答えを求めるかのように
考えることを続ける・・・。
純須純夫・・・、
ブレード冴羽は
スランプに陥った。
自分のプロレスが
わからなくなって
しまったからだ。
走っても走っても
出口の見つからない迷路。
やがて純夫は
歩みを止めた・・・。
日本で戦った男に
「自分らしさがない」
と言われた。
そのセコンドに付いた
青年からは
「自分らしさを見失った」
と指摘された。
これまでの自分の
プロレス人生すべてを
否定されたような
気分だった。
純須純夫・・・。
冴刃純夫・・・。
ブレード冴刃・・・。
プロレス魔王・・・。
ザ・シャラク・・・。
自分の存在を
記号化した言葉。
自分の存在を
証明する言葉。
器はある。
だが、中身は空っぽだ。
・・・なんてことはない。
自分はただの
中身のない器だった。
父親と師の威光と
先人たちのテクニックで
構成されただけの
マリオネットだった。
日本のファンに
何を見せるつもりだった?
空っぽな自分が
どうして誰かに何かを
示すことができるなどと
驕っていた?
純夫は
自分の滑稽さに
笑っていた。
そして再び目を閉じ
漆黒の世界に
身を投じた・・・。
to be continued・・・
★Mr.しもの中の人の裏話★
めんどくさい
男なんですよ、
純夫という男は・・・。
たった一回の敗戦で
死を考えるくらい
めんどくさい男なんです(笑)
「ビヨンド」に関する
物語を作るにあたり
意識したポイントの1つが
純夫の"弱さ"でした。
「ビヨンド」は
純夫本人はもちろん、
冴刃やビリーといった
脇役たちの明るさもあって
純夫が正しい方向に
導かれる物語でしたよね?
一方で、サミーとの
約束の試合を前に
襲撃を受けた自分の甘さに
自殺を考えるような
純夫の精神的な弱さ、
脆さもありました。
その弱さの方に
スポットを当てた物語を
書いてみたいという
野心みたいなものは
ありましたね。
・・・いやしかし
意識してそうしてる
ところがあるとはいえ
ジメジメした話に
なっちゃいましたねぇ・・・。
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