとなった展覧会は「犬塚勉」氏の作品展だった。
谷川岳で亡くなった彼のスーパーリアリズム技法のきっかけの地となった
のが、この黍殻山だったそうである。現在はすっかり枯れてはいるが、そ
れでも“絵”になる。「よし、夏も」と思いかけたが、やめにした。

 理由は看板。看板の文面にはこうあった。「春~秋、ヒルとマムシに要
注意」。どちらも苦手である。どうやら私、草原の中に建つ黍殻山避難小
屋を拝むことはできそうにない。

 黍殻山以降は、散々迷った末に犬越路ルートと、これまた渋めの選択と
なる。富士山の絶景ポイントである姫次からは、真っ逆さまに神ノ川へと
下り、再び登って犬越路。犬越路からは沢沿いの道を経て林道へ。あとは
のんびりと西丹沢自然教室へ。ややや、雨が降って来た。少し早足だな。



●コースタイム(カッコ内の左・到着、右・出発時間)  
JR橋本駅
(6:20)
 ↓↓↓↓
三ヶ木→→→→→→焼山登山口→→→→焼山直下(1000m付近)→→→→
(6:54/6:55)   (7:16/7:25)    (8:40/8:50)         

橋本駅発のバスは「三ツ木」で、隣に停車しているバスに乗り換えて登山口
へ。結構せわしなく、時間に余裕がない。小学生への注意ではないが、バス
に乗る前はトイレタイムも忘れずにが無難かも。なお登山口には、停留所先
にトイレあり。

焼山(1059.6m)→→→→黍殻山(1272.8m)→→→黍殻避難小屋→→→
(8:55/9:05)      (9:38/9:45)     (9:50/9:50) 

登山口からは、下りの場合はスリップ注意の場所もあるが、登る分には特に
問題なし。

焼山ピークでは「鉄塔状の展望施設」が、一方黍殻山のてっぺんでは、かな
りチープな山名表示のプレートと、大層立派な雨量計がお待ちかねである。

黍殻山の避難小屋は、超がつく程、きれいで立派。しかし、これは外見だけ
だったようで。2013年秋より建替え工事中。完成は2014年3月とか。


姫次→→→→→→→→袖平山直下→→→→→→→1010m付近→→→→→→
(10:40/10:45)    (11:00/11:00)     (11:30/11:50)

姫次に近づくにつれ、登山道には木製の階段が出現。ただし、かなり老朽
化というのか、壊れており、非常に歩きづらい。そうこうしているうちに、
東海自然歩道の最高地点(1433m)を通過する。

袖平山直下から・1077(風巻ノ頭)は、地図を見て想像する以上に急降下
となる。また足場も悪く、所々にロープもあり。行動は慎重に。

・1077(風巻ノ頭)→→→→神ノ川公園橋→→→→神ノ川ヒュッテ→→→
 (11:55/12:15)     (12:50/12:50)   (13:00/13:15)

・1077(風巻ノ頭)には、ここより神ノ川間は、丹沢一の急勾配との表
示あり。実際に歩いてみると、確かにその通り。浮石ゴロゴロの道を転が
るように進む。

なお、神ノ川ヒュッテで聞いた話によると、このルートは夏は山岳マラ
ソンのコースだそうだ。

犬越路→→→→→→→→用木沢出合
(14:20/14:50)   (15:45/15:50)       
             ↓↓↓↓
           西丹沢自然教室
             (16:10)

神ノ川ヒュッテから犬越路、そして用木沢までの道は、よく整備されて
はいるが。いかんせん沢沿いの道。そのため川の増水などで被害も受け
やすく、一部に不明瞭な箇所もあり。ただし道標は多数設置されている
ので、もし道がわからなくなったら周囲をよく見ること。必ず道標他、
道の目印が発見できるはず。

