六根清浄、お山は晴天。 登って下って、どっこいしょ。

たまに書く、時々入力、気が向いたら、したためる。駄文満載、阪神裕平ことおやじぃ雅のアウトドア雑記帳。

“誰か”に見られている

2015-07-16 00:27:03 | Mt.Fuji~ただし“本家”を除く
~日田富士(月出山岳/かんとうだけ・708.7m)~


 視線を感じる。歩き出してから、時折そんな気がするのはなぜだろう。
いま、地元では日田富士の愛称もあるが、広くは何と読むのかわからない
難読山なる称号で知られる「月出山岳」と書いて「かんどうだけ」と読む
山を登っている。

 昨日までの豪雨も峠を越えたようで、本日は欧米の人なら傘などまずさ
さないような細かな雨が降っている。霧も立ちこめており視界も不良だ。
資料では、展望もよしの山とあったが、さすがにこの天候では期待はでき
そうもない。

 そして今回の登山は“らしさ”もない。月出山岳には西から順に一番坊主、
二番坊主、三番坊主と3つのピークがあるが、このうちもっともノッポであ
る708.7mの三番坊主の頂へ向かう道以外はオール舗装。登山というよりは、
林道歩きといった趣だ。

 一番坊主には真新しい展望台がある。せっかくなので台に上がって記念
の1枚、はいポーズである。よし撮影も完了、では帰ろうかと歩きかけた
その時、前方に動物のシルエットだ。4本足の何かが立っている。

       

 霧のせいではっきりとはしないが、道の真ん中でこちらをじっと見てい
るのは1頭の「鹿」のようだ。目を凝らすと斜面にも2頭いる。近づこうと、
こちらが動くと、あっという間に霧の中へ。姿は見えなくなった。

 どうやら朝方から気になっていた視線の主は鹿だったようだ。俺たちの
テリトリーに変なヤツが侵入と、監視されていたらしい。鹿さん、突然お
邪魔いたしまして失礼をば。そろそろおいとまいたします。

 では下山を前にひと言。発するのはおっさんだ。したがって、ここはや
はり地口テイストで。“しか”らば、これにてご免。
 



●コースタイム(カッコ内の左・到着、右・出発時間)  
《第1日目》
JR日田駅
(09:30)
 ↓↓↓↓
(タクシー移動)

当初の予定では宿泊した宿より鉄路&徒歩だったが、前日も結構歩い
たので、ここは体力温存のために文明の利器と、タクシー利用に変更。
車中では運転手の方と、天気から最近の景気動向他、こちらはほぼ聞
き役ではあったが内容は二転三転のお話が続く。そうこうしているう
ちに、目的地に到着。お値段3,280円なり。

 ↓↓↓↓
月出山公民館(登山口)
(09:45/09:55)

             

月出山公民館の横手の道より、登山開始となる。道標あり。

 ↓↓↓↓
一番坊主、二番坊主と三番坊主との分岐
(10:26/10:26)
      
↓↓↓↓
一番坊主(678m)
(10:36/10:47)
      

道はオール舗装ではあるが、まあそれもよし。順番に登りますか
と、最初は一番坊主、二番坊主へ。しばらく進むと、霧の向こう
に現れたのは展望台と山名の由来を記した看板。どうやら「一番
坊主」に着いたようだ。ややや、途中に「二番坊主」があったは
ずだが見落としたようだ。

一番坊主には絶景が楽しめると表記された看板に、立派で真新し
い展望台がある。晴天なら、さぞや…。しかし本日の天候は小雨
で霧。残念である。

 ↓↓↓↓
三番坊主(708.7m)
(11:05/11:10)
      

再び分岐へと戻り「三番坊主」へ。道は今回の登山で、唯一未舗
装で、少々ヤブもあり。一番坊主の周辺はかなり整備されていた
が、三番坊主は現在立ち入り禁止の古い展望台があるなど、やや
忘れられた感のある場所である。ありゃ、また二番坊主をスルー
してしまった。

