一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

注文住宅を考えたら「住宅の考え方が180度変わる」住宅勉強会やセミナー、他では聞けない住宅や建築がわかるブログ。

注文住宅の上棟時の期待と責任…

2006年12月12日 09時25分36秒 | 建築家の日記
おはようございます、ミタス 一級建築士事務所の清水煬二です。

昨日2006年12月11日は、上棟がありました。
明日の水曜にも上棟があり2軒続きますが、上棟をすると木の柱や梁、屋根が組まれ家の大きさがわかります。
皆さんの五感に実感としてドーンと響いて嬉しさが湧いてきます。
そのため皆さんは期待感と喜びに満ちた日となります。

本日の現場確認の帰りにスタッフに車の中で話をしたのは、
「依頼される方は完成を期待しながら、家を創るために様々な苦労を乗り越えていらっしゃっているわけだから、そういう想いに応えないとね。」ということでした。

設計をすると、その通りに家ができあがっていきます。
例え一本の線でも描いてしまうと意味をもち、その通りにできあがっていきます。
数字も記入した通りに、何の疑いもなく出来上がっていくのです。
選んだ材料がそのまま組み込まれていきます。
それが設計の楽しさでもあり、恐さでもあります。

同じ創作でも住宅だけは、完成してから様々な要素を必要とされ試され続けます。
意匠だけで済めば簡単なのですが、快適性も使い勝手も、心地良さも耐久性も、健康面での安全性も、さらに皆さんを風雨や地震、台風などの天災からも守る構造的な強さもなくてはいけません。

家族の団欒の場を提供し、幸せな家庭となる手助けができるような住宅、近所の方からも愛される家、そこに住まう子供達はもちろん、そこに出入りする子供達のたちにも幸せを与える住宅にしたいのです。

私達も上棟時は、何度立ち会っても期待と同時に責任感からくる強いプレッシャーを感じます。思わず身震いしてしまい、気持ちが引き締まります。


住まい手である施主、スタッフ、メーカー、工事業者など様々な打ち合わせや作業を何度も繰り返して、設計図書がようやくできあがります。
これで終わりかと思ったら、そこからようやく工事が始まります。
工事中は、せっせと現場を確認に通い、思いがけない近隣トラブルや職人さんへの指導などを行い、完成してご入居され終わりかと思ったら、実はそこからがやっと住まいのスタート時点です。
皆さんの毎日の生活に影響を与えながら、住まいとして試され続けることになるのです。


住宅の設計という仕事では、意匠の楽しさだけでなくこの責任の重さを感じているため、ミタス一級建築士事務所のスタッフ採用の条件として、向上心と向上していくことを楽しむ気持ちをもった人を前提にしています。当然、私自身も時間も費用もかなり費やしながら、インプットしていっていますし、一生その気持ちを持続していくつもりでいます。




▲上棟中の大きなクレーン 青空へと高く伸び頼もしく見えました







神奈川県横浜市 住宅設計 注文住宅の ミタス 一級建築士事務所のホームページ 
http://www.mitasu.com/
コメント (2)
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