しかし沢沿いの道である。悪天候時は避けた方が賢明かも。

犬越路にも、先程の黍殻山避難小屋に負けず劣らずの避難小屋あり。


東京、ミシュラン、天狗様。 まずはゴー「高尾山」その3

2013-09-10 16:54:24 | Lively~話題&人気の山
東京ではなく山梨、ミュシュランのガイドブックにも未掲載。
もちろん天狗様の姿もない。
でも、こちらも高尾山。いや正確には「甲州高尾山」。
場所もご近所だし、名前も“高尾山”つながりなので、
ちょいと足をのばして、ひと登りしてみた。



ワインの里にそびえる“高尾山”。
●足場はもろいが景色よし。こちら山梨「甲州高尾山」。
~勝沼ぶどう郷→大滝不動→棚横手山→甲州高尾山→大善寺~


 勝沼ぶどう郷の駅前は、客待ちのタクシー多数。でも、今回も歩くのであ
る。が、ぼんやしていて曲がる道を間違え、少々ロスタイム発生。最初から
これではと先が思いやられるが、その後は予定通り。前不動、ちょっと渋め
のキャンプ場、そして林道を歩き、登山口となる大滝不動には無事到着した。

 駅からここまでは、結構急な道。加えて林道や大滝不動周辺は落石の跡が
至る所にあるので、足元ばかりではなく時には頭上にも要注意である。大滝
不動本堂脇にある道標に導かれ、さあここからは山道。稜線までは浮石多し。
また周囲は、過去2度あった山火事の残骸である焦げた木々が散乱している。

 登りきると、富士山がお出迎えである。美しい富士の姿を横目で見つつ、
まずは山梨百名山のひとつ「棚横手山(1306m)を目指す。途中、林道を
横切るのは興ざめだが急登をゼイゼイと進みピークへ。ピークには「大富士
見台」の看板もあり。確かに看板に偽りなし、絶景である。小休止の後、来
た道をドタドタと下り、今度はあの天狗様のお山と同名の高尾山へと進む。

 多少のアップダウンを経て、高尾山の頂に立つ。頂は2つあり、最初のも
のが「甲州高尾山(1106m)」で、続く三角点のある方は「甲州高尾山・
剣ヶ峰(1091m)」。なお登山道は道標完備の1本道、迷う心配はない。

 下りは送電鉄塔から大善寺への南下コースへ。道は急降下で、落ちるよ
うに、転がるように下山である。大善寺から勝沼ぶどう郷駅までは、ぶど
う畑の中をのんびり歩くのもよし、先頃リニューアルされた「大日陰トン
ネル遊歩道」を進む手もありと2ルートあり。どちらを選ぶか悩みそうだ。


●せっかくなので道草、寄り道、回り道。
 登山を終えたら、ただちに帰途ではせわしない。今回の場所もワインの
里、東洋のブルゴーニュである。そこで下山後は「ぶどうの丘」へと足を
運んでみたい。ぶどうの丘は、勝沼ぶどう郷の駅から徒歩15分の距離にあ
る。宿泊施設もあるこちらでは、食事やワインはもちろん、天然温泉「天
空の湯(3時間600円)」で、ひと風呂を楽しむことも可能だ。またワイン
に関しては、1,100円で地下貯蔵庫にある約180種が試飲できるなど、左
党ならずとも気になるサービスもある。帰りの電車を1本遅らせて…。の
んびり美酒と温泉を堪能するのも悪くない。


●コースタイム(カッコ内の左・到着、右・出発時間)  
JR勝沼ぶどう郷駅
(7:30)
 ↓↓↓↓
林道出合(三滝橋)→→→→大滝不動→→→→→展望台→→→→→→
(8:15/8:25)      (8:55/9:05)  (9:15/9:30) 

勝沼ぶどう郷駅前の「大滝不動」と、途中の「キャンプ場」の看板は
しっかりとチェックを。もっとも、駅から大滝不動の間は、タクシー
を利用するのが一般的。歩く方のみご注意あそばせ。


稜線(棚横手山・甲州高尾山分岐)→→→→→富士見台→→→→→→
(9:45/9:45)              (9:50/10:10)

