六根清浄、お山は晴天。 登って下って、どっこいしょ。

たまに書く、時々入力、気が向いたら、したためる。駄文満載、阪神裕平ことおやじぃ雅のアウトドア雑記帳。

あい・あむ・あ・にっぽんいち

2016-06-13 22:24:26 | Quiet~いぶし銀、渋めの山
 ~日本で海岸線から一番遠い地点(長野県佐久市田口榊山)~ 

2016年5月31日の火曜日、
時間は午前10時を1分まわった瞬間、
私は「日本一」になった。

10時ジャストではなく、
また針のある時計の文字盤が1番美しいとされる
10時10分でもないところが悔やまれるが
とにかく日本一になった。

では何が、どんな日本一なのか。

それは「日本で海岸線から一番遠い地点」に立つ人間。
周囲には誰もいないので、
正真正銘、この日この時間に限ると注釈はつくが
兎にも角にも、今、私は日本一である。

  

場所は長野県の佐久市。小海線の臼田駅から徒歩で
約2時間半、途中、函館とここにしかない五稜郭に、
未知の生物がいきなり登場しても
何ら違和感ゼロ、エメラルドグリーンの
水をたたえたダムを経て、
少しばかり沢伝いに登った山の中だ。

着いた「日本一の地点」は、
サイト地にはなりそうだがやや傾斜した地。
展望なしで、特に目立った特徴はなし。
あるのは、日本一の地点を示す看板2つのみ。

とはいえ日本一である。気分は決して悪くない。
記念の1枚に、コーヒーブレークの1杯と、
しばし、いや、たっぷり、これでもかと
日本一気分に浸った後、来た道を戻る。

   

今年は熊の出没も多い日本のお山、ここへ来る
途中にも注意を喚起する表示があった。

したがって、お守りがわりの鈴をつけ
ついでに歌でもと「あるぅ日、森の中、くま…」いかん
歌詞に難ありで、これでは熊との遭遇だ。
慌てて口には別の歌、ザックの鈴の音も高らかに
脱兎のごとく、一目散に車の往来もある
県道目指して下山する。

   

日本一の地点を出て35分、
県道に着く。ではここから先は
のんびりとまいりましょうか。

行きは五稜郭もダムもちらっと拝見だったが、
帰りのはじっくり見学。
そして、この日本一の地点を訪れると
「到達認定証」を発行してくれるそうなので、
市役所の出張所へと足を伸ばすことに。

建物の老朽化に伴う工事のため
出張所が移転していたのは予定外だったが
立派な認定証もいただいた。

「ムフフフフ、イヒヒヒヒ」と、
普段からニヒルやクールとは真逆の
ヘラヘラムードの表情が、
一層、にやけ気味となる。

2016年5月31日の火曜日、
時間は午前10時を1分まわった瞬間、
私は「日本一」のおっさんになった。

   

そして同日、午後2時を過ぎた頃、
日本一の認定証を手に、
駅へと向かう道すがらは
他人が見れば挙動不審者、
実に怪しげな笑顔をふりまく
おっさんにもなっていた。

ただし、
こちらは日本一にあらず、多分。


においに誘われ「そば」をすすれば、突然「弁当」思い出す

2016-06-06 19:10:46 | Hungry?~喰らわねば帰れん
~5月某日、JR小淵沢駅にて~



山の行き帰りの際に、お世話になるJR小淵沢駅。
この駅には、食欲を刺激する“誘惑”がある。

それがにおい。

駅の改札を抜けると、すぐの場所に
立ち食いそばのお店があり、
いつも駅構内には美味しそうなにおいが漂っている。

これを無視することは至難の業、いやできない。

5月のある日も、そうだった。

山を歩いた帰り道、列車の乗換えのために
久方ぶりにJR小淵沢駅を訪れた。
乗り換えるだけなら、ホームで列車を待っていれば済み
においとも無縁だ。今回はそのつもりだったが、
列車の来るまで、まだ時間もある。それにトイレにもと
気がつくと改札の前を通過して、においの洗礼である。

後は推して知るべし。改札を出て
食券の券売機の前に立ち、迷わずいつもの1杯、
超ジャボサイズの鳥の空揚げがのった「山賊そば」の
ボタンを押していた。

慌てることも、急ぐ必要もないが
駅そば利用時の条件反射か、あっという間に完食。

いやぁ旨かったと、ごちそうさまの後は
せっかくだから駅前でもぶらつくかと思っていたら、
突然ある弁当のことを思い出した。

確か駅からも、そう遠くはないスーパーに
店舗限定で地元産の美味が詰まったお弁当が
販売されていたはず。今は第2弾と特におかずの
コロッケには大注目とかで、商品名は
「ささお弁当?」だったような。

時間を確認する。ただ今の時刻は夕方の5時少し前。
まだあるかもしれない、いってみるか。

駅周辺のスーパーといえば、かなり昔に利用したことのある
高速脇のスーパーに違いない。ヤマカンだが今日は山の帰り道、
“ヤマカン”も冴えているはずと、
腹ごなしの運動がてら、足を運んでみることにした。

店内の弁当や惣菜コーナーに到着。さっそく該当する
弁当はと探してみると、
「あっ、あった」である。

「当店限定販売」のPOPとともに、1個だけ残っていた。
ただちに弁当を手にレジへと急行。ミッションは無事に完了だ。

弁当の正式名は「星見里市(ほくとし)ささお村弁当」。
地域活性化を目指す地元の協議会と、スーパーを運営する
地元企業とのコラボレーション商品のようだ。

中身はウワサのコロッケ他、盛りだくさん。ご飯も紫黒米と、
そそられる。よし、帰りの列車の中で食べることとしよう。

スーパーから意気揚々と駅へと向かっていると、
少々小腹が空いてきた。いま一度、弁当を見る。
これだけでは、少々足りないような気がしないでもない。
そして改札前には“においトラップ”が
待ち構えている。

では列車に乗る前に、あっさりタイプの1杯でも。

JR小淵沢駅でSuicaが使えるようになって以来
この駅で列車に乗り込む前に求める券は、
乗車券ではなく、そばの食券となってしまった。

本日も、どうやら購入は食券となりそうだ。