 ↓↓↓↓
一番坊主、二番坊主と三番坊主との分岐
(11:15/11:20)
 ↓↓↓↓
月出山公民館(登山口)
(11:50/12:00)
 ↓↓↓↓

人には出会うことはなかったが、そのかわり鹿とは何度なく遭遇。
そして、振り出しとなる月出山公民館に戻る。

天気さえよければ、日田市内からは仰ぎ見れば美しい山容のご当地
富士、登れば絶景が楽しめる月出山岳。しかし今回は悪天候で、山
の姿も山からの風景も「見る」ことはできず、逆に山の動物たちに
「見られた」格好だ。

さて、行きはタクシーを使ったが、ここからは当初の計画通りに。
帰りは人力、歩きである。ゴールは1番近い鉄道の駅「豊後中川」。
ではトボトボとまいりましょうか。

 ↓↓↓↓
県道672との合流点
(12:45/13:00)

途中、神仏混淆で霊験あらたかなる「高塚愛宕地蔵尊」へ立ち
寄る予定。車に注意をしつつ先を急ぐ。

 ↓↓↓↓
高塚愛宕地蔵尊
(14:02/14:30)
      

高塚愛宕地蔵尊へ向かう県道672は、途中でいきなりみすぼらし
くなる道。1本道なので間違いはないのだが、この道でいいのか
と心細くなるほどだ。そして、いつものペースよりややスロー
な足どりで1時間、無事に着。高塚愛宕地蔵尊では、少ないお賽
銭で願いは山ほどと思ったが、今日は特別にお守りと名物も購
入して、お祈りタイムとなる。

 ↓↓↓↓
JR豊後中川駅
(15:40)


            

駅舎は立派、トイレも最新鋭の設備である。何でも個人の寄贈
だそうだ。さらにお隣には食品や雑貨を売るスーパーもあり。
豊後中川駅、どうも今だに学生時代のくせが抜けきらずで「ス
テーションビバーク」がしてみたくなる駅であった。


~2015(平成25)年7月1日(水)に、ほっつき歩く~

これぞまさに“大痛”県、か

2015-07-13 18:38:16 | Mt.Fuji~ただし“本家”を除く
~豊後富士(由布岳/ゆふだけ・1583.3m)~


 慢心、油断、過信、そして老化も加わって、大分県は由布院のシンボル
的存在である豊後富士、由布岳で“血祭り”にあげられた。

 出足は、ことのほか順調でいいペースだった。しかも天気は快晴であり、
2つある由布岳ピークの分岐点となる「マタエ」にも、予定よりかなり早め
の到着となる。まずは難所もある西峰へ。ホールド、スタンスもしっかりと
していたので、こちらも特に問題もなく、ピークに到着である。

  

 景色を堪能して、今度は東峰だ。再び来た道を戻る途中で、アクシデント
発生である。マタエまであと少々のクサリ場を、スパイダーマン気分でヒョ
イヒョイと降りていると、左足が足場から抜けない。ええいと、力任せに抜
こうとしてバランスを崩す。おっと危ないと体勢を立て直したつもりだった
が中途半端だった。その結果、マット運動の前まわりの感じで一回転、落下
してしまった。

 高さもさほどなく、下も平坦だったため、着地は見事に足からと決まった。
急いでセルフチェックである。身体は特に異常はなし。が、汗かと思って額
をぬぐえば、ややや血である。どうやら回転した際に岩で頭を切ったようだ。

 これが本当の“大痛”県だなと、おっさんジョークもいつになくスピーディー
に飛び出たので、切った以外は脳も意識も大丈夫、いやむしろ冴えているの
かもしれない。ただちにポリタンの水で傷口を消毒した後、三角巾とバンダ
ナを使っての間接圧迫で止血である。

 すぐに血は止まった。そしてしばし休息、ひとり反省会だ。原因は、謙虚
な山登りをモットーに行動しているつもりだったが、これならお茶の子さい
さいとルートをなめてしまった。そして老化。若かりし頃のイメージで、身
体を動かして危機回避のつもりだったが、やはり身体は年相応に衰えており、
昔とは勝手が違っていたようだ。

 これも「山をなめんなよ」と、山の神様からの忠告と真摯に受け止める。
よし行動再開。東峰は残念ながら、また今度。大事を取って下山することに。
下に着いたら温泉で傷を癒すか。その前に、念のため薬局で消毒薬も購入し
よう。下山後、すぐに薬局は見つかった。しかし薬局での会話で、老いにつ
いてあらためて考えさせられる。会話はこんな感じだった。