富士見台より「右」「左」2つのルートあり。どちらも特に問題なし。
お好みで。


棚横手山(1306.2m)→→甲州高尾山(1106m)
(10:25/10:35)    (11:05/11:15)   
             →→甲州高尾山・剣ヶ峰(1091m)→
               (11:20/11:30)

足元は「浮石」多数、そしてもろい。自らの安全確保は当然ながら、
他人に迷惑な落石も起こさぬように要注意。


林道出合(菱山深沢林道)→→→→→→送電鉄塔→→→→→→→→
(11:40/12:00)          (12:35/12:45)    

送電鉄塔からの下りは「急降下」&「足場もろい」。その分、下ま
では早いが調子にのって行動すると危険なり。

下山ではあまり気にはならないが、枝道もかなりあり。本コースを
登りに使う際は、読図などで現在地や方向の確認を怠らずに。


大善寺、五所神社→→→→→→JR勝沼ぶどう郷駅 
(13:15/13:20)       (13:55)

大膳寺から勝沼ぶどう郷駅まで「ぶどう畑」「トンネル」どちらも
所要時間は30~40分くらい。

 

東京、ミシュラン、天狗様。まずはゴー「高尾山」その2

2013-09-10 00:13:40 | Lively~話題&人気の山

日本で、そして世界で有名な「高尾山」。
今度も振り出しは、その1と同じく JR・京王線「高尾」駅。
ただし出口は反対側。では出発!


JR、京王「高尾」駅の南口から。
●津久井湖を眺めつつ「高尾山」の頂へ。
~南高尾山稜(四辻→草戸山→中沢山→大垂水峠→城山→高尾山)~

 「高尾」駅の南口は、北口とは異なり近代的ではあるが、どこにでもあり
そうな、いわゆる今風な駅前風景が広がる。ここから登山口までは徒歩で15
分、商店、銀行、そして中学校と住宅の中を進む。「かたらいの路 高尾・
大戸コース」なる道標にしたがえば鬼に金棒、まず迷うことはない。なお道
標は、前述以外のものもあるが、そちらは無視して前進だ。

 登山口から、山道をしばらく歩くと「四辻」の分岐。右に下れば、京王線
の高尾山口駅だが、ここは直進、南へと進む。草戸山に近づくにつれ、展望
台、東屋、そしてちょっと乱立気味ではと思える道標や、一体誰が使うのか
と思わせる「リュック掛け」など、かなり広めの山道の周囲には、まあ呆れ
るほど色々な施設・設備の類いが登場するが、ここは深山幽谷ではなく人気
の山。進行方向左手に広がる津久井湖の美しい眺めに免じてご容赦である。

 ルートはアップダウンも多いが、巻き道も多数。どの道を進むかの選択は、
好みと体力、および時間と相談である。そうこうしているうちに大垂水峠に
着く。国道20号線をまたぐ歩道橋を渡り、ひと登りすれば城山(670.3メー
トル)だ。ここまでも結構な数の登山者に出会うが、ここからはさらに人、
人、そして人である。紹介しながらなんではあるが、どうもこちらのルート
は、休日は避ける、もし休日に登るならば、できるだけ早朝から行動を開始
する方がよさそうだ。

 城山のピークで休んだら、目的地の「高尾山」へ。1時間もあれば十分だ。
しかし歩く奥高尾縦走路は、雨などで水を含むと、高尾山までぬかるみ状態
が続く道となる。悪天候時や雨の翌日などは、スリップ&転倒に、くれぐれ
もお気をつけを。


●コースタイム(カッコ内の左・到着、右・出発時間)  
JR高尾駅
(6:15)
 ↓↓↓↓
登山口出合→→→→→→四辻→→→→→→→送電鉄塔跡→→→→→草戸峠→→→→
(6:30)      (7:10/7:20)   (7:42/7:42)     (7:59/7:59)

草戸山(365m)→→→→→→三沢峠→→→→→→中沢山(498m)→→→→→→→
(8:05/8:10)       (8:32/8:40)  (9:23/9:28)  

コンピラ山(514.7m)→→→大洞山(536m)→→→→大垂水峠→→→→→→→→
(9:47/9:47)       (9:56/10:05)    (10:26/10:30)

小仏城山(670.3m)
(11:08/11:18)         
  ↓↓↓↓
高尾山(599m)
(11:52)


東京、ミシュラン、天狗様。まずはゴー「高尾山」その1

2013-09-09 22:26:00 | Lively~話題&人気の山

もはや説明無用、東京、いや日本を代表する人気の山であり、観光地でもある「高尾山」。
ガイドブックによれば、登山に際しての最寄駅は京王線の「高尾山口」だ。
でも、私おゃじぃ雅は、ひねくれ者。
今回はひとつ手前の駅、JR、京王線「高尾」から訪ねてみることにした。


JR、京王「高尾」駅の北口から。
●はじめ静寂、徐々にガヤガヤで「高尾山」の頂へ。
~北高尾山稜(八王子城跡→関場峠→堂所山→景信山→城山→高尾山)~

 クラシカルな雰囲気の「高尾」駅北口を出て、まずは八王子城跡をめざす。
資料では途中まではバスとあるが、乗車時間はごくごく短時間。ならば足慣
らし、朝のウォーミングアップを兼ねて、ここは歩こう。時間にして約40分
で、本日の登山口となる八王子城跡に着く。なおこの城跡は古戦場でもあり、
心霊スポットとしても有名だそうで、そのせいか訪れる人は意外と多い。

 しかしにぎわいはここまで。城跡から高尾山へと続く山道に入ると、周囲
は静寂の支配する。道ははっきり、道標もばっちり、また低山特有の枝道も、
メジャーなルートではないので、ほとんどなし。実に快適で静かな山歩きが
楽しめる。ただし小さな登り下りの連続で、なめてかかると足にくる。高尾
山までは結構長丁場。ペース配分などには要注意だ。

 富士見台、狐塚峠、大嵐山、そして関場峠と順調に歩けば、いよいよ本ル
ートの締めくくりとなる堂所山(どうどころやま/733メートル)に到着だ。
しかしこの山、まったく山らしくない。頂上を示す看板がなければ、素通り
必至の場所である。そんな堂所山を過ぎ、周囲が急に騒がしくなってきたな
と思う頃、メインルートである「奥高尾縦走路」に飛び出す。

 そこに広がるのは、まさに人気のスポット「高尾山」を実感させられる光
景だ。猛スピードで山道を走り抜ける山岳マラソン愛好家、カラフルでお洒
落な山ガールの皆さんや、家族連れでごった返している。さあそれでは、そ
んな彼女・彼らに混じって「高尾山」へと歩を進めよう。ピークまでは、景
信山と城山を経て、あと2時間程度の行程だ。


●コースタイム(カッコ内の左・到着、右・出発時間)  
JR高尾駅
(6:15)
↓↓↓↓
八王子城跡入口→→→→→→八王子神社→→→→八王子城本丸跡→→→→
(6:51/6:55)      (7:15/7:15)    (7:20/7:23)     

富士見台→→→→林道出合()→→狐塚峠→→→→・612(杉の丸)→→
(7:56/8:05) (8:45/8:50)  (8:55/8:55) (9:15/9:20)

林道出合で一旦、登山道を離れ、林道を歩くが、すぐまた登山道へ。道標あり。

クロドッケ→→→大嵐山→→→→関場峠→→→→→堂所山(733m)→→→→
(9:26/9:26) (9:42/9:42) (10:05/10:20) (10:41/10:45)

景信山(727.1m)→→→小仏峠→→→→→→→→小仏城山(670.3m)
(11:20/11:25)    (11:36/11:46)   (11:54/12:00)     
                         ↓↓↓↓
                       高尾山(599m)
                        (12:40)