・店員さん「どうされました?」

・おっさん「頭を切ったので、消毒用の薬をください」

・店員さん(店員さんは、おっさんをじっと見て)
     「頭ですか。頭は毛が薄い…」
     (この後2秒の沈黙タイム。そして何ごともなかったように)
     「頭の皮は薄いので、小さな傷でも切るとかなり出血が…」

 あの2秒間の沈黙は、単にいい間違えだったのか、それとも。自称“福山
某”似のナイスなミドルと思っていたが。現実は残酷なようだ。

   




●コースタイム(カッコ内の左・到着、右・出発時間)  
《第1日目》
羽田空港
(06:40)
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(飛行機移動)

久方ぶりの飛行機である。しかし運賃は、実家の名古屋までの新幹線と
大差なし。最近は飛行機代も随分とお安くなりましたである。

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大分空港
(08:10/09:45)
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(バス移動)

平日の午前中だけあって空いているだろうとは思ってはいたが。何と
バスの乗客は私だけと、貸切状態である。そのせいか由布院到着も、
時刻表よりも早めに。お陰でバスの乗り継ぎも楽々となる。

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由布院駅前バスセンター
(10:33/10:40)
 ↓↓↓↓
(バス移動)
 ↓↓↓↓
由布登山口(正面登山口/780m)
(10:55/11:05)

  
 
 ↓↓↓↓

登山口からは草原、次に木々が日差しをさえぎってくれる森の中を続
く道を進む。振り返ると景色は絶景。急登ではあるが心地よい。ただ
しマタエに近づくにしたがい、木々の恩恵は少なくなり直射日光にさ
らされるハメに。しかも傾斜は急。本日のような晴天時は結構きつい。


  

 ↓↓↓↓
マタエ
(12:33/12:45)

  
 ↓↓↓↓

クサリ場の登場となる。だがホールド、スタンスはしっかりしており、
三点確保と慎重な行動を心がければ、通過は意外とスムーズ。

ただし同ルートをマタエに戻る際は、難所の障子戸過ぎの何でもない
クサリ場は油断大敵。さもないと今回のように“血の雨”が降ることに。
 ↓↓↓↓
由布岳西峰(1583.3m)
(12:52/13:05)
 ↓↓↓↓
合野越(登山道合流点)
(14:15/14:15)
 ↓↓↓↓
由布登山口(正面登山口/780m)
(14:45/14:50)
 ↓↓↓↓
狭霧台
(15:08/15:25)
 ↓↓↓↓
中原バス停
(15:43/15:48)
 ↓↓↓↓
(バス移動)
 ↓↓↓↓
由布院駅前バスセンター
(15:58)


~2015(平成27)年6月29日に歩く、そして落ちる~


東京でも、ご活躍中でしたか

2015-07-03 22:57:37 | Graffiti~チョイとひと言
この前、“彼”と1年ぶりに再開した。

本名が存じ上げないが
彼は確か「飛び出し坊や」と呼ばれ、滋賀県出身の
交通安全の看板、というかキャラクターだ。

  

昨年、滋賀の山へ出かけた際に、往復の道路で何度も遭遇。
それ以来だ。まさか東京で会えるとは。どうもご無沙汰である。

あらためて思うと、この手の交通キャラクターとは
出会う機会は多かった。

これは自身の心配性なところが影響している。

下山して、最寄の鉄道の駅まではバスとなる山行では
特に意識はしていないのだが、バスの時刻に遅れては一大事。
と、身体が勝手に反応するようで、バスのやって来る時刻より
かなり早めに下山してしまう。

早く着けば着いたで
バス停で、のんびり&ぼんやりとでもすればいいものを
せっかくだから1バス停分くらい歩いてみるか。
いつもこんな調子となる。

そして歩いている途中に、通学路に出くわすと
決まって「飛び出し坊や」ともご対面だった。

つい先達ても
訪れた九州の山で、道を歩いていたら前方に発見。

ここでは「飛び出し坊や」と「飛び出しお嬢」が
交通安全を、それこそ無言のアピール中だった。

       

  

時間許せば、ちょいと歩いて「飛び出し坊や」をウォッチング。
今後は下山後の道歩き際の楽しみに、ひとつ加えてみましょうかな。